自分の所有物を街で購入する, 2011/2021

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「自分の所有物を街で購入する, 2011」というのは震災直後に日本で作った映像作品なのだけども、震災から10年ということでいろいろなニュース映像を見たりしてぼんやりと自分の記憶のなかで何があったのかを確かめたりすると同時に、なぜかこの作品が浮かんできたというか、10年前に作った作品だけども未だに映像作品の展示依頼があったりとなんとなく、このあとも着いて回ってくれる作品なんじゃないかとこっそり感じたりもした。直接、震災や原発問題には触れてはないものの、僕らが普段生活する、足を下ろ経済社会とその在り方がどのように人間に影響を及ぼすのかを考えようと試みた。昨日、スーパーで購入した(はずの)林檎はどこからやってきて、誰ものなのか、さっきコンビニで購入した(はずの)缶コーヒーをもう一度レジに持っていけば(商品)に化けてしまうのではないか。震災で揺れたのは、地面や建物だったけれども、本当のところは僕らの生活が揺すられていたのに違いないと考えたい。

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少し前にも「ATMで偶然うしろに並んだ人に預金全額を振り込む」という贈与経済についても考えたいたけれど、これはもしかしたら可能なのかもしれないと考えることにしたい。いずれの将来、資本主義が超高度成長した時、あらゆる政府が株式会社化し、自由化され、どの国、どの都市に住むのかというのは人気投票のようになってしまった時に思い出したい。

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