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精神疾患、障がい、またひきこもりの方必見!時間というものの考え方の話。

「いつになったら働くの!?」

「いつまでそんなことしてるの!?」

「いつ治るの!?」

ひきこもり支援に入らせてもらって・・・
初期の段階の時にそんな言葉を沢山かけてしまったと
嘆いていらっしゃる親御さんのお話をよく聴きます。

では、その親御さんが後悔している現在、
そのお子さんとの関係はどうなっているかと言えば・・・

触らぬ神・・・と言わんばかり、
どう接して良いのかわからない・・・

そんな放置状態。

僕自身、色々な親御さんやお子さんと接しさせていただき、
親側が感じている焦り、お子さん自身にそれが正に伝心し、
親は焦らせても逆効果だ・・・とダンマリ。
子供は既にどうにもならない焦燥感で親とも気まずい・・・。
沈黙の奥にそんな様子を沢山見てきました。


先日終えたばかりのシリーズの中で、
親御さんの頑張りのところはお話ししましたが・・・

無論、お子さん側の頑張りも否定すべきところではないんです。

親御さんと生まれ、出逢い、様々な価値観が渦巻く中で、
本能的な動き、欲求強めに素直に行動してきたのが子供達。

昨今の流行にもなっていますが、発達系の色々があったとしても・・・

基本的には上記のようなお子さんの動き自体に大きな違いはありません。
そこに対して親がどう影響していくか・・・だけなんです。

学生時代の人間関係を親子関係をベースに仮に作った人間性で
向き合っていきます。そこでの経験、学びから
どんどんと人間性が精神性が構築されていく訳です。

そこに対して、

「何故、〇と学ばず、▽と学んだんだ!?」

と外野がうるさく言っても仕方ないんです。

何故なら、▽と学び取れてしまったものは▽でしかない訳ですからね。

万人が美味しいという料理を食べて、
美味しくないと感じてしまったようなものです。
「いやいや!美味しいっしょ!」と本気で言われたところで、
「はい!美味しいです!」とはなりませんからね。

色々な経験、学びを得て、今現在のひきこもり状態
な訳です。

そこを理解しようとせねば、一生交わる事はないんです。

うちの施設にいらっしゃってる方々は精神疾患、精神障がい、
10年20年の方々ばかりです。

当施設に来て人間関係のリハビリ、またカウンセリング、
認知行動療法など、実際の行動での学びの更新などを行って、
変化のスピード感で言うと・・・それでも年単位。

半年程度で変化の始まりが起こり、
1年で2年・・・と重ねる中で大きく自己実現に向けて動き出します。

僕等としては決して焦らせず、決して価値観で叩かず、
ご本人が何を望んでいるのか?それだけを共に追求していくような
そんな時間を過ごしています。


不登校や、ひきこもり支援で親御さんと接しさせていただくと、
その辺の時間の経過に対して強烈な苛立ちを覚える方もいます。

「いつになるんだ!?」と。

いや、時間の概念を一回取っ払わないと難しいんです。


うちの子、中学2年生で・・・
受験もあるし、そろそろ学校行ってもらわなきゃ!

そんな親御さんは知らないんです。

20代30代から人生を反転させる人がいる事を・・・。


もう20代をずーっとこうやって家で過ごして・・・
早く働いてもらわなきゃ!就職も出来なくなっちゃう・・・。

そんな親御さんは知らないんです。

30代40代からでも反転させて就職をした人の話を・・・。


30過ぎていつまでこんな事やってるんだ・・・。
早くまともに生きてくれないと・・・、私達も高齢だし・・・。

そんな親御さんは知らないんです。

40代、50代から人生にマジになった人間だから
発する事が出来るメッセージを・・・。


40代、50代になろうと、向き合うべき事は変わりません。

それを知らないんです。親御さん自身がね。

親御さんがそれを知るだけで、子供は開放されます。

10年20年30年
ただただ、ひきこもって自身の世界に入り込んでいた方が
1年で人と接する楽しさを知ったらそれは大きな変化です。

人と接する楽しさから、欲が出てきて、その先必要であれば就労したり、
勝手に起こってくるものなんです。

大切なのは時間というものに縛られない事。

残念ながら教育されてきてるんで、
あるべき時間の流れは否定できません。

しかしながら、

我が子が持っている時間の流れを理解する事。

その努力を周りにいる大人達がしてみる事は
昨今のひきこもり問題、精神疾患、障がいの問題を
解決するひとつの大きなヒントになると思っています。

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