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「もっと頑張りなさい」も「よく頑張ったね」も禁句です!~ 自信をつける褒め方叱り方~

こんにちは!
人と組織を咲かせる人財育成コンサルタント
吉田裕児です。

2022年がはじまり、3カ月が経ちますね。
今年は何を頑張っていますか。
この「何を」が重要です。
そこで今回は、なぜ、「何を」が重要なのかお伝えします。

叱るとき、「もっと頑張りなさい!」と言っていませんか?

ところで、お子さんや部下にこのような言葉を使っていないでしょうか。

叱るときは「もっと、頑張りなさい!」
褒めるときは「よく頑張ったね!」

一見、当たり前に思えますが、無意識に使っている
「もっと、頑張りなさい!」
「よく頑張ってね!」と言われたお子さんや部下は、どのような気持ちになっているでしょうか。

実は、必ずしも親や上司の想いがお子さんや部下に正しく伝わっているとは限りません。

叱るときの「もっと、頑張りなさい!」は、具体的に何をもっと頑張って欲しいのでしょうか。
例えば、もっと早く行動して欲しいと思っているだけなのに、お子さんや部下は、頑張れない自分はダメな人間だと思ってしまうかもしれません。

褒め方も間違えると、相手の自己肯定感を下げてしまう

褒めるときの「よく頑張ったね!」は、何をよく頑張ったのでしょうか。
例えば、毎日コツコツと勉強していたことを褒めてもらいたいのに、そのことを褒めてもらえないと寂しくなってしまいます。

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お子さんや部下の頑張りの中身を正しく理解しないまま、叱ったり褒めたりすると、相手に自分の伝えたい想いが伝わらないばかりか、必要のないプレッシャーや不信感を与えてしまい、自信を奪ってしまうことになります。

多くの家庭や職場では、こうしたお子さんと親、部下と上司のコミュニケーションのズレが生まれてしまっています。無意識に使っている言葉がお子さんや部下の自信を奪ってしまってします。

お子さんや部下に自信をつけさせる親や上司は、「頑張り」をさまざまな要因が含まれいてることを理解しています。そこで、いけなかった要因を叱っていたり、良かった要因を褒めたりしているのです。

「頑張り」には4つの頑張りがある

「頑張り」を分解してみると4つの頑張りの要素があります。NLP(神経言語プログラミング)と呼ばれる1970年初頭に開発された心理学があります。このNLPにニューロ・ロジカル・レベルという考え方があり、これを読者向けにわかりやすく私なりにアレンジしました。(下図を参照)

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ピラミッドの一番下には、結果があります。結果は、結果の上にある行動から生まれます。行動は、行動の上にある能力から生まれます。能力は、能力の上にある意識から生まれます。意識は、アイデンティティ(役割・価値観・信念)から生まれます。

ここで気がついて欲しいことがあります。それは、親や上司が「何をやっているんだ。もっと頑張れよ!」と叱ったとき、お子さんや部下は「結果」「行動」「能力」「意識(意欲)」、そして「アイデンティティ(人格)」すべてを否定された気持ちになるということです。

その気持ちは自信の喪失につながります。
例えば、お子さんがテストで30点だったとしても、自分なりに毎日勉強にした行動があるかもしれません。

学校では見本となるような実験をしている能力があるかもしれません。
そして、お父さんお母さんに良い点数を見せるぞと決めて頑張った意識(意欲)があるかもしれません。

親や上司が、それらの頑張りに気がつかずに、ただ「頑張りないさい」と叱ったとき、お子さんや部下の頑張った結果、行動、能力、意識(意欲)、すべてが報われなくなります。だから、アイデンティティ(人格)も否定されたと思い、自分をダメな子もしくは人間だと思い込んでしまい自信をなくしていきます。

自信を付けさせる叱り方は、頑張りを上手に分解して観察する

もちろん、頑張っていない行動、能力、意識もあるかもしれません。だから、頑張りを分解して、どこを頑張っていたのか、どこをさぼっていたのかを理解した上で叱る必要があるわけです。

もし、テストの結果は残念だったけど、毎日勉強していたね。頑張ったね!と言われれば、子供は勉強を続けたくなります。

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お子さんや部下の自信を奪う親や上司は、お子さんや部下が出した結果だけを見て「何をやっているの、もっと頑張りなさいよ!」叱ってしまいます。

一方、自信をつける親や上司は、お子さんや部下が出した結果だけではなく、結果を生み出す行動、行動を生み出す能力、能力を生み出す意識、すべてに目を向け「結果は残念だったけど、〇〇は頑張ってね!」と頑張ったところをしっかりと認めてあげているのです。

親や上司が、何を頑張っているのかに気づいてあげることで、子供たちや部下たちが元気になり自信をつけていきます。

もしかすると、子供や部下の頑張りは、親や部下にとってほんの小さなこともしくは気づきにくいことかもしれません。

でも、お子さんや部下の日ごろの変化を気に掛けていると、見えてくるものです。

「おはよう」の挨拶や何気ないおしゃべりなどしながら、日ごろの小さな変化を気に掛けてあげましょう。小さな頑張りに気づくことができます。

次回は、自信をつけるための褒め方をお伝えします。お楽しみ!

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