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『失業賢者の成り上がり~嫌われた才能は世界最強でした~ 』第1巻の紹介と雑感

(この記事はあらすじレベルのネタバレや作品に対する感想を含みます)

『失業賢者の成り上がり~嫌われた才能は世界最強でした~ 』を読みました。

あらすじ

この作品を一言で言うとこれです。

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ご親切に主人公がこの作品のテーマを話してくださいました

ちなみに、「追放系」を簡単に解説しますと、優秀な能力を持つ(もしくは隠されている)主人公が、不当な評価を受けて所属しているパーティー(大半が勇者のもの)から追放されるが、別の場所で自分の能力を存分に発揮して、前所属のパーティーに仕返しや実力を見せつけ(大体が前パーティーが悲惨な目に合う)、精神的優位に立つ気分になれるという作品群です。「ざまぁ系」の一種らしいです。

ルサンチマン(弱者がもつ、強者に対する嫉妬・羨望による憤り、恨み、憎悪、非難の感情)を利用して、それを解消させることで爽快感を得る作品群なのかなと。

ボクもそこまで詳しくはないので、厳密には違うかもしれませんが、この『失業賢者の成り上がり~嫌われた才能は世界最強でした~ 』もそちらの系統の作品です。

こういう系の作品は、その不当な評価をされる理不尽さがどんなものか、そしてそれがどのように解消されるのか、というところが面白さの一つなのでは無いかなと思います。
これはある意味「作者の抱える闇」が重要なのかもしれません。

それでは、この作品の闇はこちら。

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声の大きい女性に嫌われること。

異世界なのに、理不尽さが現代社会のリアリティさが垣間見えますね。

勇者のスケベ心も、人類の命運を担っているような責任感はない模様で、まるで企業で好き勝手に権力を振り回す管理職のような雰囲気を感じます。

作者の経験が活きているのでしょうか。

そうして追い出された主人公カルナ君(13歳)。
能力は【死霊術】で、追い出された具体的な理由は、能力が強すぎだから、不浄だから、という女性陣の身勝手な理由でした。

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仕方なく、単独でダンジョン探索していると、怪しいお城にたどり着きます。

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なんとここは魔王城。従僕の魔族に襲われます。

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応戦すると、意外な事実が発覚。使役していた魂が偶然にも都合良く神様だったのです!

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その従僕の魔族をサクッと一撃で倒したのち、魔王が登場します。

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その魔王は、男の妄想を具現化したような、都合良く綺麗なお姉さんで、都合良く色欲の魔王で、都合良くカルナ君に興味を持ち、色気を振りまきながらカルナ君を都合良く魔王軍に誘います。

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しかし、カルナ君はそんなに甘くない!
既に女性不信に陥っているカルナ君は、そんな魔王の誘惑には負けません。

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能力を褒められても、抵抗します。

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お金には勝てなかったね。
(お金は育ての祖父母に仕送りするために必要としています)
ちなみに、野球好き感覚からすると、契約金より年俸が高いのは違和感がありますが、普通の業界はどうなのでしょうか。

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そんなこんなで、魔将となったカルナ君は、都合よくエッチなお姉さん(魔王)と同棲生活が始まります。

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そんな魔王のセシリアさんは片付けができないご様子ですね。
(一昨日更新した夏谷さんも片付けられない女性でしたね……。)

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お風呂シーン。
(これも昨日更新したもぐちゃんもお風呂シーンがありました)

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オーガに脱がされる女騎士さんを助けたりしつつ。(魔王は乳首修正あるのに、女騎士さんは乳首修正されないのが気になります)
※念のため修正を入れました。

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魔将(カルナ君)討伐クエストが出されて、それを受けた勇者パーティとの再開するのか?というところが第1巻のあらすじでした。

雑感

異世界転生ものではなく、ファンタジーものでした。
俗に言う「なろう系」作品(小説家になろう!かは別として)だと思いますが、異世界に転生しないのも多いですね。

ちなみにボクは、読む前はこんな予想をしていました。

全然そんな感じな作品ではありませんでした。
しかし、この「追放系」という作品群について、ちょっと考えてみようと思います。

いわゆるこの「追放系」っていうものは、ルサンチマンの解消から得られる快感ではないかと冒頭で述べましたが、見方を変えてみると「環境」を変えれば「評価される点」が変わる。ということなのかもしれません。
そもそも自分の置かれている環境が「合う」「合わない」というのは、職場において重大な要素ですし、そもそも「実力主義」が正しいかどうかというのも、一概にそうとは言い切れません。実力のない人たちが、それなりに働ける環境というのも、もちろん必要なのです。
だからこそ、職業というのは適材適所。自分の合わない環境であれば、そこにこだわる必要もないし、転職するっていうのは、自分に合う環境を見つけるための一歩なんだと。そして転職したら、都合の良いことがたくさんあるかも。
そういうことを「追放系」は伝えたいんじゃないかと、そう考えることも出来ます。

どちらにしてもカルナ君含めて、追放される主人公って勤勉ですよね。雑用から戦いまで、だいたい真面目にこなすので、実際どこでもやっていけるという点は羨ましいと思います。

『失業賢者の成り上がり~嫌われた才能は世界最強でした~ 』を読んで、そう思う方がどれだけいるかはわかりませんが、とりあえずボクはショタになって男女関係がややこしくないキレイなお姉さんと一緒に暮らしたいなと思いました。

ほら、現実の男女関係って、色々大変ですしね……。

作画担当のおおみね先生のTwitterはこちら
(上記のツイートに「いいね」していただき、ありがとうございました!)

原作脚本担当の三河ごーすと先生のTwitterはこちら


余談

今回で3日連続、3回目の更新でした。
選ぶ方向性が悪いんでしょうが、エッチな感じの描写が絶対に入りますね。
人が死ぬ作品が基本的に苦手なので、それを避けようとしてるだけなのです。エッチな作品を選んでいるわけではありません。エッチな作品はもちろん大好きなのですが。
とはいえ、異世界物も死ぬこと多いですし、実際に従僕は死にましたが、なぜか不快感はありませんでした。

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