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愛は技術である

 NEWSの加藤シゲアキさんはジャニーズでもあり、本を10年以上書き続けている作家でもある。
 著作『オルタネート』が第164回直木三十五賞の候補作となる。
 2021年1月21日、本屋大賞にもノミネート(最終8位)。
 2021年3月2日、同作で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。
 2021年5月30日、同作で第8回高校生直木賞も受賞。尊敬しかない。

加藤さんの人生を変えた著書は『愛するということ』

 加藤さんの人生を変えた著書は『愛するということ』でした。
【出所】東京の本屋さん ~街に本屋があるということ~『【加藤シゲアキ】愛が何か知りたくて、僕はこの本を手に取った|#木曜日は本曜日

 原著『The Art of Loving』がニューヨークで出版されたのは60年以上前の 1956年 という、世界的ロングセラー本の日本語訳版です。
 この本に書かれているメッセージを端的にまとめると、

『愛は技術だろうか。技術だとしたら、知識と努力が必要だ。』

【引用元】エーリッヒ・フロム (著), 鈴木晶 (翻訳)(2020).『愛するということ』紀伊國屋書店

「愛する」には修業が必要

 「愛する」ということは人間に元来備わっているものではないのです。
 人間は孤独であり、愛は「孤独から脱却したいという欲求」です。
 「愛する」ということは「孤独を解決するための技術」である、とフロムが仰っています。

愛は「技術」

 愛はコントロールできない感情などではなく、愛は「技術」であり、愛の問題は「愛する能力の問題」であります。
 そして、愛の技術を習得するためには、愛する技術に最大の関心を寄せ、その理論を学び、習練に励む必要がある、とフロムは仰っています。

愛とは与えること

 フロムは、「愛とは与えること」と主張しています。
 与えるということは、受動的な感情が起点ではなく、能動的に自ら踏み込むことです。

愛は自己犠牲でもお金でもない

 さらに大事なことは「ギブアンドテイク」でも「自己犠牲」でもないということ。
 商人のように見返りを求めるのではなく、美徳にくるまれた苦痛でもありません。

 フロムは冒頭で、人は「愛」を対象の問題としているため、能力や技術ではないと思っていると述べていました。
 従い、フロムは、愛する対象によって愛に様々な種類があるということは否定していません。

加藤さんは『相手に向き合う際に愛が必要であり、根気が要る』

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