見出し画像

 オランダの2月のクロッカス休暇に合わせて、ヨーロッパ周遊旅行に出かけました。オランダに移住してから、これで5回目になります。
 これまで気づかなかったのですが、2月のこの時期はフランスやドイツは普通に学校がある期間のようで、どの場所もあまり混雑しておらず、ホテルなども良質で比較的安く取ることができました。
 5回目のヨーロッパ周遊旅行は、電気自動車を使ってフランス🇫🇷→ルクセンブルク🇱🇺→ドイツ🇩🇪を周りました。

妻が安全で快適に運転してくれました!私はナビ係。
ありがとう!

旅行手段を検討

 休暇に入る前に、「今回の休みはどこかに行く?」という話題から始まり、行き先が決まったら次に考えるのは交通手段です。価格ももちろんですが、私個人としてはなるべく環境の負荷にならない手段を取る旅行がしたいと考え、妻にも協力してもらっています。

 これまでにインターレールパスを使った列車、飛行機、フェリー、バスでの旅行をしてきました。そして今回は、ドイツ在住の日本の友人家族に会う予定があったので、それも兼ねて車を使ってオランダ周辺国をまわることにしました。今までいろんな手段で旅行をしてきましたが、それぞれに良い点・悪い点について思いつく限りを挙げておきたいと思います。

遠距離を一気に移動する飛行機

 自動車などは小回りが効きますが、さすがに遠い国まで行くにはドライバーの負担や所要時間に問題があります。その時は飛行機を使うようにしています。飛行機の場合は、ギリシアなどでも3時間ぐらいあれば到着することができます。遠距離の場合は、飛行機の手段は有効です。

 飛行機を選択する場合のデメリットはどのようなところにあるでしょうか。自宅から空港まで、空港から現地の移動が距離によって変わってくるのと、搭乗手続きと乗り継ぎなどの手間はあると思います。私個人としては、自動車や鉄道に比べて温室効果ガスの排出量が多いのでなるべく避けたいという気持ちもあります。

移動手段別の二酸化炭素排出量(少し古いデータですが目安に)

環境への負担が少なくのんびり旅ができる鉄道

環境への負担を考えると鉄道での移動が最適です。移動時間もゆっくりと過ごすことができ、外の景色を見たり目的地の近くまで移動することもできます。また、夜行列車などを利用すれば、就寝している間に目的地まで運んでくれます。

 その反面、鉄道は料金が高いこと、混雑時の座席の確保が難しいことなどがあります。また、遅延やキャンセルなどがあった場合は、旅行の計画が狂う可能性があります。私も昨年の春のフランス旅行の時に夜行列車がキャンセルになってしまい混乱したのを覚えています。
 実際に「この行き先であっているのか」「駅までのトラムやバスのキャンセルがあったらどうしよう」など、不確定なことに対しての不安がいくつかあります。また、荷物も持ったままの移動になるのでそういった不便もあります。

シェアカーの電気自動車(EV)が思いの外「快適」だった

 今回初めての電気自動車の旅行になりますが、目的地まで直接移動できること大きな荷物の移動は宿泊先だけだったのでかなり楽に感じました。観光の時は近くの駐車場に停めるので、大きな荷物はそのまま車内に置いて出ることができます。駐車料金も比較的安く、観光地の近くであっても日本の旅行と比べて安かったように感じました。私の感覚では、鉄道の駅でロッカーに預ける時に駐車場の料金と同じぐらいかかっていた記憶があります。

 最も懸念されるのは、ガソリン車による大気汚染や温室効果ガスの排出ですが、この問題を解決してくれるのが電気自動車(EV)です。EVもエネルギーを消費するわけですが、ガソリン車に比べると環境に優しいことは間違いありません。
 その他の自動車のデメリットは、観光シーズンやラッシュの時間帯だと渋滞の影響を受けること、かなり長い距離になるとドライバーの負担になることがあります。今回は観光シーズンを外した場所に行ったので、移動のほとんどはスムーズでした。これが観光シーズンだったら少し変わってくるのかもしれません。

 ガソリン車の場合、ガソリンの補給に困ることはほとんどないと思います。街中でも高速道路でもナビを使えばすぐに近くのガソリンスタンドにアクセスできます。しかし、EVの充電に関しては、充電時間や充電スポットがよくデメリットとして挙げられます。実際にEVで旅行をしてみてどうだったかというと、慣れてしまえば問題ないということです。
 EVでの旅行を考えているけれど、その辺が心配であと一歩が出せないという方向けに、以下、情報提供をさせていただきたいと思います。

電気自動車のデメリットである「充電」にうまく対処するために

 初めてEVで長距離の旅行に出たので、いろいろとわからないこともあって初めは困ったこともありましたが、残りの走行距離を見ながら充電スポットを探しつつうまく休憩も取ることができれば快適かつ環境に配慮した旅行ができます。

運転席についているモニター

 エコモードでの運転に設定することで残りの走行距離もぐんと変わりました。初日はノーマルモードで高速道路を走っているとバッテリーの消耗が激しく、予期せぬところで充電が必要になってしまいました。「エコモード」があれば忘れずに設定してください!

3種類の充電速度

 EVの充電のタイミングは、走行中にバッテリー残量が低下するバッテリーには少し余裕があるけれど休憩を取る時、そして次の日に備えて宿泊先に滞在している夜間だと思います。

 充電速度には、Googleマップによると「非常に速い」「高速」「中速」があります。バッテリー低下による移動中の充電は「非常に速い」もしくは「高速」が適しておりバッテリーに余裕がある時や充電時間に余裕がある夜間の場合は「中速」を選択することが多いです。
 私たちはシェアカーで車をレンタルしており、充電にかかる費用も車のレンタル代に含まれているので料金はかかっていません。そのため、高速充電があればそちらを選択しています。

高速道路にはこのように高速の充電スポットがあります
ドイツのKauflandで使用した充電スタンド
フランスのCarrefourというスーパーにあった充電スタンド
フランスのベルサイユへの幹線道路沿いのパーキングエリアにあった充電スポット

電気自動車の充電場所の探し方

 Googleマップは非常に優秀で、目的地や現在地の周辺で'EV charging station'と検索すればこのように表示されます。あとは、充電速度やクチコミ等で利用に問題ないかを確認します。

Googleマップ上にこのように表示されます

候補の充電スポットが見つかったら、詳細を確認してみましょう。
偶然調べたこのスポットでは、故障していたという投稿がありました。

充電速度も書いてあります。クチコミを確認してきちんと整備されているかも確認が必要。

 初日の話ですが、まだ充電スポットの検索に慣れていなかった頃、一般道で途中充電のために立ち寄った場所では、登録車限定の充電スタンドがあり、充電することができませんでした。Lidlや上の写真で紹介したような大手スーパーであれば確実に充電できると思います。

 このように、今回の旅行でEVの難点である充電に関することがかなり理解できたので、ここに残しておきたいと思います。
 ヨーロッパで自動車を使って旅行を考えておられる方は、ぜひEVを使っての旅行も検討していただけたらと思います。環境への負荷を軽減しつつ、素敵な思い出を増やせたら最高ですね!
 サステナブルで素晴らしい思い出ができる旅行が広がることを願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?