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読書感想「謙虚なコンサルティング」

こんにちは、よさそう®です。

今回は「謙虚なコンサルティング」をご紹介します。

こんな人におすすめ

  • ガツガツしたコンサルティングがしっくりこなくなったコンサルタント

  • 以前はうまくいっていた方法がうまくいかなくなったコンサルタント

  • クライアントと長期的な関係を築くのが不得手なコンサルタント

  • クライアントの気持ちに立つコンサルティングを学びたいコンサルタント

  • これからコンサルタントになろうとしている人

読書メモ

マーケティングや業務改善のコンサルタントとして活動しております関係上、クライアントへの支援の仕方はいろいろあるなあと若い頃から感じておりました。

年齢と経験を重ねていき、ときに悩んだり、ときにうまくいったり、いかなかったり、を積み重ねながら、自分の型ができあがっていきます。

この本を読んだときにまず感じたのは「もっと若いときに出ていたら!!!」(笑)でした。うん、ほんとう若い頃に読んでいたら、余計な回り道を少し減らせたかもしれない、と思うのでした。

この本では、人間関係とコンサルティング支援のレベルを4段階で表現しています。

レベルマイナス1 ネガティブな敵対関係、不当な扱い
レベル1 認め合うこと、礼儀、取引や専門職としての役割に基づく関係
レベル2 固有の存在として認知する
レベル3 深い友情、愛情、親密さ

謙虚なコンサルティング p.69より

この人間関係のレベルと、コンサルティング支援を求められている問題のレベル感がマッチしていないことがコンサルタントへの不信や役に立たない原因になっていまうと書かれています。

レベル1の関係でうまくいくのは、問題が明白で対処方法がはっきりしているケースと書かれています。ちょっと転んで擦り傷があるから、絆創膏を貼る、といった感じですね。

でも人間関係がレベル1に達していても、クライアントとして話しづらいことがある場合、問題はもっと深い部分にあるため、コンサルタントが適切な解決方法を提示できないことがあります。

私も自分の経験から、クライアントの対話も大切だけど、どれだけ心が開かれているか?を気にかけます。このあたりの温度感がわからないと、著者のエドガー・シャインさんが経験したこんな状況になるというのは強く共感しました。

クライントが「知っている」ことに基づいて行動しないこと、あるいはコンサルタントの提案を受け容れないこと(またはその両方)は、知らないことが原因ではなく、既存の文化が受け容れるだろうものと提案される解決策とが相容れないことが原因で生じる。

謙虚なコンサルティング P.116より

「なんで、やらないんだろうなあ」と若い頃にコンサルティングをしていて思うことがありました。当時はわからなかったのですが、経験を積んでわかってきたのは、人も組織もなりたい方向にしかならないというものです。

むかしの歌に「わかっちゃいるけど、やめられない」という歌詞があったように、「わかっちゃいるけど」=知っているけど、「やめられない」=既存の文化が受け容れない、なのです。

こうしたジレンマを理解できないと、クライアントにとっていいコンサルティングを提供できないものです。

この本には、他にもクライアントに寄り添い、そしてよりよき状態へ変化するためのコンサルティングの知見とヒントがたくさん書かれています。


コンサルティングを生業としているかた、特にコロナ禍となって対面でコンサルティングが行えず肌感や空気感を感じにくくなって、困ったなあというコンサルタントのかたにはお役に立つと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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それでは、また!

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