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恩送りが広まればもっと心地良い世界になる気がする

恩送りとは

恩送りを知らない人もいるかもしれない。僕自身もアメリカに行くまでは言葉を知っているだけで、そこまでいい言葉とは思わなかった。

恩送り=
誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。

恩送りの対の言葉に、恩返しがある。これは皆も知っている通り、誰かから受けた恩を、直接その人に返すこと。日本では、”つるの恩返し”という昔話があるように、恩返しを大切にしてきた考え方だ。ご両親からも、誰から受けた恩はちゃんと返しなさい、と言われた人は多いのではないか。

恩送りを知った日

僕自身、初めて恩送りという言葉を理解したのが、アメリカに渡ってからだった。英語ではPay it forward と言い、アメリカ文化圏の間では有名な言葉である。

当時、日本に居たときから知り合いだった年の差20歳くらいの友人が、僕がニューヨーク行く少し前のタイミングで、ニューヨーク駐在することになった。少し先にニューヨークに行ってるということもあり、家探しやニューヨーク情報を随時教えてもらっていた。右も左もわからない僕に対して、本当に親切にしてくれた。

ある日、お礼をしようとニューヨークで食事に誘ったことがある。そこそこ値段のするお寿司屋さんだった。

結果として、またご馳走してもらい、その時に言われた言葉が恩送りだった。”この受けた恩を次の世代にしてあげたらいい。俺は、見返りを一切求めてない。これを生かして、のびのびとニューヨークで活躍して欲しい” と

感謝の循環型社会

yosemic のいつかのMTGで、”感謝の循環型社会” という言葉がでてきた。まあちょっと変な言葉かもしれないが、恩送りを上手に表している言葉だと思う。

恩返しとは、1対1の関係で終わってしまうことが殆どであるが、恩送りは芋ずる式に複数に伝染していくのである。

サステイナブルな社会を目指すことが、現代の575となっていて、何かと循環型社会という言葉が飛び交っている。

感謝にサステイナブルという概念は当てはまらないのは百も承知だが、多くの人が社会にInclusionするという循環型社会においては、感謝が循環することが、社会にとって間違いなく良いはずだ。

表現活動とはまさに恩送りそのものである

もちろん全ての表現活動に当てはまる訳ではないが、多くの創作活動というのは、多様なステークホルダーの支えがあって、成り立っているはずだ。創作活動をしたい!という心持ちはもちろん大切にすると同時に、その受けた恩を誰かに送る心の余裕も必要なのではないか。

表現活動が世界の幸せの一端を担っているとしたら、表現者自身が幸せになるような心持ちも大切なのだろう。それが少しでも循環していく世の中であれば、すごく良い世界でなかろうか。

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