よしくに

’71年青森県八戸市生まれ 海野能邦(うみのよしくに) 八戸の伝統芸能「えんぶり」…

よしくに

’71年青森県八戸市生まれ 海野能邦(うみのよしくに) 八戸の伝統芸能「えんぶり」(毎年2月17日〜)に参加 亡くなった両親を今でも引きずってるダメ中年(^ ^ ;

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今を生きているという奇跡

10年の歳月。長いのか短いのか、まだ自分には分からない。けれどもあの日の光景は忘れない。今でも鮮明に覚えている。目を瞑れば、とめどなく涙が流れる。心が震える。言葉にならない。 理不尽な現実は、いつも突然やってくる。いつもの日常を一瞬で奪い去っていく。恐怖と孤独に戦った魂は、一体どれほどの数だろうか。往くべき処へ辿り着けているのだろうか。 何年経っても祈ることしかできない。きっとこの先も、祈ることしかできない。 生かされた命だから祈る。限りある命だから祈る。 生きているのは

    • 「頑張れ」の悪。

      人は「頑張る」ようには創られていない。 だけど「頑張る」タイミングは、 きっと自分の中にある。 「頑張る」って事は、 「無理」をする事。 「無理」を続けると、 きっと人はいつか壊れるから。 「頑張れ」、「頑張れ」。 知らず知らず、 誰かが誰かを壊してる。 誰かを送り出す時に、 僕は「頑張るな」って送り出す。 「マイペースが1番」。 「自分にできる事を、 できる範囲でやれば良いんだよ」って。

      • 無名の天才(記憶の中の手本)

        「好きこそ物の上手なれ」 その道を好きでやってる人にはこの上ない至極の言葉なのだろうが、嫌々やってる方にはたまったものではない。本当の殺し文句になる。 ティ、ティ〜ティラリ〜ティラリ〜♪ ダッ、ダダッダ、ダッダッダン!! チャン、チャカチャン、チャカチャンチャン! ちょうど月が頭上に周る頃、突然の沈黙を破って一斉に笛・太鼓、手平鋲のお囃子が山の上から雪と共に舞ってくる。 2月17日深夜0時。 この日、「1番札」を目指し山に吸い寄せられた十数組の「えんぶり組」が、待ってま

        • 月を拝む

          お父さん。 あなたの人生はどうでしたか? あ母さん。 あたなの人生に幸せはありましたか? 今、あなた達の子供に生まれて良かったと、 少しずつ思い始めています。 自分の生誕を呪ってきました。 自分を否定して生きてきました。 幸せになってはいけないんだと、 いつも自分に言い聞かせてきました。 今、私を肯定してくれる人がいます。 この世に生まれてきてくれて、 「ありがとう」と言ってくれる人がいます。 生きて償う人生を、 幸せに死ねる人生に、 変えてくれ

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        今を生きているという奇跡

          僕が生まれてゴメンなさい…。

          「♪父ちゃんのため〜なぁらエンヤコラ〜」 いつも黄色い印象の美輪明宏さんは、この歌だけは黒一色でステージに立つと何かで聞いた。 余計なイメージを持たせず、聞く人、観る人に想像してもらうためだとか。。。 文字通り、父ちゃんのため、子供のため、家を守るために働きづくめのの「おっかぁ」だった。 隣の家まで1キロぐらいあるような田舎で生まれた「おっかぁ」は、義務教育が終わると八戸(地域で1番大きい街)の飲み酒屋(昔は酒屋で飲めた)に貰われた。 10年以上なのかなぁ…客商売だ

          僕が生まれてゴメンなさい…。

          おっかぁ…ゴメン。

          「お袋」 「お母さん」 「ママ」 「母ちゃん」 呼び方は人それぞれ。 気付いた時から家では「おっかぁ」 「兄弟仲良くやってけろ…」 「たった2人っこしかねぇ兄弟、なんで仲良く出来ねんだかなぁ…」 遺言みたい。 いや、もしかしたら遺言だったのかなぁ。。。 小学6年の時、1つ上の兄弟からアルミパイプで襲われた事がある。 右足の膝横に刺さり流血した。 原因はきっとつまらない事。 それ以来、高校終わるまでの6年ちょい、1度も口を利かなかった。 自分の徹底力には自分でも舌

          おっかぁ…ゴメン。

          昔嫌いでも今が好きなら…。

          「可愛い女の子ですね〜!」 「いいえ〜男の子なんですよ」 「昔は良く間違われたよ。そのくらい可愛かったんだよ、、『よー』は。」と話す母はいつもにこやかだった。 私の本名は「よしくに」なんだが、小さい頃から家では「よー」。 次男坊で生まれたものの、2人目は女の子が欲しかったらしい母は、私が女の子に間違われるのが嬉しい感じだったと記憶している。 多分そのせい? 子供の頃は自分の「よし」の部分が女の子っぽくて嫌いだった。 また漢字も難しく、学校の先生でもまともに読める人

          昔嫌いでも今が好きなら…。