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ウェルビーイングについて考えること

ウェルビーイング(well-being)は、心身ともに良好な状態にあることを意味する概念として使われており、幸福等の日本語で訳されることが多い言葉です。また、1946年の世界保健機構(WHO)設立時に考案された憲章の前文では心身に加えて社会的にも満たされた状態(well-being)を健康と定義しています。

心理学の分野では、QOL(生活の質)の良さを自分自身が認識することでウェルビーイングに到達されるという主観的判断や心理的側面を重視した主観的幸福感(subjective well-being)に関する研究も多くされており、測定するための尺度も開発されています。

近年では、経済協力開発機構(OECD)が2015年から進めてきた "OECD Future of Education 2030"の中で検討をおこなっており、2019年に発表された"OECD Learning Compass 2030"という枠組みの中では学習者が自ら積極的に学びの主体となり、他者の判断や選択に左右されることなく、責任を持って自身の学習の目標を設定し、学習を振り返りながら進めていいく能力を発揮することの重要性を指摘しています。

さらに、ウェルビーイングに到達する手段としてウェルフェア(welfare)という手段もさまざまな分野で言われています。ウェルフェアは福祉などさまざまな日本語で訳されることが多い言葉です。

教育のような多様性を尊重する場では、ウェルビーイングは切り離すことができない考えです。生徒たちが身体的、精神的、そして社会的に満たされた状態であることができるように何ができるのか、改めて考えることが求められているように感じています。

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