フォローしませんか?
シェア
39階 ベランダの欄干の上で 外と内を蓄光テープが仄かに示唆する 薄い三日月の視線をずらして…
食器棚の硝子に映る顔は コーラの泡がぷちぷちと弾け破れる曇グラス 寒い冬凍える身体を温める…
あ、 口唇がぬめりと 濡れたかは あたしにしか 分からないでしょ? 放出する性は 分かり易…
壁にぶつかりまわれ右 壁に当たってまわれ左 な・ん・て・窮・屈・な 世・界・な・ん・だ …
21グラム消失してしまったあなたは カンバスから弾く 筆先の軽さに似て 事の重大さを 隠さね…
タイルの目地の路地裏 骨だけの秋刀魚の内臓 食べかけのピスタチオ 錆びた鉄板の上の折鶴 皿の…
袋小路に溜まった花弁が 小さな竜巻に踊ル躍ル 息も絶え絶えの 手の中の花麩が 浅い海で死ヌ…
らたらたと淘汰 雹落ちて分散するは 選びきれなかったもう一つの偶像 夢の在処 こんな夜は …
ひとしきり大きな月夜の晩に 虚構は剥れ、均等は崩れた ハリボテの箪笥に大切だと思うもの…
退屈だと、 鬱蒼としたトンネルはとても長いから 安定を求めると距離は遠退くし 夢想家に付き…
節という関わりのある接続部に針を刺された (不要なものは削ぎ落とした) 浸潤液は丁寧に拭き取…
合理化のもと いっそあたしは空気人形で 利用される時にだけ機能を発揮して 用が無ければ物…
緩やかな洗脳につき くるくる廻る宇宙を模した遊具は撤去され 代替えの閉塞感型地雷が埋め込まれた 空き地は空間であっても場所ではなくなった 零れて落ちた爪や埃を透けた熊手で掻き集めては火にくべる 憂鬱な子ども達は何度目かの自分を殺して 新たな「鉤括弧」になってふらふらと彷徨う あれは僕じゃないよ これも僕じゃないの それも僕じゃないね 追われた影から逃げたつもりで こそこそと個は被害者から加害者へと 柩の中のカルシウム物質 死化粧も花もピカる玉も死幣も 容れても意味は無