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「株価レーティング」は玉石混交

「株価レーティング」が記載された個別株のアナリストレポートがリリースされると、一時的に株価の値動きが大きくなります。そのため、「株価レーティング」の情報を得て売買する個人投資家も少なくありません。

では、「株価レーティング」を片っ端から売買すれば簡単に儲かるのでしょうか?結論からいうと、そんな単純なものではありません。なぜなら、「株価レーティング」は「玉石混交」であり、「玉」よりも「石」の方が多いためです。「株価レーティング」通りに売買すると勝率は2~3割程度とも言われています。

例えば、投資判断が「売り」から「買い」に引き上げられたり、目標株価が大きく引き上げられたインパクトのある「株価レーティング」だと、寄り前から買いが集中し、なかなか値が付かないことがあります。高値で始まる場合、寄り付きが天井になってしまい、その後はスルスルと値を下げることもざらにあります。高値を掴んでしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。そのため、「株価レーティングは儲からない」といった声も多く聞かれます。

しかし、よく考えてみてください。仮に「株価レーティング」が「玉」ばかりで儲かるのであれば、多くの市場参加者が一斉に買いを入れるため、一瞬にして株価に織り込まれてしまい投資機会がなくなってしまいます。
「石」の方が多いからこそ、「玉」を見つけたときのリターンが大きくなるのです。つまり、市場が「株価レーティングは儲からない」と思っていることは、本書を手にした読者にとっては好都合なわけです。

一方、まれなケースを紹介すると、ストップ高近辺で寄り付いて、数十分もみあったあとに3日間ストップ高が続くともあります。

確かに短期的に見れば、こうした値動きをする「株価レーティング」はお宝とも言えるでしょう。しかし、年に1回あるかないかの珍しいケースですし、ストップ高を買いに行くのは前者のように寄り付きが高値になる可能性も多いのです。リスク・リターンを考慮すると、決してオススメはできません。

ここで言う「玉」とは、1日、2日で上昇しておしまいではなく、1、2週間かけて上昇が続く銘柄のことです。よくあるのが、「株価レーティング」リリース後、1日目、2日目は大幅高し、そこから2、3日伸び悩んで、再び動意づくパターンです。

私のコラムを読めば、「玉」と「石」を見分けることができるようになり、勝率がぐんと上がります。


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