Yoshihiro Saito

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2023年の今、どんな音楽を配信すべきか?1920〜2020年代まで100年間の音楽データから最新トレンドを解説

音楽トレンド分析データについて上の画像の細かい数値がたくさん記載されたcsv(excelの様な表データ)ファイル。 これは2022年に音楽配信で再生された、1921年〜2022年まで各年の人気曲上位100曲から、10項目以上の特徴を抽出し数値化したものです。 それぞれ ・アコースティック度(どのくらい生楽器の音か?低ければデジタル音率が高い) ・ダンス曲度(どのくらい踊れる曲か?) ・楽曲の長さ ・エネルギッシュ度 ・楽器パートの量(低ければ歌や声が多い) ・ライブ盤の割合

    • AI音楽プログラミングの基礎を解説した初級本 「Magentaで開発 AI作曲」 7月20日発売です

      ようやく情報解禁です。 発売日が7月20日に決定しました。 Magentaで開発 AI作曲 音楽をAIプログラミングで作るための基礎となる実践方法をまとめた解説本です。 ちょっと難しそうなタイトルと違い、プログラミング本としてはこれまでにないほど簡単な内容(のはず)ですので、AIや音楽だけでなく、初めてプログラミングを学ぶ方にも最適な初級プログラミング本になっています。 音楽理論の基礎をAIを使用して学べる内容もありますので新しい音楽教育などにも活用していただけると嬉

      • AI音楽生成サービス普及に必要な事

        何故AI音楽生成サービスは盛り上がらないのか?私は音楽領域のAIの研究をしていますが、いわゆる自動作曲的な事、BGMを作ったり、ましてやヒット曲を作ろうなんて試みはしていません。 興味がない、全く異なる領域と言う事もありますが、これまでできている事を代わりにやってあげる機能=自動作曲=音楽生成サービスとしてはAI音楽は一部を除きそれほどは普及しないとそもそも思っています。 何故なら ・現状音楽は余りにも供給過多 ・そもそも音楽は自分で作りたいもの つまりどちらも実は期待

        • Ableton Meetup Tokyoに出演します。共演はstarRo氏(グラミーノミネーテッドプロデューサー)

          告知です。 2020年8月8日土曜日 Ableton Meetup Tokyoが2回目のオンラインウェビナーを開催します。 今回グラミーノミネーテッドプロデューサーstarRo氏とともに出演する事になりました。 私は今回Ableton LiveのAI活用として、 1・1クリックでメロディー・ドラムフレーズを生成するAI 2・任意のフレーズの続きを生成するAI 3・2つのフレーズをミックスし新しいフレーズを作るAI 4・ドラムなしの楽曲用のドラム演奏を自動で生成するAI

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          新しいテクノロジーを広めるために頑張っている挑戦者へ。そしてその挑戦者達への応援のお願い。

          人は、自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる 15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられる 35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる ダグラス・アダムスの法則 だそうです。 上文は一つの例えではあるかもしれませんが、 今、私達が何ができるのか?どんな未来を作るのか?日々実験している新しいテクノロジーの本当の価値を決めるのは、それが生まれた時からそばにある、未来の

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          Spotifyのレコメンデーションエンジンの機械学習アルゴリズムについて解説します

          Spotifyでは現在、レコメンデーションエンジンのために3つのアルゴリズムを組み合わせて使用している様です。 ・協調フィルタリング ・自然言語処理 ・オーディオ波形解析 協調フィルタリング すでに多くのECサイトなどで活用されているのでお馴染みかもしれません。 同じ消費や嗜好の傾向を持つユーザーのデータをもとに他の同傾向のユーザーへのレコメンドを行うというアルゴリズムです。 非常に簡単に説明すると、 「同じ好みのAが所持している商品のうち、Bが所持していないものは、Bも

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          70年代のロックギターフレーズを学習させたAI(機械学習)ロックCM曲

          先日コマーシャルの音楽制作をしたのですが、その際AI(機械学習)で生成したギターリフと人間のギター演奏の共演というのはどうか?と提案したところ、いや元々そういう計画だったのかもしれませんが、、、とにかく「それで行こう!」という事になり 「AI生成ギターフレーズ x リアル人間演奏ギター」 で音楽制作をするという非常にレアな(おそらく日本初?)実践をしました。 どんな流れで行ったか? 1・70年代のロックギターフレーズを数十曲機械学習 2・とにかくギターフレーズを生成させ

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          AI作曲の現状と未来。AI時代の作曲家に求められる事が何なのか?について書いてみました

          AIを使用した作曲の実例が増えて来ました。 2019年は大きな進化が見られる年になるだろうと予想していましたが、その通りになった様に思います。 もちろんまだまだ黎明期であり、その真価はこれから問われることになるとは思いますが、今後につながる実践的な試みが多数スタートした年だったと思います。 9月、オーストリアで開催された科学とアートとテクノロジーの祭典アルスエレクトロニカ・フェスティバルではマーラーの未完成の曲の続きをAIを使用して作曲するという試みが行われました。 同じ

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