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Bears②

【「Miss&Mister Idol」という本を出版致しました! よろしければどうぞ!】


あ、メッセ来た。

「こんばんは。」

はい「こんばんは。」

「みなみと申します。くまみこお好きなんですか?」

そこから?!「はい、今高知のど田舎に住んでいて、共感するんです。」

「お待たせしました!豚肉のしょうが焼きとライスと豚汁になります。」「ありがとうございます」

「あ、私も結構田舎に住んでいてー(笑)。じゃあ、結構近いかも!皆東京に住んでいて困ってたんです」

ぐいぐい来るわー。適齢期のプレッシャー来るわー。でも僕は大人だから。

「他にはどんなアニメが好きなんですか?」

「えーと、今ヒーローアカデミアがアニメ始まったから観てます」

「え?!私もヒロアカ好きでー」

延々とアニメと漫画の話した。家に帰った後も。画面上で女の子とアニメと漫画の話をしたのはコスプレイヤーの女の子ぶりだ。3ターンで終わったけど。生涯で最長かも。女性の声優は上坂すみれが好きだと伝え、彼女は男性の声優は下野紘が好きだそう。あと3歳下だそうだ。

そこから朝8時くらいに彼女からの「おはようございます☆」に始まり、18時以降、延々アニメや漫画の話をした。高知という特殊性が優位に立った事に驚きつつも、彼女のリプライが生活の全てになってしまった。

...以前と変わらないじゃないか!

やだなー、僕の心底ではオスがいるのかと思うとぞっとするわ。生涯いないからそうなのか。やめた方が良いのかな。前みたいにリプがなくなったら攻撃するみたいなそんなクソみたいな人生を送りたくない。

でも彼女は、純粋に、アニメと漫画の話しばっかりするから。彼女は表面的な友達が多くて語り合える友達が欲しかっただけかもしれない。

「あんまりアニメや漫画の話するとリア友が引くから出来ないんです(><)、あんまりヲタの友達がいなくて」へえ、そうなのか。アニメや漫画ってかなりの大多数の趣味だと思ってるんだけどまだまだ女性には浸透していないのかな。ソ連、装甲車好きとかよりはかなりのマジョリティーだと思うけど。

twitterも怖くて観てるだけで、アカウントはないみたい。いいぞ、いいぞ。そのままでいてくれ。「僕みたいに裏アカを4つ掛け持ちしてリツイート地獄に陥らないようにしてね」って言ったら笑ってくれた。若干、勇気必要だったけど僕の黒歴史を笑ってくれた。

何か救われた気がした。

彼女は僕の過去の話は聞かない。僕も聞かない。ただただ現在放映中のアニメや連載中の漫画の話のみ。でも仕事はつまんないらしい。「上司が少しも自分を褒めなくて、指摘だけしてクソ性格悪いんです。いつも無表情で(-_-)」ぐらいしか話してない。

それで良い。僕も仕事の話なんかしたくない。過去の話もしたくない。「僕は仕事だけが人生だと言っている奴、クソだと思う。仕事より大事な事が世の中には沢山ある」「私もそう思います!」「でもその大事な事が何かよくわかんないけど」「笑 私も!アニメと漫画かな!」「それはそうだね」「過去の話嫌いなんだ」「私も。あんまり良い思いでがないから・・・」「僕は学校のカースト外で」「私も!底辺でした」「へえ、そんな感じじゃないけど」「いやいや!もう最悪で」「過去の漫画やアニメの話は良いけどね」「そうですね!私最近スラダン見返して」「ああ、スラダンは万国共通だよね。皆好きって言う」「うん、嫌いって言う人見た事がない!」

居心地が良かった。死ぬほど考えてリプらされやすい言葉をリツイートして、リプライ来なかった時にあの絶望感。最初は考えて言葉を編み出したていたけど時間がかからなくなった。

いつも使用している言葉でリプライが出来る。幸せだ。人とまともに会話をしたなんて久しぶりだ。ああ、高知に本当に来て良かった。飯はうまいし、仕事は簡単だし、生活費は安いし、気の合うヲタの子と普通に会話が出来るなんて最高だ。

こんな幸せがあるのか。

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