グレート・リセットに対する批判

世界経済フォーラム(WEF)の「グレート・リセット」政策が、ソーシャルメディア上で反発を招いたのは、今回が初めてではない。

昨年、中国共産党(CCP)武漢発ウイルスが大流行して、各国でロックダウンという非常事態措置を取った。それに対して、WEFは「ロックダウンにより、世界中の都市が平穏にきれいになった」と主張し、常識はずれで音痴だと批判された。

WEFは、「大気汚染は劇的に減少し、アジアからアメリカまで、都市の空は晴れ渡った。しかし、2020年後半になると、パンデミック前のレベルに戻ってしまった」とTwitterに投稿した。

「炭素排出量も 昨年は7%減少したが、排出量削減を固定化しない限り、この減少は気候変動の解決にはつながらないだろう」とも。

その後、WEFはビデオを削除し、ロックダウンが実際には都市の改善につながらなかったことを認めたが、謝罪はしなかった。

https://note.com/yosh_2100/n/n83f7645f077a

2021年のWEFダボス会議では、改革の三大原則として、①環境への取り組み ②デジタル技術改革 ③貧富の格差是正が取り上げられていた。誰もが否定できない耳あたりの良い言葉であるが、CRTの根底にある思想を考えると、組織(企業や社会)の解体や再編につなげる動きでもあると捉えることができる。

ノンフィクション作家の河添恵子氏は、「コロナ恐怖と経済破壊を狙うグレート・リセットは、巧妙な人災によって世界を大混乱させようとする新しい戦争の形」と説明している。グレート・リセットによって「国家という枠組みの希薄化」を狙う世界の権力者と、「自由・民主という価値観」を擁護しようとする「愛国的」な人々の最終決戦の時だとも...

耳あたりの良い言葉と言えば、最近メディアで持てはやされているSDGsもその類であろう。企業のトップや政治家がSDGsのバッジをつけている姿をよく目にする。この仕掛け人が WEF といわれている。

https://jp.weforum.org/agenda/2021/02/sdgsno-ni-ke-ga-ri-mubekitekunoroji-no/

SDGsは、2030年を一つの目標年としていると聞く。SDGsの中には、飢餓や貧困の撲滅、教育や健康の問題、人権擁護、パンデミック対策など社会的な要素も多数含まれている。否定しようのない項目ばかりだ。SDGsは、各国政府が連携して対処していく事を謳っている。

世界の現実を見るとどうであろう?世界経済は、新自由主義的構造で動いている。人件費の安い国の労働者(児童も含む)を使って物を作り、それを世界中で販売して企業は利益を得ている。そうしたグローバル企業の中には、タックスヘイブンに本社を構え、税金逃れをしている企業も多いと聞く。

企業にとってSDGsは自己否定につながりかねないものなので、日本の企業は、どこまで本気で追求していこうとしているのだろうか?改善すべき点は当然そうすべきであるが...

IGESのレポートによれば、UNGC(United Nations Global Compact)は、①働きがいのある人間らしい仕事/雇用 ②健康/福祉 ③男女平等 ④消費/生産 ⑤産業/技術革新 ⑥気候変動に重点を置いているが、日本企業は、IR/ESG 対策としてだろうか環境面を重視している。それだけでは、十分とはいえないだろう。

https://note.com/yosh_2100/n/ne251ffcefde2

SDGsは「見果てぬ夢」、恰も、マルクスが目標とした「あらゆる面で平等となった理想の共同社会」を想像させる。

SDGsは各国政府の連携を求めているが、中国で代表される覇権主義国家もなくならずその勢力を拡大しようとさえしている。SDGsなどにかまけるより、国防や経済安全保障などに注力することを優先すべきであろう!


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