ねこまんま評
ものは見かけによらない。ねこまんまが美味い。
まず、ねこまんまには二種類ある。ひとつ目がご飯茶碗に味噌汁をかける食べ方である。有名な話だが、北条氏政はこれが大の好物だったそうで、父・氏康はこんな食べ方をする我が子を見て、北条家の行く末を案じたそうである。結果、氏康の不安は見事に的中した。私も子どもの頃、やけにこの食べ方をしていた時期があった。今は私が一国一城の主でないことに心底ホッとしている。
二つ目がご飯にかつお節をまぶしたねこまんまである。特にコッチについて書きたい。これがやけに美味い。昨日、お好み焼きのために買っていたパックのかつお節を余らせていたことに気づいて、夕飯にどんぶりにご飯一合よそって、そこにかつお節と醤油をかけて食べた。
期待値が低かったのもあってか、思いのほか食べれることに感動した。というか美味い。なんだこれ美味いな。香ばしくて、味わい深い。これが本当にご飯とかつお節と醤油だけでできているとは思えない。安物同士がキレイに補完しあって全く別物に化ける。シンプルなものほど奥が深い。ねこまんまは多分奥が深い食べ物なのである。
なんか一週間は食ってられそうな気がする。食費もずいぶん浮きそう。これは断じて我慢ではない。しかし、できればステーキまんまが食べたい。
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