祝福は、するほうも満ちる(2020年4月7日の日記)

昨夜、ふだんあまり連絡をとらない山小屋の友人がLINEをくれた。安否を気遣ってくれたのだ。山小屋だって、今シーズンどうやるかまだ不透明だし、不安だろうに。

2人で不安を言い合うと2倍になるかと思いきや、不安は半分になった。

TLに「メンタルやばい」的な声が多数あった。

私は何もできない。だけどせめて、TLにのんきであかるい話題を流したいなぁと思い、noteの書き溜めの中からポジティブな話題を選んで公開した。

明日からもしばらく、意識してのんきなエッセイを公開しようと思う。読者さんから、「吉玉さんの文章を読んで気持ちがラクになりました」とメッセージをいただくことが増えたからだ。

きっとみんな、気持ちがラクになるものを求めてる。私はクリエイター気取り野郎だから、求められてるものをつくりたい。

誤解されたくないが、私は「ネガティブな発信はダメ」とは思っていない。政権批判、差別や買い占めへの怒り、不安の吐露など、あって当然だと思う。私も思うところがたくさんあるので、書き留めておくつもりだ。甥や姪が大きくなったとき、今の日本を知ってほしいしね。

でも、今は公開しない。それは吉玉サキの役割じゃない。

高校生の頃から何度も読んでいる、江國香織さんの『流しのしたの骨』を読みはじめたら、一気に読んでしまった。最近は集中力が落ちて、小説がぜんぜん読めずにいたのに。

江國香織は恋愛小説のイメージが強いが、これは家族モノ。江國作品(長編)で一番好きだな。次が間宮兄弟。

すごいふつうのこと言うけど、小説っていいな。読んでる間、不安を忘れてたもん。この前友達からすすめられた貫井徳郎の『プリズム』買おう。


夕飯はカレーを作った。実家に帰ってきてから、カレーしか作ってない(気力なくて)。父は私のことを、カレーしか作れない娘だと思っているかもしれない。

元気になったら、サバ味噌とかきんぴらとか作りたいね。だし巻きたまごもわりと得意。

姉の家に滞在していた母が帰ってきた。「カレーしか作ってないの?」と言われたので、慌ててサラダを作る。気が利かなくてすみません。

ともあれ、両親と3人で夕飯。母がいると家があかるい。

夜、山小屋の友人からLINEで電話がくる(前述の友人とは別の人)。

山小屋スタッフと元スタッフで同棲していたが、入籍したとのこと。

わー、おめでとう!

どっちも友人だから嬉しい。私に報告したあと、うちの夫にも電話すると言っていた。

「うちの夫、『夫婦に大切なのはみっつの袋です』とか言い出したらヤバいね」

と言ったら、

「それ言ったら、電波悪くなったフリしますね」

と言って、夫婦で笑っていた。

めでたさで心がいっぱいになった。祝福は、するほうも満ちる。もっと祝福させてくれ。



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