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思考力と行動経済

第3の思考

ノーベル経済学賞を受賞され、
行動ファイナンス理論及びプロスペクト理論で有名な、
アメリカ合衆国の心理学者ダニエル カーネマン氏が、
人間の思考には2つの思考があるとおっしゃています。
2つの思考の特徴ですが、
私たち人間は意思決定の対象が何であるかに合わせ、
最も良い決定が出来るように、
これらを使い分けていると言うのです。
その一つ目である第1の思考が
「直観(速い思考)」
です。
そして二つ目となる第2の思考が
「論理(遅い思考)」
と言われて来ました。
そして近年、
これら2つの思考法に加え
「第3の思考~Third thinking~」が、
最先端の脳科学・心理学研究において、
提唱されだしました。

無意識思考

現代社会…
頻繁に直面するようになってきたと言われる
「複雑かつ難しい意思決定」のタイミングにおいて、
「最善の選択」が出来るようになり、
「創造性もアップ」することが、
第3の思考によって導き出せると、
多くの研究で示されています。
それが【無意識思考】と言われる思考です。
その無意識思考とは、
【課題に対して意識的な注意が向けられていないときの思考】
という意味です。
極端に言えば…
思考していることすら気がつかない!
と言っても良いと思います(笑)

不意な名案

大きなプロジェクト企画直前や、
差し詰まった期日までに、
新しいアイデアを出さなければいけない時…
考えに考えても、
アイデアが出ない事は多々あります。
そんな時って、
いたずらに時間ばかりが経って行きますね。
ただ…
頭を切り替えようと思って一旦自宅に戻り、
湯船に使っていたら【あ!!】と言う事で、
不意な名案が浮かんだ!

と言う方も少なくないのでは?
もちろんそんなシーンは色々とあるでしょう。

脳は無意識でも活動する

人間は情熱を持って真剣になればなるほど、
無意識でも脳は活動している
と感じます。
無意識思考は情熱の賜物では?
と感じるのです。
電車から車窓を眺めていたら…
海で波音を聞いていたら…
ドライブしていたら…
散歩していたら…
森林浴をしていたら…

【あ!!】と言う事が起きるのです。
何気ない日常でも脳は動いています。
しかしその脳も【常に何とか出来ないか?】
と言うマインド
が働いていなければ…
動く事すら怠けてしまいます。

思考停止しないで欲しい

私は学生さんたちには良く
「思考停止」はしないように!

と伝えます。
まさに世はコロナ危機…
「世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8月31日、
新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)は、
百年に一度の公衆衛生危機であり、
今後何十年にもわたり影響を及ぼすという考えを示した」

と発表しました。
これは今後…
全世界が動き出すまでには時間が掛かる!
と言う風に取れる可能性があります。
1年延びた東京五輪の開催可能性だけでなく、
観光産業で持っていた地域や国の本格的復興は、
2021年後半から2022年以降
である、
と予測されているのです。

思考の違いで変わる未来

どんな状況であっても思考を止めないでいれば…
必ずベストな答えに導いてくれます。

新型コロナウイルスの蔓延で経済が止まりだしました…
「誰かが損している時は、必ず誰かが儲けている!」
と思考力を張り巡らせながら、
常に情報を取り入れた行動を起こすか、
「経済が冷え込む!何をして良いか分からないのでじっとしていよう…」
と思考停止に陥り、
自分だけは何とかなるだろうバイアスに入るか…
結果は自ずと理解出来ますね。
大きなトラブルが起きてしまって、
「人生は思い通りにいかないから面白い!何かチャンスはないか?」
と前向きにピンチをチャンスに変えるのか、
「人生は思い通りにいかないなぁ…生きるって大変だ」
と嘆くばかりで愚痴を言い続けるのか…
起きた事は同じでも、
思考の違いで大きく未来が変わるのは、
お判りでしょうか?

思考力と行動経済まとめ

やがて世界は…
「人工知能(AI)」の全盛期になっていくでしょう。
人工知能研究の第一人者レイ・カーツワイル氏が
2045年問題に対して語っている話は有名です。
「2029年にAIが人間並みの知能を備え、
2045年に技術的特異点が来る」
これが2045年問題でシンギュラリティと言われる
「AIなどの技術が、
自ら人間より賢い知能を生み出す事が可能になる時点」
を指す言葉なのです。
【人間がAI(人工知能)よりも優れているのは創造力である】
私はこの言葉を信じています!
と言うか…
信じたいと考えています!
の方が正しいかもしれません。
人類が素晴らしいのは【感情】であり【心】です。
それが【情熱】となるからこそ、
人は魅力的な行動をするのだと思うのです。
人工知能は人間の感情をどこまで表現し、
制御出来るのでしょうか…
行動経済学は人類が幸福になる為の学問です。
【人間は感情で行動する】からこそ、
心が動く感動へと繋がるのだと私は思います。
しかし…
AI(人工知能)と人類において、
感動の共有がもしも出来るとすれば…
本当の意味で人類の存在意義を含めて、
世界が変わる事になる
のでしょう。

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