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「一次情報を死守せよ!」〜本質の課題を見極める〜

こんにちは!RENOSYでプロダクトマネージャーを務める馬場と申します。数あるnoteの中からご覧いただきありがとうございます✨

少しばかり、わたしの自己紹介🖋

私は現在、株式会社GA technologiesでRENOSYプロダクトを2つ管掌しています。

投資用不動産オーナー向けの資産管理アプリ(OWNR by RENOSY)のPdMを務める傍ら、不動産取引における上流である物件仕入れの業務支援システムのPdMとしてもこの7月よりアサインしています。

このnoteを読まれているということは「RENOSYで働くことに興味がある方」または「PdMまたはエンジニアとして仕事をされている方」が多いのではないでしょうか。

この記事では、RENOSYで不動産取引の仕入部門のPdMである私が、この7月よりアサインした時のお話を中心に「課題の本質」をテーマに執筆していきます!

利用ユーザーが社内にいるからこその難しさ、一体感、スピード感、面白さなど、ぜひ想像しながらご一読いただけたら嬉しいです!

過去の関連noteも是非▶︎

まずは管掌プロダクト(SUPPLIER by RENOSY)について

前述のとおり現在管掌しているSUPPLIER by RENOSYは、一言で言えば「不動産の仕入れ業務を円滑にする支援システム」です。SUPPLIER by RENOSYは、AIを活用しながら物件の仕入れに関連する業務を支援しています。物件の仕入れとはいっても販売の準備(販売図面作成や契約書作成)までを当システムで担っていますので、管掌範囲は広範囲に渡り、尚且つ利用ユーザー部門は契約書を取り扱うことが多いので、繊細な業務をシステムで支援しています。

なお、エンジニアがSUPPLIER by RENOSYのプロダクト紹介をしていますので、こちらのnoteもぜひご覧ください。

「なんか凄そう!」では、深い課題に辿り着くことはない

上段でSUPPLIER by RENOSYは「AIを活用して日々の仕入れ業務活動の支援を行っている」と記載をさせていただきました。GA technologiesの研究開発組織であるAIチームと連携して実装している機能もいくつかあります。

2020年に制作した紹介動画もぜひご覧ください。

さて、上記でプロダクトのご紹介をしましたが、noteを読んでいらっしゃる皆さんは、当プロダクトについてどういうイメージを抱きましたか?

  • RENOSYの仕入れって機械学習を活用して仕入物件を決めているの?結構完成されてるプロダクトじゃん。なんか凄い!

ちなみに私が一番最初にSUPPLIER by RENOSYの紹介動画やプレスリリースを見て感じたのは上記の感想を持ちました(笑)

物件仕入れ業務の中でもバイヤー寄りの紹介部分が多かったからと思います。

私がPdMとしてSUPPLIER by RENOSYに入ったのは7月ですが、

  • 誰がユーザーなのか

  • その部門は何をミッションとしているか

  • そのプロダクトは何を解決しようとしているのか

  • 現行のプロダクトには何が搭載されているのか

社内にいながらもお恥ずかしながら実務の方がどのようにSUPPLIER by RENOSYを使っているのか無知の状態でした。

上述の通り、アサインされる前の理解度はほとんどない状態でしたので、もちろん「〜を対応してほしい」の要望をいただいたとしても、表層的には理解は可能かもしれませんが具体的な実現方法がこれで正しいかの判断もできません。

このように、知る機会はいくらでもあるにも関わらず意外と知らないことってかなり多いのではないでしょうか。

このnoteを通して、RENOSYのtoCプロダクトだけではなく、業務支援プロダクトについても、より多くの皆さんに興味を持っていただければ幸いでございます。

一次情報を死守せよ!

私が好きな本の一つに「イシューからはじめよ」という名著があります。一度は手にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

その本の中で一番好きな言葉は「一次情報を死守せよ!」という言葉。著者が大先輩からもらった印象深い言葉だそうです。

私自身、不動産取引の大きな流れや課題は理解しているものの、WEB業界から不動産業界への転職ということもあり、その中の仕入れ業務にフォーカスした詳細の業務内容については把握できていませんでした。

「意外と全然知らない」という場面に遭遇するケースは、特にtoB領域のPdMの方は多いのではないでしょうか。

良いプロダクトを作るには、ユーザーのジョブを知り、いかに深い情報にアクセスできるかどうかが鍵になると思っていますが、私のプロダクトについては半径数メートル以内に利用ユーザーがいるということが、何よりの財産だと思います。

RENOSYではいくつか業務支援系プロダクトが存在しておりSUPPLIER by RENOSYもそのうちのプロダクトです。

いずれも社内にユーザーがいるということは何よりもスピード感を持って仕事ができる環境であるということです。

「〜をやって欲しい」の根本の課題は何か

スピード感がある一方で、弊害になりがちなのが「これやって欲しい」系の案件です。

プロダクトマネージャーやエンジニアからすると「何故これが必要なのか」を理解しないと根本的な課題の解決になるのかが不明瞭ですし、実現方法の判断を見誤る可能性も容易に考えられます。

