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オンナ山屋の「単独登山」奮闘記 #1 ファーストアタック(with 瑞牆山)

2020年11月24日(火)、気づくと私は瑞牆山荘の無料駐車場にいた。そう、驚くほど天気が良くて、無性に山に行きたくて、登りたくて…衝動を抑えきれなかったのだ(笑)

冬は低山でのトレーニングだけに留めようと思っていたが、ここ連日「初夏なの?」と見紛うほどの暖かさが続いた。

脳内登山バカな私は、「きっとこの天気なら標高が高い山でも凍結を間逃れ安全なはず」と思い立ち、急遽山梨県内の手頃な山を物色。そこで、ヒットしたのが、今回の「瑞牆山(みずがきやま)」なのである。

■百名山「瑞牆山」とは?

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瑞牆山は、山梨県・北杜市にある標高2,230mの山で、奥秩父山系の一つ。日本百名山の一つであり、登山家に人気の山だが、国内外のトップクライマーたちも注目するボルダリングの聖地でもある。

その荒荒しい岩山の様相に圧倒され、アタックすることを躊躇してしまいがちだが、見た目に反して穏やかでとても表情が豊かな、美しい山なのだ。
(あくまでも、個人的に感じた瑞牆山の印象です。)

※詳しくは雑誌やWEBサイトなどで詳しく説明されていると思うので割愛する。

■単独登山デビューの地を「瑞牆山」にした理由

瑞牆山と耳にして、脳裏に浮かぶのは苦痛に顔を歪め必死の形相で山頂を目指す自分の姿だ(笑)。

遡ること1ヶ月前…10月24・25日にそれは起こった。私は、友人に誘われ、富士見平小屋宿泊の「金峰山&瑞牆山」ピストン登山にチャレンジすることになったのだが…

そこで経験したのが、「健脚」の友人に残置されそうになりながら、ノンストップで必死に食らいついていくスタイル。もはや、修行のような山登りであった(笑)。

そう、奇しくも私が登山のための体づくりを決意した山。それが、この瑞牆山なのだ。今回は、初の単独登山にチャレンジ&リベンジマッチという2つの野望を胸に山頂を目指すこととなった。


■最短ルート「ピストンコース」でファーストアタック!

今回のアタックに選んだコースは、瑞牆山荘をスタート→富士見平小屋を経由して山頂を目指し、同じ道を折り返してくる「ピストンコース」。

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画像の引用:ほくとナビ(ほくとの山歩き:瑞牆山)

瑞牆山で最も短いコースであり、しっかり整備されていて、道迷いの危険度も低いのでソロ登山に適している。
一方で、ロープ・鎖場など、腕力が必要となる岩壁が現れるなど、行動時間が短い分、それなりに斜度のある登道が続くコースでもある。

そのため、山に登り慣れていない初心者には少々辛く、修行道に感じてしまう可能性もあることをここに記す。
事前にルートの情報収集をし心づもりをしておくと、快適な瑞牆登山ライフが待っているはず!?

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個人的には、短い行動時間の中にギュっ!と山登りの魅力が詰め込まれており、変化に富んだ景観を楽しみつつ「山を全身で浴びる」ことができる最高のコースだと思っている。
きついはずなのに、何度でも登りたくなるから不思議だ…。

参考:[経由地・標準コースタイム]
瑞牆山荘(50分)→富士見平小屋(35分)→天鳥川(1時間45分)→瑞牆山(1時間10分)→天鳥川(45分)→富士見平(30分)→瑞牆山荘

■まさかの「スピードハイク」で登頂!

[前回]

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登り:2時間5分
下り:1時間42分
山行:3時間47分

[今回]

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登り:1時間51分
下り:1時間36分
山行:3時間27分

あれだけ、だらっとゆっくり登ったのに、前回よりも20分巻いての完走!!!自分が一番ビックリしてる。

これは、憧れの「甲斐駒ヶ岳、単独登頂」を来年には実現できるんじゃないか!?ゾクゾクしてきた…。

そして、今回の登山を通して、山に最適な筋肉や体の使い方の大枠が見えてきたような気がする。
山登りは好き。でも体力に自信がない」そう思って、なかなか継続して山に行けない人はたくさんいると思う。
毎日続けるだけで体の不調が改善され、登山を気軽に楽しめるようになる!そんな効果をもたらす、トレーニングを発信したいな〜と感じた登山でもあった。

■だらっと考察!登山中の体の使い方を回顧

アスリート視点で今回の登山の様子をハイライトしてみようと思う。やや偏った独り言だと思って読んでいただきたい。

脳内で前回の悲劇が走馬灯のように駆け巡るのを横目に「今回はマイペースで、そうのんびりゆるっと」を意識して登山開始。

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スタート地点である、瑞牆山荘から富士見平小屋までは緩やかな登道がしばらく続く。実は、私はこの手の、ぬるっと続く山道が得意ではない。

太ももや膝、お尻の筋肉にじわりじわりと負荷がかかるため、疲労が脳にダイレクトに伝わってくる。
加えて、登山開始から30分くらいは思考も肉体も起きていないため、心拍数が上がりやすく、とにかく足を前に運べない。

