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ふたたび美幌に来てくれた北大の林先生に高校生バイトが地方都市を救うのでは?と語ってしまった話

昨年の9月、美幌の町がぼくらも含む移住者をどのように受け入れていったのか?の調査研究に美幌町に来てくれた北大の林先生がまた来てくれました!

今回は前回訪問した人たちへの追加調査です。さいこうファームにももちろん足を運んでくれて、インタビューをしてもらいました。

前回の訪問から半年、ぼくらさいこうファームは初年度の農業成績をまとめ、青色申告もなんとか終えた段階。初年度の農業については本当にいろいろと考えることがあり、いつもどおり、1の質問に対して8.5くらいの勢いで語りまくってしまいました。

林先生は、とても話しやすいタイプの方で、盛り上がりすぎてしまい、常に会話はあっちに行ったりこっちに行ったり。結局3時間近く話し込んでしまいました。それでも、先生の聞きたかったことがカバーできたかは・・・。

また、しゃべりすぎてしまったか。

先生との話の中で盛り上がったのが、高校生のアルバイトについて。そう、ぼくらの移住とは全く関係ない。でも、この町の未来、ぼくらの未来にとっては結構意味があるのでは?と思っている。

話していた内容はこんな感じ。

「美幌町に唯一の高校である、美幌高校はアルバイトが禁止です」

「それが、もう少しゆるくなれば、高校生にとっては町の仕事や、親と先生以外の町の大人を知る機会になる。後継ぎがいなかったり、働き手がいなかったりする町のさまざまな事業者にとっては、次世代となりうる子たちとつながりができる」

「そこで築いた関係性は、高校生がいずれこの町で働きたい、もしくはこの町になにかしたいと思うきっかけにもなるはず」

「なんだか、アルバイトを解禁する。それはいいことづくめな気がするんですよね」

「ただ、美幌高校は道立だし、町の人にはなんとも動かし難いみたい」

また、つらつらと語ってしまいました。高校生がアルバイトしてもいいと思うんだけどなぁ。

その後、ちょっと気になって高校生のアルバイトについての研究を調べてみた。まだ全然中身を見れていないが、タイトルを見るだけでも、高校生のアルバイトの効果について調査した研究はなさそうだ。

どちらかと言うと、非行や貧困問題との兼ね合いで論じられている感じだ。

平成18年の文科省の「高等学校におけるキャリア教育の推進に関する調査研究協力者会議(第6回)」には高校生のアルバイトについての話題が上がっている。

・高校のキャリア教育の中でアルバイトはどう位置づけられているのか。多くの高校ではアルバイトは禁止されているが、キャリア教育の観点から重要ではないか。
・学校側からすると、アルバイト経験者が学校生活に与える影響は生徒指導の観点からすると好ましくない。しかし、悪影響がどれほどかについての数字的なデータはない。しかし、問題のある生徒を調査してみるとアルバイト経験者が多い。しかも、キャリア教育にアルバイトが役立っているかということに関してはどうも役立ってはいない印象を受ける。学校側がキャリア教育にアルバイトを位置づけていないということも要因の一つにあるのかもしれない。
・子どもたちが家庭の事情など色々な理由でアルバイトを行っているのであれば、それをキャリア教育の一環として生かして学校側がきちんと管理して就業体験につながるような指導をしてほしいとも思うが、現場の意見としてはどうも難しいようである。
 また、インターンシップとアルバイトでは企業側の態度も異なり、アルバイトに対しては単なる労働力とみなしている面もある。
・今はフリーター争奪戦の時代である。アルバイトをうまく育てる企業も多く、教育力がある企業も多い。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/035/gijigaiyou/07013015.htm

めちゃめちゃ印象論。これって基本アルバイトがあまり良くない前提の中だから、そういう印象を受ける場合が多いのでは??

一方で、高校生のインターンシップについてはかなり推進しているらしい。

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/11/04/1312817_17.pdf

この論文によるとインターンシップとアルバイトの違いはあんまりはっきり別れておらず、強いて言えば「教育的」であるかどうかっぽい。

 インターンシップアルバイトの教育効果

まぁ、たしかに、高校生を安い労働力として搾取するのは未来のことを考えてもいただけないよなぁ。

であれば、認定アルバイト先を作るか、これはアルバイトではなくインターンシップだと学校が認めればいいんじゃないかなぁ。

だらだらと長くなってしまったが。

高校までしかない町にとって、そこの生徒たちが町でバイトなりインターンシップなりをやれるようになることは、どんどん人口が減っていく社会にとっては重要なんじゃないかなと思うのでした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:3歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:2歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:0歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。

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