他ユーザーへの影響範囲も読みづらく、結果的に「後回しにしがち」です。

また、PdMとしては「この対応をすることで会社もハッピーになるのか」も同時に考えねばなりません。この対応は会社の成長に寄与するものなかどうか、です。

不動産取引上の業務は、細かくて多い

RENOSYを運営する弊社GA technologiesは、元々不動産投資のリアルの営業から始まった会社です。不動産業界自体がレガシーな業界ですから、PDFや紙でのやり取りはまだまだ多いのが実情です。それでも少なくなってきた実感はあります。

不動産取引も実務上は大きく3つのフェーズに分けると「仕入・販売・管理」がありますが、仕入れフェーズだけでも「査定・交渉、仕入れ契約、販売準備」と、大雑把に分けるだけでも3つのフェーズが存在します。

SUPPLIER by RENOSYはオレンジの部分が主な管掌範囲

その中でも細かい業務フローが存在するため、実務側とプロダクト側との間で前提情報が揃わない状態で「〜して欲しい」という話から冒頭の会議が進んでしまうことがしばしば発生します。

どのプロダクトでも共通事項かと思いますが、ユーザーから「〜をやって欲しい」というお問い合わせをいただくことは、どのプロダクトでも経験があるはず。

そういった時に「その裏側の本質的な課題は何か」を考察する必要があり、さらに顧客満足度を高めるためにはユーザーの期待値を越えなければなりません。

私が担当するプロダクトでは、会社も急スピードで成長していますから、テックが得意とすることと人間でしか成せないことを整理し「社員が幸せに働けること」を目標に、その先の拡張性やビジネス展開を考えながら進めています。

社内プロダクトだからこその難しさはある。

RENOSYでは月数百件の物件を仕入れています。この仕入れ数でスピード感を持ちながら正確性を担保するというものは、並大抵のことではありません。社内ユーザーが近くにいるからこそ、より強い敬意を抱きます。

だからこそ、どうしても「すぐに対応しなければ」という気持ちが先走ってしまうことが多いのも事実。本質的な課題を見極めることを怠りそうになることが、稚拙ながらも難しさを感じます。

リアルとテックで同じ目線を

上段で「一次情報を死守せよ!」というお言葉を拝借しました。実務側で何が課題なのかは自ら現場に出向くことが急がば回れです。

実務側の方々の協力を経て、仕入部門内の各チームリーダーから約1ヶ月半ほどの実務勉強会、及び横断的に課題の共有認識、優先度、インパクトを擦り合わせる合宿を行いました。

プロダクトをどう使っているかもそうですし、プロダクトを使っていない場面でどういう業務が発生しているのかも全て共有していただき、そこにある本質的な課題が何かを見極める有効な期間でした。

業務のフェーズにより課題が異なる

SUPPLIER by RENOSYの管掌範囲でも下記3つの業務フェーズが存在しますが、実務側が抱えている課題はフェーズによって大きく異なること、共通事項も見つかりました。

  • 査定・交渉フェーズ

  • 仕入契約フェーズ

  • 販売準備フェーズ

一部ご紹介すると、査定交渉フェーズでは経験値や関係値に依存しているケースが多いこと、フェーズ共通項としては情報統制がシステムが起因となり出来ていないことが挙げられました。

上記については根本から変えていくことになるため、システムだけではなく同時にオペレーションフローと体制整備も必要です。

つまり、実務側との共通の課題認識を合わせることが社内プロダクトを改善する上で何よりも重要事項です。それがこの1ヶ月半でまとまったことは非常に有効的でした。

業務の深い理解ができるまで時間はかかりましたが、課題の輪郭が濃くなり、プロダクト側だけでなく、オペレーションフローや体制の整備も伴うため、実務側と一緒に理想の絵も描けたことも大きかったです。

最後に

引き続き、実務の深い理解をするための行動を続けることとエンジニアの方々に落とし込むことは、自分に不足するスキルがあったとしても少なくともできる努力だと思います。

「Aというチームの○○が○○と言っていたから○○をやろう」という話も、「このフレームワークに当てはめると○○だから○○しよう」などといった話もすぐに鵜呑みにせず、一度預かった上で自分の身体と脳を使うことは今後も引き続き続けようと思います。

より良いプロダクトの実現のために、リアルとテックが一体となり、未来に向けて駆け抜けようと思います!

実務側と開発側の交流会を行った際の記念写真です。

RENOSYは、大きなチャレンジができる場所

いかがでしたか?私が携わるプロダクトは全体のプロダクトのごく一部です。toBもあればtoCもあり、国内もあれば海外向けのプロダクトも。RENOSYに少しでも興味を持ってくださっていただければ幸甚です。

RENOSYで働きたい!と少しでも思った方はこちらも!

RENOSYのPdMとして活躍したいという方や、RENOSYのPdMとして活躍するにはどんなスキル要件が必要?など、まずはカジュアルにお話をさせていただく形でも構いません。お気軽にご連絡いただければと思います!


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