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東京の名もなき欠片

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世界中でもまったく異質で稀有な都市、東京の空気、色、乾いた感傷をつづります。~An unnamed piece of Tokyo~
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2020年4月の記事一覧

4月の風物詩が消えた都市

今年の4月は、あのうんざりする光景が見られなかったことでかえってそれを恋しく思うことにな…

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夜、エスプレッソ

ただいま土曜の夜、22:30にならんとするところ。仕事場兼リビングの灯りは3時間前ほどから点…

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彼女への哀悼

くだんの理由で、仕事以外の時間たくさんの本を読んでいる。こんな状況になる以前のわたしの本…

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乙女チック旅行

こんな時節なもんで、実際には旅なんてとても難しいことになってしまったけれど、「心の旅」だ…

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夜更けに猛る植物の思惑

夜更けに降り込める激しい雨、布団にくるまった身をさらに小さく縮めていると、不思議なことに…

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並べるのは、御託。

列島が花で埋め尽くされる、この素晴らしい季節に足止めをくらうというのは拷問に等しい。相当…

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トリガー

「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもんで。だって今の自分の心の内側で葛藤するものどもって、10代の頃のそれと一体何が違うというの。注意深く観察すれば、年相応に身に着けた分別とか、あるいは相応に身に着けるしかなかった諦念とかが、外側を覆う保護膜にはなっているけれど、思想の根本が大きく変わったなんてことはないんじゃないかしら。 だからいつまでたっても愚かなんだ。 愚かであることに飽いて、改心したような気持ちで数年を過ごしたけれど、常にわたしを最大にドライブするトリガーが引かれ

苦痛の夜の飲み物

昨年、仕事上の問題で鬱々と思い悩んでいた頃に、何かできることから現状を打破したいものだと…

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今年の白いこだわり

「●●さん(わたし)、今●●さんが欲しがっていたジャケットがセールになっています!売れち…

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思ったの記

18歳の3月、浪人生となることが決定した。父の事業が2度目の不渡りを出して倒産の憂き目にあう…

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