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ヤンキー小学校

踏んだり蹴ったりだった小学校時代。




いじめ、暴力、不条理の絶えない毎日。



あの当時は、自分も幼いながらに、
"周りも皆、成長の過程だから仕方がない"という、
そんな諦めの気持ちもあったように思います。



しかし、そういった人間関係でのストレスは、
結局、高校、大学に行っても、社会人になっても、
ずっと続くものだと知って愕然としたのが(笑)、1社目の時です。




かれこれ7年勤めましたが、過去に4社経験した中では、
おそらく民度は、一番低かったかなと思います(笑)。



幼少期のトラウマから、社会に出た後になっても、
小学校の時のような人間や場面を目にすると、
吐きそうになるほどの気持ち悪さを感じてしまいます。







自動車好きが集まっていた1社目。



私の2年後に入ってきた経理の後輩は、
埼玉県の田舎の方から来た、元ヤン風味の女子(笑)。



男9割以上の職場だったこともあり、
若い女子は、それだけでもうアイドル扱い。



オジサン達からの、容赦ないチヤホヤ攻撃により、
あっという間に、入社2年目位でふんぞり返るように(笑)。



そしてその頃には、大手人材企業の採用サイトにも、
写真付きで彼女のお仕事紹介記事が掲載されました。



どこまで伸びるかという程の長い睫毛の顔写真と共に、



"今は、簿記の勉強を一生懸命頑張ってます!!"



といった虚偽の記載まで(笑)付される程のチヤホヤ振り。







気が強くてわがままで、性格のキツい彼女。



指導を任された私は、それはもう苦労の連続でした。







そんな後輩が、入社3年目位にして車を購入。



お父様が大手自動車メーカーの方ということもあり、
保険から何から、全てお膳立てしてくれたとのこと。



煩わしい電車通勤を卒業し、愛車と過ごすようになった彼女。



大通りが渋滞していた日は、時差出勤で出社していましたが、
そういう時は大体、イライラを"到着後の一服"で紛らわせるのか、
デスクに来ると、物凄くタバコ臭かったのを覚えています(笑)。







そんなある日、全社で避難訓練が行われました。



放水訓練や地震体験など、その他諸々、
駐車スペースの近くで、そういった催しが行われ、
100名近い社員が、社屋の外にゾロゾロと出てきます。



私は、一連の体験を終えた後、彼女とは離れた場所で、
唯一仲の良い先輩と雑談をしてから、オフィスに戻りました。
(先輩とのエピソードについては、以下の記事に書かせて頂きました。)




その後、彼女が席に戻ってくると、
何かあったのか、随分と"おむずかり"モードのご様子(笑)。



私には対しては陰険な女性の係長に(笑)、
「ちょっと、もう、聞いて下さいよぉー!」と話す彼女。






何でも、駐車場の近くに人が密集していたこともあり、
営業部門の、中途入社の男性社員の足がたまたま、
彼女の車に当たってしまった場面があったのだそう。



まぁ、そんなこと位ありうることだろうと聞いていると、
それを見た彼女は、その男性の社員に怒り心頭で、
終始、その男性を睨み続けていたのだとか(笑)。




他の営業部門の男性社員達も、それに気付いたのか、




"お前、〇〇ちゃんの車に足当たってるじゃねぇか!"


"マジでお前、ヤバいぞ! 〇〇ちゃんめっちゃ怒ってるぞ!"


"ちゃんと、経理まで行って、頭下げに行って来いよ!"




など、大慌ての様子で、その男性社員に忠告したのだそう。







何じゃそりゃ、一体(笑)。






たかだか入社3年目の女性社員が、どんだけ偉くなったのか。




彼らの言葉を受けてか、その中途社員の男性が、
わざわざ経理フロアまで来て、20代前半のギャルに対し、



"車に足を当ててしまい、申し訳ありませんでした!"



と、傍目に見ても、オーバーな程の平謝りをされていましたが、
相変わらず、不機嫌が収まらない様子の彼女。



その男性社員の方を一瞥もせず、"はい"とだけ返事。



"申し訳ありません…"と、小声で重ねて、去っていく男性。







いくら何でも、それはあんまりだろうと思った私。



彼女に対し、"気持ちは分からないでもないけど、
わざわざ謝りに来てくださったんだから、さすがに、
もう少し、丁寧に対応すべきだったのでは?"と諭しました。





返ってきたのは"無理です"の一言(笑)。





短大卒で入社3年目の、まだ22歳程度だった彼女。



おそらくは、40歳前後に見えた中途採用の男性に、
あんな頭の下げ方をさせた挙句、それをぞんざいに返すという、
あまりの尊大さに、言葉を失ったのを覚えています。








私が7年目の冬に退職を決意した理由は、
1個や2個では数え切れないほど(笑)多数に及びましたが、
そのうちの1つに確実に入っていたものには、



「ここにいても、人間として成長できない」



という理由も、挙げられたように思います。







愛される人間と嫌われる人間が早々に決まり、
クルマ好きな人間のみで群れを成し、それ以外は非国民。



大人が若者を、人として育てる環境も整っておらず、
長年、他社で経験を積んでこられた中途の社員より、
オジサン達にチヤホヤしてもらえる若手女性社員の方が、
圧倒的に偉いという、意味不明なカースト制度。



小学校レベルの民度の人間が寄り集まった、
陰湿で、排他的な、ムラ社会。



彼女が愛してやまなかった、あの車種のクルマを、
街中で目にすると、この一件が頭に浮かんできます(笑)。



かれこれ、あそこを退職して3年が経とうとしていますが、
あの会社を取り巻く、市場や外部環境を見る限り、
あと1年以内に、かなり厳しいことになるかもしれません。







今や、4社目でペーペーとして働く私。



何かあれば、若手の女性社員に頭を下げることなど、
すぐにでもできる覚悟はありますが(笑)、
今の所、そういった場面は訪れておりません。



ただ、もしこの先、役職が上がるようなことがあったとしても、
奢らず謙虚であり続けたい、そう思わされる経験となりました。

その100円玉が、誰かの生きがいになります!