パンみみ日記「オートロックをかいくぐるセミ」
日々のできごとをかき集めました。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。
8月22日(火)
道ばたを歩いていると、とある一軒家の前にこんなものが。
育てすぎて人にあげたくなったのだろうか。「カレー作りすぎちゃいました♪」の植物バージョン。…と思ったのだけど、そんな量ではない。
人にあげる前提で、育てている気がする。たくさんの愛が注がれているんだろうな。持って帰ろうと思ったけれど、枯らしちゃったら申し訳なさ120%なのでやめた。
けれど、胸に残るあたたかさは持って帰れた。東京にも、ほっこりポイントは隠れている。
8月23日(水)
家のエレベーターに乗った瞬間、驚きのあまり身をかがめてしまった。
セミがおるではないか!!なんで??
一応、オートロック式のマンションなのだ。経路が不明すぎる。誰かが肩に乗せて連れ込んだのか。それとも2階以上で扉が開いた瞬間に外から突っ込んできたのか。いずれにせよすごい確率だ。
ここでぼくが外に逃がすべきだ。さもなくば、今後エレベータに乗った住人がもれなく「うおおおおセミいるやんけええ」となってしまう。
しかし、遅刻ギリギリでセミと格闘している時間はなく、そのまま外出してしまった。マンションのみんな…役に立てなくてごめんな…!
帰宅した頃には、セミの姿はなかった。彼を解き放った勇気ある住人に、心からの敬意と感謝を表明します。
8月24日(木)
「いつかはやらなきゃと思っているけど、できていないこと」みなさんはないでしょうか。
ぼくはたくさんある。その筆頭が「ふるさと納税」なのだ。自分で言うのもなんだが、ぼくはとても「ふるさと納税してそうな顔」をしている。なのに、未だ手をつけていない。
やろうと思ってはや数年。とうとう重い腰を上げた。サイトに登録し、品物を選ぶ。登録とか手続きが難しい印象があったのだけど、選ぶ作業までならあっけなく終わった。今までなぜしなかったのか。
ひとまず、お米20キロと鶏肉4キロを返礼品としてゲット。届くのが楽しみ。嬉しい一方で、アホみたいなペースで消費しないといけない。
一人暮らしでふるさと納税をフルで使ってる人すごいな。みんなすごい胃袋なのかな。
8月26日(土)
とうとう待ちに待った、よさこいのお祭り。名古屋へ遠征。詳しいことは別記事で書く!(と思われる)
8月27日(日)
お祭り2日目。疲労困憊のはずなのに、アドレナリンで動ける動ける。逆にこの魔法が解けたときが怖い。
あっという間の2日間だった。お祭りっていいな。どこかの誰かに、元気を与えられたかな。
8月29日(火)
仕事終わり。家で頭を抱えていた。明日は会社の人たちとバチェラー感想会が開催される。前回、ソメコは参加女性写真をプリントアウトし、キャリコさんはバラを持ってきた。
前回何もできなかった身として、今回は何かしらのギミックを用意する必要がある。けれど、思いつかない。
鉄板なのは「バチェラーの名シーンを再現する」ことなのだ。ただ、さすがにバチェラーみたいにヘリ呼んだり花火打ち上げたりはできない。
番組を必死に脳内検索した結果、現実的なのが一つ浮かんだ。杤木愛シャさんがハートの折り紙にメッセージを書き、バチェラーの前で「ぱっか〜ん」と言いながら開けるシーンがある。これだ。
折り紙を用意し、せこせことハートを作った。みんなへの愛のあるメッセージを添えて。楽しくなりつつも、何度か「何やってんねん自分」と自分を見失いかけた。
ハートが完成し、寝床につく。(ストールンローズ持ってったら1番おもしろいんだけどなぁ)と思いながら、うとうと。
※デートを略奪できる紫のバラがあります。
その瞬間、ハッと頭をよぎる。(ないなら、作ればいいじゃない)。残りの折り紙をかき集め、紫のバラを作り出した。時刻は零時を過ぎていた。「真夜中に折り紙でバラを作るアラサー」というメタ認知をして恥ずかしくなった。いい歳して、何してるんだろう。
8月30日(水)
仕事終わり。職場の同僚4人でバチェラー感想大会を開催。前回はみんな盛大に酔っ払いながら言いたいことをぶつけ合っていた。けれど全員「お酒の勢いで話し過ぎちゃった…」と反省していた模様。今回はお酒も控えめでしっとりとスタート。
「最後の女性は誰が選ばれるのか?」という予想と考察は前回の会合でやりきっていた。今回はバチェラーから派生して、各々の恋愛観や価値観にフォーカスを当てて話が進んだ。
色んなエピソードが聞けた。好きになった相手には自分からアピールしそうなソメコが、実は学生時代から奥手だったという話。
人との距離を詰めることを厭わないように見えるバネオさんが、実は1人の時間と空間をしっかりと確保したい話。
面倒見が良くて、後輩想いに見えるキャリコさんが、入社した頃から自分が歳下でいる期間が長く、仕事とプライベートの自分を混合して後輩に接することができないことを悩んでいた話。
職場で見せる顔とは違う一面をぽつりぽつりと語り出した。心の柔らかい部分に触れられた気がして、目の前の人たちをより愛おしく感じた。
バチェラーの感想から想像できない展開に発展した。自分の価値観を添えて話さざるを得ないという意味で、心の深海まで辿りつかせたトリガーはバチェラーだと思う。その人の奥底に眠る思考を知りたいときは、一緒にバチェラーの感想を語ろう。
会の終わりに、昨日手作りしたハートメッセージとストールンローズを渡した。ぼくの想定ではみんな酔っ払った状態で「何コレ!ウケるんだけど(笑)」となるはずだったのに「こんなメッセージまでくれて、感動しちゃった(泣)」という反応になった。そんな趣旨ではないです。
ストールンローズは職場のデスクに置くことになった。これでいつでも、誰かが1on1してても略奪できるね。
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