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上司に「介護現場の法律」について調べてこい!と言われ調べてみた。

上司が口酸っぱく記録はしっかり書け、自責の念はいらない。
事実のみを記載するようにと言われる。実際に上司と記録の記載方法についての話をした際に。
「不可抗力」「過失」「自責の念」について調べてみたらとアドバイスもらい、今回に至った。

INDEX

・不可抗力について
・過失について
・自責の念について

不可抗力について

介護現場における不可抗力とは、移乗介助中に利用者が暴れ、利用者を床に落とし骨折した場合は不可抗力と言えるだろう。
だが、上記の件を家族に報告した場合。納得せず施設の過失ではないかと言われたらどうだろう。

移乗という、身体を全て介護職員に委ねる介助は無過失を主張するのは難しい。
極めて高い注意義務を課せられているからだ。なので確固たる証拠を提出し無過失を主張するしかない。

安全配慮義務違反がなかったことを立証するには
①職員の介助方法は適切であったか。
②車椅子や福祉道具が利用者に適切であったか。
③利用者の身体、認知機能が安全に移乗できる状態であったか。
④利用者のその日の体調、認知面を適切に把握できていたか。

家族への報告でいきなり過失を否定するのは、トラブルになる可能性が高いため
日頃から家族への情報共有が大切だ。

過失について

介護施設は法律上、契約書に記載していなくても安全配慮義務がある。
介護事故があり安全配慮義務違反の疑いがある場合。利用者家族は施設を訴えることができる。
安全配慮義務違反とは、事故の発生を予想でき、それに対して対策を取らなかった場合だ。
一方、事故の発生を予想し講ずべき対策をしたが、事故が起きた場合は安全配慮義務違反は否定される可能性が高い。
予測が難しい突発的な事故も安全配慮義務違反は否定される可能性が高い。

介護事故は法的責任以外も道義的責任も発生する。
道義的責任とは、事故があった際に速やかに報告し対応したりすること。
道義的違反があったとしても、法的責任が発生することはない。なので電話報告がなかったとしても損害賠償を請求することは難しい。

自責の念について

介護の現場で事故に遭遇した場合。心にショックを受ける職員もおり、個人を責めるのではなく、なぜこうなったかを施設全体で改善し再発防止するのが大切。

終わりに

介護業界は人相手の仕事で認知面の問題もあり一筋縄ではいかないが、今回調べてわかったことは、介護記録は事実をありのままに記載。事故の予見がある場合早急に対策する。家族への連絡をこまめにする。介助行う際は周辺環境や利用者の状態を把握し行うことが大事だということがわかった。

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