だから僕たちは組織を変えていける
こんにちは、よさそう®です。
キャリアカウンセラーの勉強会で取り上げた「だから僕たちは組織を変えていける」について感想を書いてみます。
要旨
人類に起きた大きな社会変革の歴史の変遷から、近年の組織におけるマネジメントは統制から自走へ変革していく背景を丁寧に解説しています。
そして自走する組織の強さを、社会実験の成果をベースに検証し、自走する組織に昇華するため、リーダーができること、組織としてできることを丁寧に図、事例、文章、コラムなどさまざまなコンテンツで紹介しています。
こんな人におすすめ
自走する組織を作りたいリーダー
いまの仕事にもやもやを感じている人
これからの組織のありかたを考えたい人
印象を受けたこと
”しなくちゃ”から”したい”へ
動機づけに関する章で紹介されていたエドワード・デシのチャートが非常に印象に残りました。
多くの人が仕事が外発的動機づけにもとづいて「しなくちゃ」と思っているけれど、これを内発的動機づけにもとづいて「したい」にしていかないと、自走する組織にはなっていかないという考えです。
これはとても共感です。義務感からやっている仕事は、義務で定められた範囲でしか行わないです。でも”したい”と能動的かつ内発的に想いが加わることで、仕事の結果をもっと良くしたいとか高めたいと思います。その結果、付加価値が加わって、それを認めてくれるお客さまが対価として、喜んでお金を払ってくれる。
これが経済を拡大していける原動力になると思います。
最近は「ブルシット・ジョブ」という本も話題ですが、「しなくちゃ」の多くはやる必要のない仕事になっていて、だから付加価値がつけられず、日本の長いデフレにもつながっているのかしら、と思いました。
ダイアローグの重要性
ディスカッションではなくダイアローグが自走する組織を作る上で大切な点として紹介しています。
私もビジネススクールに通っていたときに感じたのですが、ディスカッションはあまり建設的ではないんですよね。特にディスカッションの訓練をうけていなかったり、日本のように小さい頃から意見を戦わせる経験がないと個人と個人の戦いになってしまうので。
それよりも、お互いの考えを尊重し、まずは聴く。聴いた上でその人の考え方をしっかり理解する。そして自分の理解が相手の想いと認識の違いがないか質問をする。そうした積み重ねにより相互理解をしていくことは、自分が尊重されていると感じられ、組織としての強さもうまれてくると感じます。
微妙なボディランゲージ
この本のなかで面白かったのは、ある実験でわざと雰囲気を悪くする役の人がいるときに、人はどのような言動で雰囲気をやわらげるのか?というくだりです。
ジョナサンという人の行動が興味深かったので引用してご紹介します。
身を乗り出して笑顔を振りまく、想像するだけで暴言の直後の行動としては勇気がいりそうですね。だけど、言葉に言葉で返してもヒートアップするだけです。それよりも笑顔で「大丈夫だよ!」と発信するほうが大切なのだなあと感じました。
そのあとのかんたんな質問と傾聴も、暴言を受けた相手の自尊心を回復できる大事な行為ですよね。
今回は「だから僕たちは、組織をかえていける」をご紹介しました。組織変革のみならず、自分自身の仕事に対する動機づけや感じ方を振り返るためにもいい一冊でした。
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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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