自分として生きていたいの
上記は全て『R帝国』に出てくるキャラクターの言葉だ。
自分のことを日ごろから大事におもっているのが伝わってきてほっこりするセリフたちである。
いつも感じるけど、自分のまま生きるって本当にたいへんだ。
あわせた方が楽な場面で周りと違う動きをしたり、空気を読まないで発言するのってとてつもなくパワーがいるよね。
わたしは昔から、自分が思ってもないことを口にしたり、無理に誰かと意見を合わせるのがほんとうに苦手で仕方なかった。
そんなわたしをみた友人から「苦労の多い生き方すんね」と言われることもあるけど、わたしからしてみれば、自分が思ってもないことを言うほうが苦しい。
なんというか、自分に嘘をついてまで無理して振る舞うよりは、たとえ受け入れてもらえなかったとしても自分は自分のままでいたいと思ってしまうんだよな。
取り繕わないわたしを見て、相手に自分の意図しなかった受け取り方をされてしまったとしても、それはそれでいいと思う。誰かから見たわたしが存在したとして、それが自分の思うようなわたし像でなかったとしても、わたしが思っているわたしがなくなるわけではないので。
ルールに従ったり周りに合わせるというのは、水族館の大水槽でよく見かけるイワシの大群の一部になるようなものだと思う。意見をみんなで固めて一つの方向に持っていく、あの作業をしている時のわたしはイワシなのだ。
流れに逆らわず、違う動きをせず、同じ方向へ同じスピードで泳いでいく。小魚が一匹で泳いでいても全く強そうに見えないのに、それが大勢になったらとたんに立派な脅威になってしまうのが不思議だ。いくら一人一人が無害だったとしても、デカければなんか強そうに見える。
数ってそれなりの威力と暴力性を持っているよね。数が多いだけで周りの注目度も深刻度合いも結構変わってくる。
昔、ニュースかなんかを見ていて、『大災害』『大被害』というフレーズがすごく不思議だった。じゃあ死者が1人で規模も小さければ小災害なの?とか考えていた。我ながらひねくれた子供だったと思う。
あと、Twitterとかでもフォロワーの多い人が「自分の影響力を考えて意見を言え!!」と言われているのをたまにみかける。これも、見ている人が多いというだけで、その意見がやたらと大声で聞こえてくるような気がしてしまうものなのかな?
対象を認識するとき、それ自体というより、それの規模みたいなものをつよく意識してしまうというときがあるような気がする。群れが大きければ大きいほど、その大群から受ける影響力は大きくなる。
だから、群れから外れたイワシになるのはとても勇気がいる。
群れの中という安寧を捨てて、ひとりぼっちで違うところに行くのは怖いことだ。
広い海の中で、ほかの魚に混じって泳いでいれば、群れで生活していた時にはなかったであろう波の抵抗をひとりで受けなければならないし、もし「やっぱりひとりは無理!帰りたい!!」と思ったとしても、自分からいなくなった魚をあえて連れ戻しにきてくれる存在はいないし、群れの方が迎えにきてくれるなんてことはない。万が一群れを見つけて合流しようとしたって、また入れてもらえるとは限らない。「自分から出ていったんでしょ?」それで終わりかもしれない。
じゃあ、そんなリスクを負ってまでなんで自分を諦めないのかと言ったら、それはやっぱり自己愛でしかないんだと思う。
傷つきたくない、悲しい思いをしたくない、悪目立ちしたくないから余計なことは言わずに個性を消して群れに紛れる。それも自分を守る行動の1つであり、自己愛の表れだ。
でも、傷ついても悲しい思いをしてもいいから自分を偽りたくない、というのも自分を大切にしているし、自分を愛している証でしかない。
私もどちらかといえば「真っ直ぐ自分の忍道は曲げねェ!」なナルトタイプの人間なので度々群を離脱して泳ぐときはあるんだが、やっぱり人と違う、を選ぶのは「受け入れてもらえる」という安定を引き換えにして自由を得ているなと感じることがある。
ただ、「受け入れてもらえる」「同じ意見である」ことだけが仲間の証だとは思わないし、自分を偽ったり、自分の気持ちを無視することほど苦しいことはないと私は考えているので、極力思っていないことは口にしなくていい生き方ができるような強さが欲しいね、、、
わたしはいつだって自分を大事にして生きてきた、つもりだ。
上手くいかないこともたくさんあったし、悲しい思いもたくさんしてきた。
よく「へん」とか「独特」っていわれるけど、べつに目立とうと思ってやってるわけじゃないし、むしろ絶対に目立ちたくない。
自分でいる、自分の言葉で話す、をえらんでるだけなんだけどね。
変わっていたくて変わってる人なんていないんじゃないかな。そう考えてるんだが、どうだろうか。
いままでもこれからも愛してるぜ、自分。
お前の味方はここにいる。
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