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くるりについて

くるりが好きだ。そのお話。


3回の出会い

1度目の出会いは、FMラジオで聞いた「赤い電車」
京浜急行電鉄の電車をイメージして作った曲だ。
乗り物好きだったこともあり、幼いながらに驚いた。
ドレミファインバータが曲に入っている!?変わったバンドもいるもんだと思った。

2度目の出会いは、チオビタドリンクのCM。
”人はそれぞれのライフ 新しい場所探して”
独特のメロディと歌詞が忘れられなかった。

3度目の出会いは、高校の修学旅行。
秋田の修学旅行は、京都大阪奈良を巡る旅になる。
京都に行く前後、親友から、”すごいぞ「くるり」”と教えてもらった。
京都を旅行している当時はそこまで興味はなかった。赤い電車作っててチオビタのCMで確か流れたような…くらい。

通っていた高校は国道沿いで右に行けばツタヤ、左に行けばゲオがあり、学舎を出れば音楽や映画、漫画に触れられる素晴らしい環境だった。
帰りにレンタル屋に行って「Tower of Music Lover 初回限定版」を借りた。ベスト盤だし、聞いてみるかと。3枚CD入っているしお得じゃん。

CDをPCと親父の車に入れて終わり。
のはずが、やめられない…。

左右のレンタル屋は10枚で1050円とかだったのでどんどん借りた。自分にとって欠かせないものになっていった(あとでちゃんと買っています)。

すごいぞ、くるり

くるりは日本の音楽を語るうえで欠かせないロックバンド。オルタナティブロックバンドが正しいか。学校のバンドサークルでよくカヴァーされているし、デビューしたてのバンドにも似た曲調や歌詞がよく使われている。音楽の若者に少なからず影響を与えている。

ただ、オルタナティブなんだけど、より”ジャンルレス”なバンド。
実際、「リボルバー」といったゴリゴリのロックもあれば、「琥珀色の街、上海蟹の朝」のようなラップ・ヒップホップ、「Jubilee」といったクラシックのような曲、「石巻復興節」「東京レレレのレ」「鹿児島おはら節」といった音頭・民謡、「かんがえがあるカンガルー」のような童謡曲をもつくったりしてる。

癖のある独特の世界観が広がる曲もあるが、懐にすーっと入っていく心地よさのある曲がほとんど。

ジャンルレス…いろんなことに嗜好を向けつつ、チャレンジするくるりのおかげでできている気がする。

曲調ばかりではなく、詞も文学的で素敵だ。
「奇跡」の歌詞の最後、
”さあここへおいでよ 何もないけれど
どこへでも行けるよ 少し身悶えるくらい”
ここへ来て”身悶えるくらい”とくくるところが聞き手を感動させ、考えさせる。同じ曲でも聞く場面でとらえ方が異なるでしょ?そこでいろんな解釈をさせてくれるのだから素晴らしい。

すごいよね…初期のアルバムのキャッチフレーズだった”すごいぞ、くるり”は今もなお、そしてこれからも。

くるりはもう一つの眼鏡

矯正している僕にとって、くるりとはもうひとつの眼鏡みたいな存在だ。
くるりの音楽を身に着けていると、見える景色に彩りが増える。カメラをもって出かけよう、列車や車で旅をしようという気にさせてくれる。

いろんな音楽に興味をもてるようになった。
このバンドミュージシャンも好きだ、
このジャンルもいいかも、
この楽器を弾きたい、とか。
オルタナティブでジャンルレスのくるりのおかげだと思う。

20代までで音楽の好みが決まってくるという研究を聞いたことがあるけど早めに出会っておいてよかった。常に探し続けていたいけどね。

くるりの地方観

くるりは京都の大学で生まれたバンド。
それ故か、地方の色を大事にして曲を作っていると勝手に感じている。
都会のようなギラギラした輪郭のはっきりしたガヤガヤする大衆受けの曲はない一方で、古里を感じさせる言葉、メロディーが多い。「東京」や「グッドモーニング」は上京した時の心情とリンクする。それに、アルバムのジャケットとかにも地元京都の写真がよく使われているし、現在では京都音楽博覧会を毎年実施し、地方を盛り上げている。

町に曲を書き下ろしたことも。

そう東京だけじゃないさ、そんなことに気づかせてくれるバンドが好きだ。

”東京から出戻る曲を書かないといけないと思う”

これには「いいね」を何度押したことか(奇数回)

岸田繁さんへ

秋田新幹線こまちも「赤い電車」。
…もしよかったら、2曲目どうでしょうか?出戻りにもいいと思います…全力でサポートさせていただきます。
発酵旅から時間が経っていると思いますので、ぜひ遊びに、そして曲を書きに来てくださいね!



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