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初めての心療内科のかかり方 【前編】

こんにちは。
適応障害で休職5ヶ月目の50代男です。

先日、「会社がつらくてたまらないなら休職という手があるよ」というnote記事を公開しました。

記事内でも書いたように、自分がメンタル面の病気という自覚はなく、体調不良と仕事面の不調を上司に相談したところ、心療内科の受診を勧められた、という経緯があります。

そこで、今回は初めて心療内科を受診したときの話をします。

内科や外科、あるいは歯科や眼科、耳鼻科、皮膚科などは受診の経験がある人が多いでしょう。

しかし、精神科・心療内科(メンタルクリニック)は、あまり縁がなく、敷居が高いと感じる人も多いのではないでしょうか。

私自身も、休職の診断書を発行してもらうため、人生50年を過ぎて初めての心療内科を経験したので、そのあたりの体験談をまとめておきたいと思います。
どなたかの参考になるのかな? なれば幸いです。

心療内科は怖くない

私が子供の頃は、「精神病院」というと病院の中でも何か特別な存在で、少しおかしい人やあぶない人が行くところ、というイメージもあり(←偏見)、ちょっと怖い気がしていました。

しかし、近年では、ごく普通の人でもメンタルに問題をかかえるケースが増えてきて、気軽なカウンセリングという感覚で受診できるようになっていたり、大人・子供に関わらず、発達障害なども、わりと身近な存在となっていて、心療内科の敷居はかなり下がっているかと思います。

現代がストレス社会であることは、世の中の共通認識だと思うので、例えば「心療内科に行った(通っている)」と人に話すことも、さほど抵抗はなくなっている気はします。

そして、たいていの心療内科は、待合室も診察室も明るくて緑の植物があったり、アートや風景写真を飾っていたり、落ち着ける工夫がされています。
薬品臭や診察器具などもなく、気軽な「面談」という雰囲気です。

まずは先入観を取り除きましょう。

心療内科の探し方

近所に良さそうな心療内科があるとか、家族や友人から紹介されたりすると話は早いですね。

でも、そういう伝手はなく、初めて心療内科を受診する場合、探し方としては、まずはウェブで検索することが多いでしょう。

最近では、たいていの心療内科(心療内科があるクリニック)はウェブサイトを持っていると思いますが、クリニック自体のサイトを作成していない場合でも、「病院なび」や「ドクターズ・ファイル」などのポータルサイトで探すことができます。

そこでまず見るべき情報は、口コミや評判よりも、「場所」「診療時間」「専門分野」が優先だと思います。
あくまでも個人的な意見ですが、その理由について書いてみます。

■クリニックの場所を確認する

心療内科は、その性質上、1回受診して薬をもらって終わり、というものではなく、ほとんどの場合は、長期にわたって定期的に通院が必要となるので、場所は重要です。

端的に言うと、「家から近い」「通いやすい」かどうかがポイントとなります。

家族に連れて行ってもらえるならまだしも、心身ともにしんどい状態で通うことになると思うので、通院の行程は短いほど負担は軽くなります。

どんなに評判がよいとされている病院でも、車を長時間運転しなければならないとか、乗り継ぎや徒歩で時間がかかるとなると、それだけでかなり疲れてしまいます。
駅やバス停からの距離とか、車なら無料駐車場の有無や広さなどもチェックしておいたほうがいいでしょう。

よっぽど評判が悪いとか、条件に合わないという場合でなければ、なるべく自宅から近いところから選択するのが無難です。

■診療時間を調べておく

クリニックによって、意外と診療時間は異なっています。
診療時間が、通いやすい曜日と時間に設定されているかどうかの確認をしましょう。

仕事を持ちながら診察を受けるのであれば、例えば診療時間が16:30で終わってしまうクリニックと、18:30まで開いているクリニックでは、通いやすさが変わってきます。
土曜日は午前中だけか、平日同樣に午後も診察しているか、というのも、土日休みの人にとっては重要ですね。

また、同じクリニック内でも、複数の医師がいて、「女性の医師がよい」とか「若いほうの先生に診てもらいたい」などの希望がある場合、お目当ての医師が○曜日の午前のみ、などの担当時間が決まっている場合があります。

一度通い始めたら、途中で担当医が変更になることは少ないと思うので、ある程度考慮したほうがよいと思います。

■専門分野を確認する

「心療内科」となっていれば、年齢や症状に関係なく、全般に対応してくれるとは思いますが、クリニックによって、特に子供の発達障害や不登校、引きこもりなどに関する経験が豊富であるとか、アルコール外来や禁煙外来など、依存症に力を入れている、などの特徴があったりします。

うつ病や適応障害などの症状であれば、どのクリニックでも網羅されているので、あまり気にする必要はないとは思いますが、やはり同様の症例を多数みている先生のほうが安心できますよね。
違和感を覚えるようなら、そこは避けた方がいい場合もあります。

そのクリニックがウェブサイトを持っているのであれば、「はじめての方へ」とか「診察内容」などの情報があるかと思うので、そのあたりを見て、しっくりくるかどうか確認してみましょう。

■クチコミにまどわされないように

個人的な意見ですが、Googleなどのクチコミはあまり参考にならないと思います。

人間ですので、医師と患者の相性のようなものはあり、それは実際に行ってみないことには分かりません。

特に心療内科を受診する患者さんは、精神的に不安定ということもあるのでしょうが、少しでも自分の思うようにならない不満があれば、簡単にクチコミに低評価を付ける傾向がある気がします。
医師の診察とは関係ないところで、例えば受付や事務処理などについて、いちゃもんを付けているケースもあります。

診察方針や医師の人柄などについては、多少参考にしてもよいでしょうが、よほど悪い評価のみに偏っているというのでなければ、気にしすぎなくて良いでしょう。

他人がイマイチと言っていても、自分にとっては相性が良い、という場合もありますし。

行ってみて、「とても合わない」と思ったら、病院を変えることは可能ですので。

【まとめ】心療内科の探し方

  1. 家から近いクリニックを選ぶ

  2. 通いやすい診療時間のクリニックを選ぶ

  3. 専門分野が偏りすぎていないクリニックを選ぶ

  4. クチコミには惑わされない

こう言っては身も蓋もないかもしれませんが、最後は直感かもしれませんね。

クリニックがウェブサイトを作っていれば、たいていは待合室や診察室の写真、院長や医師、スタッフの写真などが掲載されていることも多いので、それらの印象で決めるのもアリだとは思います。

ウェブサイトで診療案内や症状の説明などが、患者ファーストで分かりやすく丁寧に掲載されていれば、それだけでも好印象で、安心できますよね。

もちろん、きれいな施設、素敵なウェブサイトだからといって、良い診察を受けられるとは限りませんが、少なくとも「ここはどうもイヤだな」というところを避けることはできます。

最後に注意。
さんざんウェブで探した上で、ここぞというクリニックを1つ選んだとして、いざ予約を取ろうとしたらずっと一杯で、かなり先になってしまう、ということもあり得ます。

すぐにでも受診したい、という場合には、困りますね。
みんなが「良さそう」と思うところは、やはり混んでいる可能性も高いためです。
第1~第3候補くらいまでピックアップしておくといいでしょう。

長くなってしまったので、前半と後半の2つに分けました。

次回は実際の通院編(予約から診察まで)の記事を書く予定です。

後編を公開しました。


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