今回も「あぁ、私は何故山に登ろうなんて思ったのだろうか」「どうかしてるぜ」…そんな後悔の言葉と共に山頂を目指した。
それでも、ジョギングで心肺機能を高めたおかげだろうか、いつもよりも呼吸の乱れがなく、足の運びも軽快である。

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富士見平小屋から山頂までは、下り、登りの道が交互に訪れ、最後は急登&岩壁攻め…といった、なかなか喜怒哀楽の激しい登道が待ち構えている。そして、足場も階段→ガレ場→ハシゴ→ロープ→鎖場…と山頂に近づくほど難易度も上がっていく。

もともと、なだらかな傾斜よりも急登の方が得意だった私だが、トレーニング後はハイペースでも息は上がらず。終始ニュートラルな状態のまま、写真を撮りながら、自然を愛でながら…のんびり楽しく登り続けることができた。

登山は、無理して勢いで登り続けるのではなく、ペースを乱さず、一定の歩幅で登り続けることが大切
腹筋と背筋を鍛えたことにより、骨盤が傾くことなく体軸が安定するようになり、足に負荷のかからない歩き方が身についたのかもしれない。

また、ストレッチを継続し、股関節周りの可動域が広くなったことも体軸を安定させ、無理のない姿勢を維持することに役立ったようにも思える。
180度開脚を目指してはじめた、悶絶レベルのストレッチが功を奏したのかもしれない。

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(↑最後の砦である岩壁も余裕!自分のサイボーグっぷりに震えた)

終盤は、どんどん体が軽くなっていき、気づけば山頂でガッツポーズをしながら絶景を堪能していた。

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1ヶ月前「山頂はまだなのか…」を呪文のように唱えながら、のた打ち回っていた自分と別人なんじゃないかと思うほどだ。

下山はもとより得意だったが、筋肉量が少なかったため体重を関節で受け止めてしまい痛めることが多かった。
しかし、大腿四頭筋を鍛えたことで、膝周りの筋肉がクッションとして機能するようになり、スムーズに足を運ぶことができたのかもしれない。

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その結果、コースタイムは一切意識していなかったにも関わらず、行動時間[3時間27分]と前回よりも20分早いコースタイムを叩き出していた。
写真を撮ったり、自然を見るために立ち止まったり…とゆっくり登ったつもりなので自分でもびっくり。

人間、決意して行動を起こすとこうも変わるものなのか…としみじみ思う。

■登山を通じて感じた「体の変化と使い方」

【1】瑞牆山アタックで実感した体の変化
(1)ストレッチにより股関節の可動域が広がり、腹筋と背筋を鍛えたことで体幹が強化され、軸がぶれなくなった。そのため、自然と足に負荷がかからない歩き方になっていた。

(2)ジョギングで心肺機能を高めたことにより、呼吸の乱れが軽減され、酸欠による頭痛がなくなった。おしゃべりしながらでもいけそう。また、呼吸が安定しているため、汗もあまりかかなかった。

(3)ガレ場でも、足に負荷がかからず一定のリズムを刻みながら登ることができた。

(4)膝周りの筋トレにより、これまで下りで痛めてしまいがちな膝関節をカバーできた。代わりに周辺の筋肉に疲労が出ているので、引き続き強化すると◎。

【2】登山に活かせる「体の使い方」
(1)腹筋・背筋を鍛えることによって軸が安定し、置きたい場所に無理なく足を運べるのではないだろうか。

(2)股関節周りの筋肉をほぐすことにより、足の可動域が広がり、ハイステップでも足の運びがスムーズに。また、不安定な足場でも足の筋肉に負荷をかけることなく重心を移動できるようになるので、疲労が出にくいのかもしれない。

(3)下半身の軸を安定させ体重移動がスムーズにできるようになると、鎖場でも上半身を使わなくても安定して登れるようだ。

■「登山向きボディ」体得への道!改善点を振り返る

【1】登山に適した体幹を作る[動きドリル]を模索する
・陸上部時代に身につけた体の使い方(動きドリル)が登山にいかせるかもしれない。
・そこへ、筋力をプラスすることで、登山に最適な下半身へと仕上げることが可能なようだ。

【2】内転筋群・大臀筋の強化
・下山後、やや筋疲労が現れたのが「大腿四頭筋」「内転筋群」のエリア。まだまだ登りの際、体重を支えるだけの筋肉ができあがっていないので、強化が必要。

【3】「大臀筋(お尻)」「ふくらはぎ」のトレーニング追加
・体幹を使っている時、「大臀筋」「ふくらはぎ」の筋力があれば体全体に負荷がかからなかったと感じる場面が何度か登場した。
・現行のトレーニングに簡単で軽い「大臀筋」「ふくらはぎ」の筋トレを加えると尚◎。

■最後に…

こんな偏った目線で書かれている「誰得?」な登山日誌なんて需要があるのだろうか?(笑)

現在、どういった形でアウトプットしようか模索中のため、記事構成はもちろん、文章のスタイルも変化すると思われる。(随時、リライト作業もするかと…)

もし、少しでも面白いな〜と思ったらフォローのほどよろしくお願いします。コメントいただけたら、きっと嬉しすぎて喜びの舞を踊っちゃうな〜♪

\それでは、また次の記事でお会いしましょ〜!/

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