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筋肉の増減はどんな要因で起きるか

はじめに

睡眠時間が低下すると、筋肉量が低下することが報告されています。

睡眠をしっかりとっても、筋肉が減る行動をしていたら、効果が軽減してしまいます。
そのため、筋肉の増減は、どんな要因が関与するかを知ることは重要です。

そこで、今回は、筋肉の増減はどんな要因で起きるかをまとめていきます。

下記の文献をベースに整理しています。

文献紹介

タイトル

Skeletal Muscle: A Brief Review of Structure and Function

著者

Walter R. Frontera • Julien Ochala

筋肉とは?

ヒトの場合、骨格筋は体重の約40%を占め、全身のタンパク質の50-75%を含んでいます。
つまり、タンパク質の集合体のようなものですね。

一般に、筋量はタンパク質の合成と分解のバランスに依存し、両過程は栄養状態、ホルモンバランス、身体活動/運動、怪我や病気などの要因に関与しています。
つまり、タンパク質の合成が分解より行われていれば、筋量は上昇しますし、反対に、分解が合成を超えていると減少します。

筋肉の役割

骨格筋の主な機能は、力を生み出し、姿勢を維持し、活動に影響を与え、社会的・職業的環境での参加を可能にし、健康を維持または増進し、機能の自立に貢献する動きを生み出すことである。

要するに、筋肉があるからこそ、歩いたり、階段を登ったりが可能であり、社会に出ることができ、健康の維持増進に貢献できるのです。
また、歩いたり、階段を登ったりのリズムが運動が睡眠の質を高めることにもつながるのです。

筋肉はどうしたら増えるか?

レジスタンス運動(抵抗運動)で筋肥大することが言われています。
抵抗運動とは、筋肉が働く方向とは反対の力を加えることです。
具体的には、肘を伸ばす運動したいとしましょう。この場合は、肘を曲げる方向に力を加えることが抵抗運動になります。

筋肥大するための注意事項

運動による筋肥大を促進するためには、食事が重要です。
最近の研究では、若いボランティアと高齢のボランティアの両方において、筋力トレーニングによる筋肉量と筋力の増加は、タンパク質補給によって増強されることが示されました。
年齢は関係なく、タンパク質を補給することが筋肉量と筋力の増加につながるのです。

加齢による筋肉量と筋力

高齢者の筋肉量の低下を一般的にサルコペニアと呼んでいます。
高齢者におけるサルコペニアの有病率は、研究、性別、国によって4~27%と報告されています。

高齢者における筋肉量と筋力の損失は、横断的な観察に比べ、縦断的な研究でより大きくなる 。そして、女性に比べて男性で、上肢に比べて下肢で、より多くの筋肉量と筋力が失われている 。

つまり、加齢による筋肉量と筋力の低下は、長期的に生じ、下肢の方が低下しやすいことが特徴であります。

しかし、加齢に伴う筋力の低下は普遍的な現象ではなく、10年間の追跡調査後に筋力を維持している人もいることに留意する必要があります。
この選択的な筋力の維持は、研究対象者の日常的な身体活動レベルと関連している可能性があります。
サルコペニアは、特に移動に制限のある高齢者において、筋力の低下とも関連している可能性があります。

つまり、日常的な身体活動(トイレにいったり、買い物にいったり、洗濯をしたりなど)が最低限の筋肉量を維持するには重要となります。

動く量が少ないと筋肉はどうなるか

高齢の男女ともに、身体活動レベルが高いほど、サルコペニアの発生率が低いことが示されています。
2日、8日、12日のベッドレストという短期間の研究では、筋肉量や筋力に対する有意な効果は報告されていない。
一方、より長期の安静(35日または90日)は、下肢の筋肉の大きな減少を誘発されたと報告されている 。

つまり、長期の安静が続くと、筋肉の低下が生じることになります。

まとめ

筋肉は、健康を維持増進するには、重要です。
筋肉を増やすには、タンパク質を摂取し、レジスタンス運動をする必要があります。
筋肉を低下しないためには、日常的な身体活動をしていき、動かない時間を減らすことが重要です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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