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眺望
夕暮れの桟橋に立つ男女が今、落ちた
ぼーっと眺めていたら、騒がしくなっていくのが分かった
男女は可哀想なことになったらしく、涙を流す人もいた
やっぱり僕は、ぼーっとそれを眺めている
いつまでも、いつまでも、ぼーっと眺めている
やがて、僕に順番が回ってきて
夜更けの桟橋から落ちた
それをぼーっと眺めている人がいる
あれは誰なのだろう
そんなことを考えながら僕は、どんどんと沈んでいった
二月の海は、とても温かく感じた
可惜 夜-Atarai Yoru-
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