天才から学んだこと
ウマ娘というゲームをプレイし始めて1ヵ月ちょっとが過ぎた。そもそもウマ娘というゲーム自体はテレビかネットの情報で軽く触れたぐらいの程度だった。
ざっくりと言えば実在する競走馬が「ウマ娘」として具象化し、プレイヤーは彼女達のトレーナーとしてサポートし、最終的には強いウマ娘を育成するゲームだ。
やったことがある人なら分かると思うが、基本的にはパワプロのような感じだ。
そんなウマ娘ですが、最初はアプリをインストールする気は全然無かった。キッカケは友達だった。
「ウマ娘っていうゲーム面白いよ」
液晶画面に映し出された文字を見て少し驚いた。友達は競馬なんてまったく興味もない人だ。ウマ娘なんて友達にとっては理解の外だと思っていた。(それは言い過ぎか)
そんな友達をハマらせたゲームはどんなものなのか...。面白いというより興味の方が勝った。
そしてアップルストアへ行った。
「すいませ~ん。ウマ娘というゲームありますか?」
「ありますよ~。ただ、最初のインストールは容量がバカほど大きいのでWi-Fiの接続をオススメしますよ~。」
「あ、はい。」
そしてウマ娘を遊び始めて約1ヵ月ちょっと。
結論から言えばとても面白い。有名な馬の名前を知ってる人や思い出深い名馬がいる人にとってはかなりハマる要素があるゲームかもしれない。
実際のところ僕はそこまで競馬に詳しくはない。一番のピークはやっぱりディープインパクトがいた頃で、ディープが引退してからはあまり競馬を見る機会も減った。だけど今はウマ娘に登場してる馬の過去のレースをYouTubeで見たりしている僕がいる。離れかけていた心がまた引き寄せらているようだ。
競馬に詳しくない人でもウマ娘の影響で競馬場に足を運ぶ人や競馬を見る人は増えたらしい。土日開催されるGⅠ、GⅡレースが終わるとTwitterでは「ウマ娘の影響」というワードがトレンド入りするぐらいだ。
しかし、ウマ娘には登場しない馬も沢山いる。ディープインパクトやオルフェーヴルといった名馬も最初は登場する予定だったらしく、実際に声優も決まっていたが、所有する馬主の了承が落ちないことや権利の関係で登場できなくなったのだ。
ウマ娘というゲームはそういう大人の事情で実装されなくなった馬が多いらしいが、最近では知名度が上がり、馬主などの許可が下りることも増えてきているそうだが、実際のところアンチなどが多く今後どうなるか分からない。
そんなウマ娘をポチポチと遊んでいるが、アニメをしっかり見たことがない。そもそも僕はアニメを見る派ではなく、今回のウマ娘にしてもアニメを見る気はなかった。しかし、食わず嫌いもよくない。せっかくのGWなのだからとりあえず見てみることにしたのだが...。
とにかく震えた。
こんなにも鳥肌が立つアニメを久しぶりに見た。そしてどこか悲しい気持ちにもなってしまうアニメだった。あくまでこれは個人の見解だが、僕はそう感じた。次の回次の回へとアニメを次々見てしまうが、「また悲しい気持ちにならないだろうか...」と不安な気持ちに心を支配されそうだった。
印象的だったのは2期の主人公であるトウカイテイオーだった。ウマ娘の第2期のシリーズは今月の下旬にDVDとして発売されるそうで、買う予定の人や買って初めて見る人のためにもネタバレになってしまうのであまり詳しくは書かないが、心が動かされた。
トウカイテイオーのあきらめない姿とトウカイテイオーという名馬の人生はとてつもなく過酷なものだったのだと改めて気づかされた。
それは現実の歴史から直接伝わるのではなく、アニメというひとつの娯楽に変換されたことで伝わり方が変わったからか。それともトウカイテイオーの生涯そのものが見ている人たちに何かを伝えようと心に直接訴えかけたのだろうか。
どちらにしても、ウマ娘の第2期を見る前と後では気持ちや物事の捉え方は変わった。
しかし、トウカイテイオーのような生き様のようなものを真似することはできない。だけど意識として心に刻むことはできるはず。
だからこそ、トウカイテイオーという名馬を言葉で表す際、人々が表現する言葉もいまなら理解できる。
「天才はいる。悔しいが。」
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