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40代上司と20代部下の仕事のより良い在り方とは?〜ミレニアム世代と遊んで思うこと〜

40代の私。最近、いわゆるオンラインサロンに入り、ミレニアム世代(*)と「コミュニティ」で一緒に遊んでいて、感じることがあります。

それは、「ミレニアム世代の生き方の大きな特徴は
・「楽しいことで暮らしたい」志向が多い
・「好きな人との楽しい」仲間づくりが好き
・「コミュニティ」のような適度な人間関係の距離感が好き

*注釈:ミレニアム世代=1989〜1995年生まれの、第1次スマホ・ネイティブ世代のことを指す。

簡単に言うと、暗い世の中から抜け出して、純粋に「楽しく生きたい」だけなんだなぁ、と感じています。直属の上の世代(40代)の方々で「20代新入社員世代を理解できない」なんていう人の話しも聞きます。でも、それはきっと若者との「触れ合い」が足りないからではないでしょうか?あるいは「触れ合い方」が適切でないのか?
そのような危機感もあって、今回は、40代上司(あるいは上の世代の方々)が、20代ミレニアム世代の若い部下と、一緒に仕事を通して「どうやったらうまく世代間が繋がるか?」、という「コミュニケーション論」について、書きたいと思います。

オンラインサロンはミレニアム世代を知る絶好の場

最近、Campfireを中心として、オンラインサロンコミュニティが流行っています。「オンラインサロン」なんて聞くと聞こえが悪いですが、ホリエモンや落合陽一、箕輪厚介、キングコング西野(略敬称)のようなインフルエンサーがちゅうしんとなって開く、「勉強遊びサークル」みたいなファンクラブです。
月々約5000円とか払うのですが、それなりに最先端のビジネスのことも学べるし、刺激もたくさんある。そして「楽しく仕事をして遊ぶ」ことができる。
また、月々それだけの費用を払っているからには、オンラインサロン会員がそれぞれが自分たちで自発的に主体的に何かを興してゆく。
逆にいうと、何も起こしていないと「オンラインサロン」なんて、ただの無駄遣いのようになってしまう。私が入っている某サロンは、楽しいことをやるのを目的にとにかくみんなが主体的にエネルギッシュに動く。30ー40代で受け身に働いているビジネスパーソンは見習いたいくらいのレベルである。
ツイッターでそういうオンラインサロンをフォローしているだけでも、彼らのうごきがどれくらいのものか?わかるだろう。
まず、40代上司の世代は、こういう現実が若者の間でおきているということを理解した方がいいのかもしれません。
もしミレニアム世代を本気で知りたい方は、自分自身でも、お試しでオンラインサロンでも入って、体感してみたらいかがでしょうか?
きっといろいろな衝撃や新たな発見があるかもしれません。

◇参考:Campfireファンクラブで一番人気の「箕輪編集室」(箕輪厚介)

若い世代へ自ら「歩み寄る」大切さ

40代の私は、「失われた30年」を作り上げてしまった世代一人です。
その「責務」として、次の世代とどうしたら心地よく繋がっていき、一緒に次の時代を創り上げられるのか?をよく考えています。

なぜそんなことをおもうのか?というと、私は、親から授かった自分の名前である「和」という名前の意味(チームの和、繋がり、調和)を大切にして生きている人間だから、なのです。だから、私が「オンラインサロン」に入っている意味のひとつは、そこにあります。

所属するメンバーは殆どが大学生やら、社会人なりたてのような20代の若者や30歳前後くらいの人達が中心です。
そんな中で、私世代はどちらかといえば「マイノリティ」に当たるわけですが、オンラインサロンには私以上の世代もいるので、私自身、全然年齢を気にせず、同じく「楽しいことをやろう!」といういう気持ちで、年齢を分け隔てなく遊んでいます。

まずは、彼らの感性や価値観を自分自身が肌で感じ取らない限り、繋がることなんてできないし、あくまで「平等な関係でみんなと交わる」ことから「理解」が始まるかな?と思っています。

ところで、平成が「失われた30年」と言われて久しいですが、私が思うに、長く経済が低迷した原因のひとつとして、「上司・部下の仕事のコミュニケーション不全」があるのではないか?と考えています。

2000年以降、多くの企業がアメリカ式の「成果主義」に方向転換を図り、悪い言い方をすれば、お金という「人参」をぶら下げて社員を走らせてきたわけだが、結果としてうまく行かなかったわけです。
人間関係に置き換えると、
「チームのコミュニケーション」< 「個人の成果」
のような構図になってしまったように思えます。

たしかに、私自身を振り返ってみると自分もそう当てはまる気がします。
私も会社員としては自分なりに一生懸命に頑張って、それなりに成果も出してきたつもりです。
でも、「成果」ばかり求められていくにつれて、より「人間らしさ」がなくなり、「コミュニケーション」よりも「成果(結果)」に重きが置かれてゆき、あたかも自分が「ロボット」になっていくような感覚すら感じていました。
そして、会社に尽くせば尽くすほど、心が荒んでゆき、しまいには「双極性障害(いわゆる躁鬱病)」という精神疾患になってしまったのです。
私が感じたこと。それは「お金」という幸せを求めるほど、「こころ」という幸せを失ってしまう、のはないか?ということでした。
(会社は成長した反面、私個人の「こころの成長」はできなかったわけです)

そんな我々世代の背中を見てきたミレニアム世代は、そんな働き方が意味のない「モルモット」になることを、すでに悟っているのでしょう。
ミレニアム世代は、だから「悟り世代」とも言われているのです。

そして、こういうことは、本で読んで理解するより、実際に彼らと直接対話したり遊んだりしてみて、初めて自らが感じられる感覚であり体験なのです。だから、このことは私は自信を持ってそう言えます。

もし、実際に理解してみたいと思われる方は、実際にサッカーや野球などのスポーツチームとかでもいいと思います。実際に20代の若者たちと交わって対等な関係でいると、わたしの言っている感覚はよく理解いただけるのではないか?と思いますし、とても大切なことだと私は思っています。
重要なのは、自らが彼らに「歩み寄る」ことから始まるのです。

40代上司としてのコミュニケーションとは?

