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新しいポジションで大切なこと!Vol.6 組織の成功循環モデルを回せ!さらに関係の質をあげる方法

~さらに関係の質をあげる方法~

前回は、結果の質を高めるために、丸投げタイプのリーダーAさんのように放ったらかしにするのではなく、またマシンガンタイプのリーダーBのように自主性を奪うのではなく、質問上手なリーダーCさんのように、メンバーの自主性を引き出し進捗確認の質問と前向きなフィードバックが重要であることをお伝えしました。

メンバーの自主性を引き出し進捗の管理はできているでしょうか。

結果の質 前回分

多くのリーダーは、結果が出たんだから、これで良いだろうと安心してしまいます。
しかし、結果を残すリーダーは違います。
結果を成功循環モデルを回すためのリソース(資産)にします。

今回は、『組織の成功循環モデルを回せ!』の最終回、結果を出し、さらに関係の質をあげ、結果の質の次元を高めていく方法をお伝えします。

◆一人ひとりのメンバーに光を当てる

チームの望む結果を出し、会社からも賞賛され、チームのメンバーも浮き浮きしています。
ここで、さらに関係の質をあげるリーダーCさんは、どんなことをするでしょうか。

リーダーCさんは、自分の上司である部長へメンバーにも聞こえるように「今回の業績は、チーム全体で出した成果です。」と報告し、続けて

「営業活動は、Aくんが顧客と連絡を密にとり交渉してくれました!」
「顧客や市場の情報は、B君が徹底的に調べくれました!」
「プレゼン資料は、Cくんがわかりやすく丁寧に作ってくれました!」

と一人ひとりのメンバーの活躍を部長に報告して褒めています。
リーダーがチームの出した結果を自分の手柄だけにするのではなく、手柄はメンバー一人ひとりのものだとしたとき、メンバーはリーダーを尊敬し、メンバー同士もそれぞれの役目を全うしたことを称え合うことができます。

このときチームに強く結ばれた最強の関係が出来ています。さらに関係の質が高まった瞬間です。

◆悪い結果も受け止める

一方、良い結果ばかりではありません。むしろ、良い結果が出ない方が多いでしょう。しかし、このときが最終的に良い結果を出すリーダーの腕の見せどころになります。

良い結果がでないときに、リーダーがまわりのせいにしたり、メンバーのせいにしたりしていたのでは、メンバーはリーダーを尊敬することは絶対にありません。

良い結果がでなくても、それを受け止め、めげることなく、隠すこともなく、向き合うことが重要です。
例えば、自分の上司に謝ったり、他部署や企業先に謝罪したり、自分で責任をとるリーダーにメンバーは尊敬し付いていきたくなります。ここでいう責任とは、悪い結果を良い結果に変えていくために誠意をもってリカバーしていくことです。

たとえ、失敗しても、それをリカバーしようとするリーダーの姿はメンバーに内省と勇気を与えます。さらに関係の質が高まっていく瞬間です。
リーダーは質の良くない結果がでたとしても、それを結果というリソース(資産)として、次につなげます。

さらに関係の質を高める

◆振り返りチームミーティングで新たな未来を描く

結果を残すリーダーは、結果が良くても悪くても、メンバーを集め振り返りミーティングをします。
今回のプロジェクトで、「上手くいったことは何か。どんな行動をしたのか。どういうことをやり続けたのか。何を大切にしたから上手くいったのか。」と行動、能力、価値観についてメンバーの一人ひとりが、自分の意見を発表し、お互いに意見交換をしながら再現性のあるものにします。

さらに、お互いを知り相互理解を深めていくので、メンバー同士がより強い信頼関係で結ばれます。
信頼関係で結ばれたメンバーが、次のプロジェクトに向けて、何をゴールにするのか、大切にする行動、能力、価値観を共有しながら話し合えば、思考の質は高まり良いアイデアが浮かびます。

◆チームミーティングでチームに一体感

実は、この振り返りチームミーティングはプロジェクトの途中でも、進捗確認のときに行うと効果的です。ミーティングでチームの方向性や進捗の確認をすれば、メンバーは迷うことなく前に進むことができるので、行動の質が高まります。

また、ミーティングを行うことで、お互いの考えや状況を知ることができ、もし、他のメンバーが困っていれば自主的に手伝うきっかけになります。行動の質が高まると同時に関係の質も高まっています。


さらに、自分の成長ゴール(自分のありたい姿、できないことができるようになること)も実感することができ自信につながります。

一人ひとりが自分の登ってきた道を振り返り、自分の成長ゴールを達成したことで、喜ぶことができます。ときには、助けたり助けられたり、頑張ったことを思い出しながら、このチームでやってきて良かったと思えるとき、最高の信頼関係で結ばれているチームになっています。

チームのゴール、個人の成長ゴール達成

『組織の成功循環モデルを回せ!』は、いかがだったでしょうか。
『関係の質』からはじめ、『思考の質』、『行動の質』、『結果の質』、さらには関係の質の高め方をお伝えしてきました。

『組織の成功循環モデルを回せ!』のポイント
関係の質の高め方:メンバーに関心を持つ。違いを知り受け止める。自己開示による相互理解。
思考の質の高め方:チームのゴールを決める。メンバーの成長ゴールを描く。スモールゴールを決める。
行動の質の高め方:役割を決める。仕事を明確に伝え、仕事を託す。
結果の質の高め方:こまめな進捗管理。前向きなフィードバック。褒める叱る。

最終回用

さて、今回の質問です!
「組織の成功循環モデルを回していますか?」
ますますのご活躍を応援しています!
拙著「部下が変わる本当の叱り方」明日香出版社を読んでいただけると、成功循環モデルをよりスムーズに回すことができるようになります。



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