俺と師匠の情熱seitai life 3
師匠の言葉に背中を押され20年ぶりの東京へ。
新宿南口へと辿り着く。6時間ぐらいか、またここから東京のストーリーが始まる。
新宿。欲望と金、夢と挫折、信頼、裏切り、騙し合い、騙された方が負け。3ヶ月で一気にスターもどきに変貌する奴もいればhomelessもどきに転落するヤツもいた。変えようと思えば3ヶ月で変わる街。スピード勝負の実力出世街。
不夜城の映画そのままの匂いや風景、風貌、風態。それが俺の思い出=イメージ。
全然違うじゃねーーか‼︎
久しぶりに降り立った新宿はかなり爽やかで綺麗な空気に感じた。まずは喫煙所を探しに歩き、小休止。少し路地裏を散歩した。路地裏までかなりキレイになってやがる⁉︎
東京はやっぱ違う、ここまで変わってしまうとは...。
とりあえず先生のサロンで行われるセミナーは正午からで金も無いし暑いからマックで時間を潰し、漫喫へ。
こんな風に1人で時間を潰すのは何年ぶりか。 自宅の無駄に広いリビングよりも3畳ぐらいの個室がやけに心地いい。いつかのTVで見たようにマジで漫喫で暮らして仕事に行ってるやつもいる。
タバコの煙を燻らしながら、若者や中年の焦燥感や悲愴、埋没する日々から脱却できないもどかしさは20年前とさほど変わらない。少しクレバーな哲学作家きどりで時間を潰す。
そして降り立つ!自由の丘へ!
いいね!先生はやっぱいい所で仕事してる! 立地って大事だなー。俺の思う東京とはかけ離れつつもリアルに東京最前線!ここは最高だ!
嫁さんが好きそうな店ばかり。ショーウインドーに自然に並ぶインテリアや小物類。いつか見せてあげたい。ちなみに愛知の人は東京に行ったことが無い人が意外に多い。(あくまで個人的意見)
携帯のナビで先生のサロンに向かいながら、口コミなんかも読んでみた。かなりの件数、クライアントに愛されているのが伝わる。俺の店はまだ0件だ。
あれ、見つからない?どこだ⁉︎ 動画でも言っていたが「○○駅前整体院みたいな所は絶対イヤですね、看板も出したくない」ふた回りしてみつかった!
ここか!この屋上だ!ウェブからリアルに変わった瞬間、こみ上げる、何かが。
郵便受けの階数を数回か復唱し、いざピンポーン。動画と同じ爽やかな抜けのいい、嫌味のない声が響く。「どうぞー♪」まるでフェンダーストラトキャスターを1回優しくストロークした様な声。ぜひ機会があれば弾いてみてほしいw
そしてあの屋上、ルーフトップのある6階へと続くエレベーター、そしてドアの前へ。
緊張が止まらない。基本、俺はほぼ緊張ということを感じたことがない。こんなに緊張したのは小学生以来かもしれない...。手汗がハンパない。
Open‼︎
実物の先生と観葉植物だらけのカウンター。
ロン毛にヒョウ柄の短パンにロックT、そして足元はビルケンだ!まんまじゃん!ってかDVDよりひどくね⁉︎
思ってたよりデカイ!カッコいいぜ!こういう年上のお洒落でブッとんでる人に会いたかったし仕事を教えてもらいたかった!
カウンター越しにセミナー料金を渡したり少し話したが全く覚えていない。手汗もMAXだ。
そして他のみんなとも挨拶。あれ、なんか変だぞ?
俺を呼ぶために先生が2人追加してくれていた。見渡して数えてみる。奇数⁉︎
俺の中の直感でイヤーーな空気が流れるが、とりあえず1発かましてやる!自己紹介で俺の覚悟の違いをこいつらに見せつけてやる!そして俺が1番上手くなり先生と仲良くなってハッピーエンドだ。悪いがみんなには用は無い、俺が知りたいのは先生のことだけだ!
僕は中卒です!開業して7年目ですが骨の名前も筋肉もほとんど知りません。漢字も読めませんし覚える気もありません。それでも先生にどうしても会って教えてもらいたくて来ました!よろしくお願いします!的なことを言ったと思う。
正直、緊張で潰されてあまり覚えていない。
吐いた言葉の責任はデカイ。俺の野生の動物の勘が冴える。ザワーーーーっとひいていったあの感触は生涯忘れることはないだろう。オリジナル曲での初ライブの時のヒキぐあいを思い出した。
ここからが悲劇の始まり、サイアクの負け戦。
くやしいですっ!!
先生、整体ってそんなに面白ぇのかよ...。
スクールウォーズの名シーンを自分のなかで変換した。
つづく