【ライターが書く読書レビュー】人を思う愛情と気配りで、正しくものごとが伝わる【伝わる図解化ー加藤拓海(著/文) 】
X(旧Twitter)を見ていると自分のポストに図解を入れている人が多い。
その反面、パッと見ただけで理解しやすい図解とそうでないものに分かれることに気づいた。
図解はどのような手順で作成しているのか、気になり本書を手に取った。
本書は、図とは?図解とは?から始まる「図解のお作法」本。
筆者は「図解の良し悪しで大切なのはセンスではありません。あくまでも、ロジックです」と断言する。
見やすい、わかりやすい図解についてあらゆる視点から分析し、独自の「お作法」を築いている。
図解作成の基準のひとつとして、目に従って作成することが求められる。
パッと見て感覚的にわかることが大切だ。
「もし目に従って図解を作っていないと、図解を見る人からは『図がみづらい』『違いがわからない』『何が描いてあるのかよく見えない』といったフィードバックが来てしまいます」と筆者は語る。
正直、えー?!と思った。
図解は内容さえ正しく伝えられればいいと思っていた。
フォントサイズや濃淡、配色にまで配慮が必要だとは、考えてもいなかった。
物事を正しく伝えるために使われる図解。
人に正確に理解してもらう難しさを痛感した。
内容の正しさはもちろんのこと、細やかな気配りと見る人への愛情を感じ取れた。
図解作成をしてみたい人は、1度本書を手にとってみてほしい。
伝えることへの難しさに投げ出したくなるかもしれない。
しかし、本書の図解作成のロジックとお作法にのっとれば必ず伝わる図解が作れるようになる。そんな希望をいだきました。
<評者/よしの>
【書誌情報】
伝わる図解化 加藤拓海(著/文) - ディスカヴァー・トゥエンティワン | 版元ドットコム https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784799330012 @hanmotocomより
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