私の傘からはキキララが消え(2020年4月6日の日記)
朝、布団の中でぐずぐずする。めずらしく人のnoteをいろいろ読んだ。私は、noteもTwitterも頻繁に書くわりにあまりTLを見ていない。
人の記事を読んでいて気づいたが、私は抽象的な「思い」より、具体的な「出来事」を読むのが好きかもしれない。家族のこととか、ペットのこととか。
しかし私自身、具体的なことより抽象的なことを書いてしまう。日記ですらこんなに思弁ばかり書いてる……。
◇
のそのそと布団から出て、着替えてご飯を食べる。
相変わらず憂鬱。
インターネットでたくさん文章を書いているので、画面越しの私は元気そうに見えるかもしれないが、何をするにも気力が足りない。
でも、2ヵ月前は布団から出て着替えることすら困難だった。パソコンにも向かえなかったし。少しずつ、回復はしてるんだよな。
◇
Twitterで、友人としょうもない話をする。
私はしょうもない話を愛している。大人になってから出会った人とは、しょうもない話がしにくい。大人ってあまりふざけないから、真面目な話(仕事論とか)のほうがハードル低く、しょうもない話のほうがハードル高い。
あと、インターネットで出会った人は、インターネットの話をしがちだ。でも、(不遜なことを言ってしまうと)インターネットの話ばかりされるとげんなりする。
なので、インターネットで出会った人とインターネット以外の話題で盛り上がれると、とても嬉しい。「インターネットの友人」ではなく「友人」だと感じる。
◇
noteをたくさん書いた。文章を書くと精神が安定する。
頭の中を、言葉にして画面にうつす。こぼさないように、そうっと。
ちゃんとできると、「私はまだ大丈夫だ」と思う。まじないのような、祈りの儀式のような。
◇
今日は雨が降っていた。雨は途中でみぞれになったり、雪になったりした。
そういえば、小学校1年生のとき、ピンク地にキキララのワンポイントがついた傘を使っていた。
しかしあるとき、傘からキキララが消えていることに気づいた。ピンクの無地になってる!
おそらく、私が学校の傘立てから傘を持って帰るとき、間違えたのだろう。
私の傘からはキキララが消え、ピンクの無地を使ってた子の傘にはキキララが出現した。魔法みたい。
さておき、雨の日は寒々しいからか、気持ちが落ち込む。
父には落ち込みを悟られていないつもりだったが、「夕方になると調子悪いなぁ」と言われた。自分で思う以上に、表情に出てるんだな。
◇
夜は、父が「みよしの」の餃子を買ってきてくれた。
明日は母が帰ってくる。結局、母がいない間、2回しか夕飯を作れなかった。ごめんなさい。
母がいなくて、父は寂しいのかもしれない。ここ数日、私にたくさん話しかけてくる。ほとんどが政治とコロナの話題だ。自分で言うのもなんだが、私はわりと軽妙洒脱な返しをするので、父は楽しそうだった。
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この日記ですが、2020年4月23日ぶんからはマガジン『架空の犬をなでる日々』に収録されます。引き続き読みたい方は、こちらをご購読ください。
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