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【第二の人生】12の章:トントントーン!は効果ナシ

*登場人物*

  • 萬里→主婦ですが、なんか毎日おかしいです。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)有効に活用中。


萬里「もう遅いから帰りますね。
知らない話いっぱい聞けて
勉強なりました。
3回胸叩く、実践してみます!」

サクヤさん、ちいさん、H氏
「また、いつでもおいで~。」

と玄関に向かうその
萬里の背中に向けて
手を回転させる
H氏のしぐさに気付いたが、
何も聞かずに
通路を歩き自宅へ向かう・・・。

ウチまではエレベーターを
上がるだけの距離、
なのにその途中
クリアになった自分の意識に
何か入り込んだ気がした。

立ち止まり少し考えた、
『ん~、今戻れば
H氏まだ居るからな~。
でもさっき対応してもらって
すぐ戻って言うのも
申し訳ないな~。』

気を遣い
また放置したが、
今回のは複数居る気がする
今まで通り
『気のせい』で済ませられるかなぁ
と思いつつも、
なるべく現実の普段通りの
生活を心掛け
H氏に習った胸を3回叩くを
度々実践してみた。

トントントーン!
『私の身体から出ていけ~』

ん・・・?居る?居ない?
いや、
居なくなってないような・・・。

気になった時に
度々3度叩く、
毎日何回やっても変わらない。

H氏その場しのぎで
適当に言ったんじゃ?!
鹿児島の村さん的ノリ?

全く変化を実感できない
そんな毎日、
毎晩寝付くのに時間がかかる
ウトウトしだすと
騒がしさを感じ、
イラッイラッと目が覚め
ウトウトすると騒がしいの
繰り返し。

相変わらず我慢はするが
サクヤさんちでH氏とも
話もずいぶんしたし、
少し打ち解けられた気もするので
今度は自ら勉強会へ
行こうと思った。

行けば心身両方とも
対応してもらえる。

勉強会へ行き
今回もまた
H氏が嫌な存在に感じるが
これは萬里の意思でなく
憑いてるヤツの意思だ!
と混同しないよう心掛け
自分から持ちかけた。

萬里「H氏気付いてたとは
思いますが、いつもの件です
お願いできますか?」

H氏「・・・。」
首をかしげながら

H氏「いつ頃拾ったか
覚えてますか?」

萬里「この前
サクヤさんちで話した帰りの
通路で拾った気がしてました。」

H氏「え?あのあとすぐに?」

萬里「歩いてたら、なんか
ポンッとくっついてきたような
感触があって、
『もしかしたら~?』って
感じだったんですけど。
寝つきが悪い程度で
自分の意識もハッキリしてるから、
急ぐことないだろうってのと
あの帰りにすぐ拾ったって言って
またサクヤさんちに戻るのも
なんだかなぁと思って。」

H氏「あ~、確かに
今憑れている者の
影響力がそんなにあったとは
思えませんが、
何か聞こえたりは
しませんでしたか?」

萬里「あ~、騒がしいな。と
思ったことはウトウトした時
いつもありましたよ。
そもそも私は
聞こえたりしませんし。」

H氏「う~ん。
その騒がしさの中から
言葉は聞こえませんでしたか?」

萬里「聞こえるわけないでしょ~!
ザワザワしているだけで
それは普段とあまり
変わりないですから。
私声なんか聞こえたりしません。
今までも聞こえたと
思った時なんかないし。
トントントーン!!は
効かなかったですよ!?」

H氏「そうですか~。
少し背中に触れますよ。」

萬里「はい、お願いします。」

もう、このやり取りも
慣れたもんだ。

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