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人事制度に関して 〜基礎的な考え〜

反射的かつ感覚で話すことが多い内容。

改めて頭の中を整理。


①人事制度とは?
会社が定めた役割、能力等の基準で従業員を格付けし、
1年ごとといった具合に一定期間ごとに評価し、
その評価に応じて給与・賞与・退職金などの処遇へ反映させる仕組みのこと。

これからの人事制度は能力・役割・成果というそれぞれのファクターの特質を生かし、バランスをとって運用することが重要。

【能力とは?】
①テクニカルスキル:業務遂行の際に必要なスキル
②ヒューマンスキル:人間関係を管理するスキル、コミュ力とか。
③コンセプチュアルスキル:論旨思考力・洞察力・創造力・問題解決力

※能力の評価はテクニカルスキルに限って行う。
 ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルはスキルを発揮した行動・結果で評価するべきなので「業績評価(成果の評価)」で評価すべき。

【役割とは?】
あるべき姿、期待像

【成果とは?】
期待される役割をいかに果たしたか。
果たした内容は「行動・成果」に現れるので「行動・成果」を評価すべき。

②成果を把握するには?
a.役割期待:定常・基本業務・必須業務
B.個人目標:変化・前進・改善・改革のような特定業務、売上・利益等の数値化できる業務:目標管理が最も得意とする領域
C.部門業績:部門業績に関する業務

③処遇への反映させ方
昇級、昇格、賞与、退職金

※経営戦略と同期した人事戦略に関して※
★基礎的な考えは下記★
①企業経営において最も大切にすべきは経営理念(大切にすべき価値観)。
これに基づいて人事評価制度を構築すれば、自然と従業員はそこに謳われている行動をとるようになる。

②その下に経営目標。つまりいつまでにどういう状態になっていたいか?例)5年以内に上場する。

③上記目標を効率的・効果的に達成するために企業では組織化が行われ、営業部門・製造部門・管理部門・開発部門等の部門が設置される。

④目標達成のためのマイルストーンを表したものが経営計画。3ヶ年程度の中期経営計画や年度経営計画がある。

⑤目標達成のための部門ごとの具体的手順やスケジュールを表したものが部門計画。

⑥部門の目的を達成するために、それぞれに役割・必要とされる知識技能がある。
役割:従業員が格付けされるステージごとに存在。
知識技能:従業員が格付けされるステージごとに存在。
個人目標:部門計画に基づいて、部門の中で期待される役割を考えて設計すべき。変化・前進・改善・改革のような特定業務、売上・利益等の数値化できる業務がここに該当。

★評価システムの解説★
【業績評価】:構成要素は下記4つ。できる限り多方面から漏れなく把握するよう設計すべき。
①役割期待評価:定常・基本業務・必須業務
②個人目標評価:変化・前進・改善・改革のような特定業務、売上・利益等の数値化できる業務
③部門業績評価:部門計画に挙げられている目標をどの程度達成したか?部門の目的をどの程度達成したか?を評価。
④加点減点:調整する的な。卓越した成果をあげたら加点、職場規律に問題あれば原点。

【能力評価】:評価は業績が中心だが、昇給・昇格といった場面では業績評価だけでは不十分なので能力評価も必要。下記2つに分かれる
①知識技能力評価:テクニカルスキル(業務遂行の際に必要なスキル)に限って評価、ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルは、スキルを発揮した行動や結果で評価すべきなので「業績評価」で評価。
②職務の評価:本人が行なっている仕事のレベルがステージ別役割能力要件の「期待される役割」に照らして、どのステージに相当するか?を評価。
※上記2つをもって、昇格審査を実施する。

★処遇システムの解説★
昇給:役割級で実施。賃金表を使用せずステージごとに上限下限を設定したレンジを持って対応する。
昇格:ステージが上がること。昇格しないと賃金が飛躍的に上がらない。
賞与:基本賞与と業績賞与からなる。業績賞与には業績評価の結果を反映させ成果を重視。きちんと原資に収まるよう補正比率を活用する。
退職金:基本給との連動は断ち切る方式に転換することが必要。