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辻村作品は〇〇がアツい!


こんばんは、鳴です。

朝も夜も暑くなってきましたね〜
でも、夜の雨がざーっと降った後、
ちょっとだけ空気が澄んでひんやり
する瞬間がありますよね、私はその
時間が好きで夜の雨音はよく窓辺に
近づいて聞いてしまいます。

今日は辻村深月先生の新作と共にいくつかの
本を紹介していきます!
個人的な推しポイントなのでこんな風に
感じた人もいるのか、と新鮮に思ってもらう
もよし、同じ!ここいいよね〜!と共感
していただくもよし。
読んだ感想教えてもらったらすごく嬉しい
です。


さて、辻村先生の新作は、こちら

この夏の星を見る

夏らしいテーマですね、天文部の学生たち
の天体観測🔭活動のお話です。
中心となる舞台は何と茨城県!!!
実は私の故郷でもあります。
なので発売する前からとってもわくわく
してました。

コロナ禍の部活動をどう乗り越えて
いったのか、とてもリアルに描かれて
います。

コロナが流行し始めた2020年3月。
全国の学校で一斉休校がありましたね。
私もその頃は、養護教諭として高校に
勤めていました。

まず、コロナに感じたのは得体の知れなさ。
まだ最初の方は近くに感染者がいなかった
ので実感が湧かなかったんです。

教育活動が全てストップし、約2ヶ月間
生徒たちは、自宅待機を余儀なくされました。
その待機期間が明けても人数制限、活動制限
があり、なかなか思うように学校生活が
送れなかった。

その生々しさがこの本にもしっかり
描かれていて読んでいてあの頃の何とも
言えない思いが重く蘇ってきました。

天文部という聞き慣れない部活。
屋外で星を見るといっても、人数制限や
夜の外出が認められない日々が続く。
卒業や転校などこの年が最後だという
生徒がいる中、どういう活動ができるのか。

子どもたちの力はすごい。
彼らの好奇心と行動力、若い体力は
大人の想像を超えます。

コロナ禍ならではのオンライン配信などを
駆使して、日本全国の仲間たちと繋がって
いく様子はとても胸が熱くなりました。
同じ空の下、何百キロも離れていたって
同じ星を見ているという感覚は読んでいても
不思議で孤独なんか感じませんでした。

本当にコロナはいろんなものを奪って
いきました。徐々に制限が解除されて
日常に戻ったかのように見えますが、
全く同じように過ごせているかと言えば
そうとは言えません。

でも彼らは、コロナ禍だからこそできた
こともある!と物語の中で語っていました。

とてもしなやかな強さだ。と思いました。
環境に応じて自分たちを変えていける
しなやかさと、何があってもやりたい!
という意思の強さ。

私も、実際にコロナ禍の生徒たちに
関わって感じたのも同じ気持ちでした。
色々できなくなってしまったものも
多かったけれど、やれることになった
行事は力いっぱい活動していました。
会話も制限される中、SNSやミーティング
機能を使ってできるだけコミュニケーション
を取ろうと努力していました。

10代の輝きが一際眩しい物語でした。
大人も、子どもも夢中なって読めるので
ぜひ読んでみてください。
私は早速、今夜も空を見上げています。
私が見ている星をあなたもつかまえて
いると想像しながら...💫✳︎


タイトルにも書きましたが、辻村先生
の名作はたくさんあります。中でも学生が
出てくるお話が個人的にアツいです!


「かがみの孤城」 
「島はぼくらと」
なんかも10代の子どもたちが出てきます。
共通しているのが、閉鎖的なところですかね。

今回の新作は、コロナ禍という制限がある
お話。
かがみの孤城は不登校の児童生徒という
閉塞的な現状。
島はぼくらとは島という閉鎖的環境が
舞台となっています。

その中で、友情や恋愛、将来の不安
なんかが色々交差して展開していきます。
若さゆえの苦しみもあります。

私は自由!フリーダム!!
なんて感じている人の方が少ないのでは
ないでしょうか。
誰でも日常で閉鎖的な感覚があると思います。

辻村先生は、その重い、やるせない状況
に光を見出すのがとても上手だなと感じます。
すごく上からですみません...笑
私が歳を取ってしまったからなのか、
10代の彼らの姿がいちいち眩しく見えます。

毎日なんだかな〜いいことないかな〜
なんて思っている大人のみなさん!!
ぜひ、瑞々しく眩しい辻村先生の作品を
読んでエネルギーをもらってください!!


長くなりましたが今日はこの辺で。

またここで、お会いしましょう。

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