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【本:介護】「とにかく仕組み化」を介護現場に活かしてみる

「とにかく仕組み化」は識学を提唱している安藤広大氏の著書だ。
以前に紹介した「リーダーの仮面」の続編である。

自分が動いて評価されるいちプレイヤーから人を束ねる介護士リーダーになって迷っている人は多い。
問題を解決する手助けとして、読んだ本を僕なりに介護現場に活かせるように書いているので参考にしてもらえると嬉しい。

表紙を開いて裏表紙に書いてある「仕組み」をつくり、上を目指すのか。「私らしさ」を抱えて、下に留まるのか。

年齢とキャリアを重ね「責任を取りたくない」という理由で上にならない人が社内に数人いる。
否定はしないが、下に留まっても結局「年齢とキャリアが他より上」なので任される仕事は当然にある。
何もしないと詰んでしまう。学ぶことで「詰む」リスクはかなり下げれると考えている。

全部読むのは大変かと思う。
5点抜き出して掘り下げてみる。

プロは、ルールを決め、線引きして、仕組みを守り切ります。

55頁

ルールは人を縛りつけるのか。そうとは思わない。
学んできた知識、育った環境は一人ひとり違う。介護という枠組みはあれどバラバラだ。
バラバラの考えをそのままにしておけば確実に事故は起きる。ルールは「ガードレール」の役割を果たす。ルールの中であれば個人の裁量をゆるすようにすれば「縛り付けられてやりたいことができずに辞める」ということは避けれる。
リーダーは決めたルールを何度もチームに伝え浸透させていくことが大切だ。明らかにエラーが出るようなら微調整を加えればいい。「一度決めたことをやりとげなければならない」なんて幻想だ。必要なら変える決断もリーダーは必要になる。

「不適切な人にはバスを降りてもらう」というものです。

69頁

「人手不足なのでちょっとわがままなスタッフでも居てもらわないと困る」
辞職を人質にわがままを聞きすぎてしまうとチームは崩れていく。
辞めることで一時的に大変になることは受け入れる。その先に未来はある。
ただ、現実は人材採用がかなり厳しい。どの業界も人の取り合いになっている。
ここは会社に任せるだけでなく個人的にも勉強してアプローチしていきたい。

「任せる」とは、明文化した責任と権限を与えることです。
「何をしなければいけないか」「そのために何をやっていいか」その線引きをするのです。

97頁

任せることはとても勇気がいる。
自分がやった方が早いのに、人に任せないといけないと自分の心(ジレンマ)と戦わなければならない。
打ち勝ったら終わりではない。任せるにも「丸投げ」は良くないが丸投げしている場面はよく見る。人のことはよく見えるがこと自分のこととなると周りが見えなくなることは誰でもあるので時に立ち止まって「丸投げしてないか?」を確かめることはした方が良い。

「モチベーションを考えない」「結果を見る」「プロセスを見ない」という機能を果たすことで、人を成長させるマネージャーやリーダーになることができます。
人の上に立つためには、このスキルは必須です。

191頁 

リーダーは部下に声をかけ、プロセスを励ましゴールに向かわせることが有効であると聞いたことがあるだろう。
「プロセスを見ない」は一見ほったらかしに思う。リーダーがプロセスを部下の伴走すると距離が近づきすぎてしまう。
識学ではリーダーと部下は一定の距離が必要であると言っている。これは僕も同じだ。
結果だけを聞いてボーダーラインに達していれば「ご苦労様でした」だけでOKだ。
そこで「よくやった!」と褒めると「褒められること」が目的になってしまい、何のために仕事をしているのかが分からなくてなってしまう。
ただ、世間では「モチベーションを上げる」「褒めることが大切である」という情報が溢れすぎているのでそれも理解した上で部下に対する言葉を選ぶことが必要である。とても難しい時代だ。

人の上に立つと「ウチのチームならできる」と思えます。
さらに上になると、会社全体で「この困難にも立ち向かえる」と考えることができます。
これが組織で働くことで得られる「なんとかなる感覚」です。
1人の作業をうまくこなすだけが有能なのではありません。今までできなかったことがチーム全体でできるようななるという最高の成長感なのです。

251頁

アフリカの好きなことわさで「早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け」がある。
個人的に少ない人数よりたくさんの人たちを救うことに喜びを感じる。
2040年まで要介護者は増え続ける。需要はある。ただ供給(スタッフ)が追いつかない。足りない部分を機械やテクノロジーで乗り越えるのか。頭の中にイメージはある。具体化させるにはお金が必要だ。
どうやってそのお金を引っ張ってくるのか。管理者となってまだまだ力不足だ。

何か答えを提示できたわけではない。1つでも参考にしてもらえたのなら書いた甲斐がある。
管理者となってインプットする時間が少なくなっている。なんとかその時間を作るためにメルカリで本をポチッとした。

僕も頑張ります。
あなたも頑張って。

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