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知識と知恵

先日、「手段と目的」というテーマで、最後に「競技に集中する」という感覚が大切だと書きましたが、それはなぜか。今回は「知識と知恵」について書いてみようと思います。

知識→ある事柄について、いろいろと知ること。その知りえた内容。

知恵→物事の筋道がわかり、うまく処理して行ける能力。

私は後輩や社員によく「本や漫画を読んだ方がいいよ」と言います。なぜかというといろんな知識が増えるからです。特に文字だけの本は自問自答することで想像力も豊かになるし、自分を高めてくれます。本は読むことで擬似経験もさせてくれます。またリアルに「経験する」というものも自分の知識を増やしてくれると思います。多分いろんな経験して、考えることが、一番知識を増やしてくれるんだろうなと思います。

私は、知識を増やしまくることで「知恵」がつくと思ってます。これは実はアスリートの誰しもが経験してるのではないかなと思います。

というのは、少し表現が違うかもですが、スポーツって、上のレベルに行けば行くほど、トップアスリートになればなるほど、考え方や取り組み方がシンプルになっていると私は思います。それはいろんな練習、取り組みを試して、自分で試行錯誤して、時には強制的にやらされて、いろんな知識が増えて、圧倒的な量をやってきたからこそ出てきた結論だと思います。断片的だったり、真逆のことだったり、そういった知識が増えることでシナジーが起き、「知恵」になるのではないかなと思います。これが「競技に集中する」という感覚が大切という意味です。要するに集中しないとわからないこと、得られないことがたくさんあると思うのです。

弁護士の仕事は、弁護士になるためにまず条文や判例の暗記力、法律を解釈する論理的思考力を磨くために、とてつもない時間の勉強が必要で、そして司法試験に受かってもあらゆる経験を積まないと、良い弁護士になれないと思います。要は詰め込みです。詰め込まない弁護士なんて簡単に論破されるでしょう。

頭に知識を詰め込んで(考える。情報を得る)、そして経験する(行動する。試す)。この繰り返しが知恵を産むものだと思います。

実はこれまたセカンドキャリアにも繋がるのではないかなと思います。

2011年の育成ドラフト3位で、ジャイアンツから指名された柴田章吾さんは、難病を患いながらプロ世界に入りました。しかし思うような結果を出せず、2014年に戦力外となります。しかし、球団職員を経て、2016年に経営/ITコンサルタントを業務とするアクセンチュア株式会社へ転職します。
もちろん本人のやる気があるからこそですが、勉強、そして現場の経験、こちらでかなり鍛え上げられたのだと思います。かなり詰め込まれたでしょう。

実は彼は、2019年No border株式会社を設立し、起業してフィリピンを拠点とした野球アカデミーを事業としてスタートしました。きっとアクセンチュアでの経験でビジネススキルを身につけ、本来大好きである「野球」を軸としたビジネスプランが思い浮かんだのだと思います。これはきっとアクセンチュアの経験がなければ、詰め込みがなければ、たった3年間でステップアップできなかったと思います。

結局何が言いたいのかと言うと、詰め込み教育が良くないとか聞きますが、詰め込まないと薄っぺらいものになりますよ、と言うことです(笑)練習もやらないと上手くなりません。

でも実は、やるやらないは本人の意識によるものも大きいと思います。それはやることへの質に繋がると思います。やらないと結果は出ないし、もしやらずに結果が出てもたまたまになります。

上原さんは、短い期間でパッと成績を残すものではなく、長い期間、結果を出し続ける選手が一流、とよく言われます。

やっぱり練習も含め、やり続ける選手がそうなるのだと思います。知恵があればいろんなコツも掴めるでしょう。

知識を増やして知恵を出す。これはインプットとアウトプットと同じですね。インプットとアウトプットについても今度書いてみたいと思います。


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