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なぜ東京都生まれの自分が野菜の会社を作ろうと思ったか

はじめまして、野菜を売る会社を立ち上げました片山と申します。 
なぜ、私がこのテクノロジーの起業や事業が多い中、あえてアナログな世界に足を踏み入れたかをお伝えします。

まず簡単に自己紹介から。私は東京生まれ、東京育ちです。周りに農家もいなく、つい最近まで、野菜に対して正直興味も持っていませんでした。
野菜の仕事に関わる前は、農産物とは無縁の外資のSaaS企業でコンサルティング営業などに従事していました。そこから今までのキャリアとは全く違う、農産物に関連する会社に転職をしました。
なぜ野菜の会社にいきなり方向転換したか。全否定をするわけではないのですが、ふとITサービスって、もしなくても、それはそれでみんな生きていけるのでは、とふと思ったのです。生活と離れているものよりは、何か、もうすこし根源的で本質的なことに携わってみたいなと思い立ちました。給料も激減する中、野菜の流通・商社の仕事に転職しました。

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今まで、セールスの荒波に揉まれていた自分として、給料やなんとなくの働きがいがそこの会社で働く動機だったのですが、温かい生産者とのコミュニケーション、土に近いところでの仕事が、本質的で心地よいものとすごく感じました。また、いままで何も感じずに食べていた野菜が、こんなにも多くの想いや苦労があって、届けられていることにも気づきました。
そして、仕事の中で、生産者と彼らが育てた農産物に触れる機会が多くなり、なぜこんな素敵な人が育てたこんなに美味しいものが手に入りづらいのか、と疑問をもつようになりました。野菜の流通(営業)で、多くのバイヤーさんと接する機会も多くなりました。色々な提案をし、話をする中で、なぜおいしい野菜が手に入りづらいのか、自分の中で発見することができました。

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それは、質の高い野菜を売る場所が圧倒的に少ないということ。これは仕方のないことですが、野菜流通での一番の出口は大手スーパーマーケット。多くの野菜が販売されることもあり、質よりも量が重視されています。ですので、流通の仕組みは以前より発達してきてはいるもののまだまだ「市場」との取引が約70%以上とメインの窓口になっているため、直接知り、選ぶということが難しい構造です。また消費者に向けてのメインメッセージは、まだまだ安く販売することに主眼が置かれています。例えばウォルマートが入ってきて「everyday low price」をうたうなど、多くのスーパーでデフレが起きています。
まずはより安いものを大量に販売するということが目的になっており、質より量の世界が広がっていることに気づきました。
もちろんこれは安定的に農産物を供給するのあり方としては問題ないと思うのですが、このままだと、味をキュレーションされた野菜に立ち会う機会がまったくありません。これにより食に興味のある人が減ってきていると感じています。要はせっかくの食の楽しみがいつの間にか忘れられ、ただ摂取するということになってきているのではないかと。

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この状況を打開するにはと色々考え、バイヤーに質についても提案し、品質の高さを価値として販売している店舗を探しましたが、見つからないのです。品質の高さだけでは勝負できないのか。なんとかおいしいと自信を持っておすすめできる野菜を届ける手段はないのか……悩み、探しても、答えがでない日々が続きました。そして、
これは自分がやるしかないと一念発起で(というか、勢いですが)、この度会社を作ることになりました!
2018年12月にこうして、株式会社yoloz(yoloz.co.jp)が誕生しました。
どういう販売方法にしていくかというと、シンプルに都内で産直野菜を鮮度よく購入できるお店。そして、売り方に関しても、規格で販売するのでは、なく、消費者が必要な量だけ購入できるような形で展開できればと考えております。
「品質」と「味」が選びぬかれた、そして、生産者の「想い」をもった野菜を届けたい。近日、どこかにできるお店で、ぜひお会いしましょう。僕の愛する野菜をご紹介させてください。

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