吉田岳

小説を描きます。

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ネズミ色のソラ 2

一杯、二杯、三杯と酒が進むにつれて二人は色々な話をした。 「変なこと言ってもいい?……店長、タイプなんだよね。いつもシャツ、腕のところまくってるでしょう?腕まく…

吉田岳
4年前

ネズミ色のソラ 1

カチ…カチ…カチ… 時計がなる音が部屋に響き渡る。 朝の静寂に鳴り響く時計の音はまるで部屋に誰も住んでいないような錯覚を引き起こす。 今日も寝坊している母を…

吉田岳
4年前
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ネズミ色のソラ 2

一杯、二杯、三杯と酒が進むにつれて二人は色々な話をした。
「変なこと言ってもいい?……店長、タイプなんだよね。いつもシャツ、腕のところまくってるでしょう?腕まくりしてるところから見える男の人の腕の血管が好きなんだよね。それに優しく話聞いてくれるし。」
優志はいきなりの告白に驚き、その気まづさから飲んでいたハイボールに手をかけて次の言葉を考えていた。
「奥さんいるんでしょ?子どもも。」
優志は身につ

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ネズミ色のソラ 1

カチ…カチ…カチ…
時計がなる音が部屋に響き渡る。

朝の静寂に鳴り響く時計の音はまるで部屋に誰も住んでいないような錯覚を引き起こす。

今日も寝坊している母を起こさないように、目が覚めているのにも関わらず静かに布団にくるまる長女の美里亜。
兄の克哉はイヤホンをしながら布団の中でオンラインゲームを楽しんでいる。

時刻はすでに九時を回っている。
二人の兄弟は今日も部屋の中で一日を過ごす

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