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ドラッグストアで安売りしていた板チョコを
心地よい音を響かせてたべる君がすきです
アルミ箔を丁寧にまるめながら最後のひと欠片までたべ終えた君は
いまがいちばん幸せって顔してる
糖分はひとを幸せにするのか鈍くするのかわからないけれど
まろやかな心になれる瞬間は嫌いじゃないよ
ホワイトチョコレートをたくさんたべると舌がすこしざらざらします
君をすきな気持ちは純度何パーセントかな
かたちあるそれを丁寧に湯煎してどろどろに溶かす行為は
誰かを想うときと似ています
愛しさも憎しみも悲しみもぜんぶ混ぜて愛にしてしまいましょ
細やかな粉砂糖のぶんだけわたしからすこしずつ幸せをわけること
ここに誓います
ほんとうは冷蔵庫で固めたチョコレートみたいにかちこちでぎこちないわたしたち
君の体温でわたしの心に温度をください
愛しさの温度を求めつづけるわたしたちに
ハッピーバレンタイン
作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。