あなたが40代上の世代だとして、少し考えて頂きたいことがあります。

もしあなたが部下を抱える上司だったら、以下の「問いかけ」に対してどう思っているでしょうか?答えるでしょうか?

<問いかけ>
・部下の人生を尊重して、「人として」平等に付き合ってますか?
・自分や自分の上司中心の「保身志向」になっていませんか?
・部下の成長を主軸に考えていますか?
・自分の成功体験や価値観を押し付けてませんか?

この問いかけをみて、もう既に質問の意図はわかったはずです。

あなたが40代上司世代で、自分から部下に「歩み寄る」ことをしていなかったとしたら、それはきっと「コミュニケーション」が不全になっている、はずです。

自分が「上司である」という「上から目線」が、若い世代の人たちと世代間での「意識のバリア」を無意識のうちにつくってしまっている、ことに気づいていない、ということではないでしょうか?

「飲みニケーション」は大切なコミュニケーションだ、だとはいう人も多くいます。でも、「飲みニケーション」を無理強いしたりしていないでしょうか?
おそらくその時点で既に「若者たちの視点」に立っていないのではないか?と思います。(20代ミレニアム世代は前述の通り、適度な距離の関係がいいのです)

もちろん「飲みニケーション」にはいい面もあります。
しかしながら、私は正直無理な「飲みニケーション」は必ずしも最適な手段だとは思いません。何故なら、本当に良い「飲みニケーション」とは、ちゃんと「関係性」ができていれば、自然発生的に起こるはずだからだからなのです。
(好きな人同士だったら、一緒に飲みに行きますよね?それと同じです)

例えば、社会人スポーツチームでの「飲みニケーション」がそのいい例かもしれません。同じ空間で試合を楽しんだ後なら、自然にみんな飲み会に行きたくなるだろう、と思います。(そこには年齢は関係ないですよね。むしろ20代の方が上手いわけです)

そして、「コミュニケーション」に関して大切だと思うことは、「平等な関係性」、「対話」というコミュニケーション、この2つであると思います。
例えば、いいチームでは、仕事でもスポーツでも共通していることがあります。
それは、

1)「コミュニケーション」ができていて、一人一人が、年齢・性別に関係なく、「ひとりの人間」として尊重され、承認され、個々が主体性をもって力を出してみんなが成長するチームである。
2)たとえ、失敗があったとしても、「失敗」を成長するための「学び」として温かく受け入れる土壌がある。

もし、いいチームを作りたいのであれば、あるいは下の世代とうまく繋がりたいのであれば、上司は「上から目線」ではなく、部下を「ひとりの人間」としてきちんと尊重し、人間同士として「平等」に対話し合うことが大切だと思います。

また、「対話」をするにしても、当然世代が違うのだから、無理に分かり合えなくてもいい。大切なことは、若者たちに、彼らの話に真摯に興味を持って耳を傾けて聞くこと、また、自分自身にしても、家族や趣味のことなど、仕事以外の話をしたりして「あるがままの自分」の心を開くこと、時には自分の悩みを語ってさらけ出したっていい。これこそがまさしく「対話」です。

こういう「人間同士のコミュニケーション」こそが、意識のバリアをなくし、こころの距離をぐっと縮めることができるのではないでしょうか?

ただ40代上司の方に言いたい、唯一気をつけるべきは、自分の「知識や経験」を極力出さないことである。
よくあることが、20代若者がそのような会話が始めたとすると、40代上司は得てして、経験があるが故に自然に「知識や経験」を引けらかしてしまい、きがつくと「上司目線」に陥ってしまいがちになり、平等な関係性を保てなくなります。
「知識や経験」は仕事の上では役立ちますが、つと「コミュニケーション」や「関係性」を作る際においては、逆に「障害」になり得ることを忘れてはならないと思います。
(今話したことは、哲学対話における「関係性」という、大切な話です)

「楽しく働く」ということ

今の20代のミレニアム世代はなんか仕事のやる気がないのでは?みたいなことを思いがちですが、ミレニアム世代だって、みな「楽しい!」ことに対しては、徹夜してでも頑張るとか、決してやる気がないわけではありません。少なくとも、オンラインサロンで付き合っているとそう感じるものです。
若い世代でも、楽しいことなら「ワーク・アズ・ライフ」「ワーク・ライフ・インテグレーション」、つまり、「楽しく遊ぶように働く」ようなことをしたい人が、意外と多いように思います。
昨日、あるニュース記事で「若者が定時にすぐに帰る」話題がありましたが、きっとそれは誤解です。あくまで推測ですが
・仕事がそこまで楽しいと思っていない(ただお金のためだけに働いている)
あるいは
・それ以上に楽しい趣味があるから(もっと楽しいことがある)
ただそれだけなはずだと思います。

もし、上の世代と下の世代の「対話」がうまくできていれば、若者が「定時に帰る」理由もわかると思います。もし万が一、仕事の内容に問題があるとすれば、上司としての「部下育成の課題」もわかってくるのではないだろうか?
表層的なことで、20代の部下を判断してはいけないと思います。

上の世代が仕事を「楽しく」させるにはどうしたら良いか?

それでは、上の世代はどのようにして、「遊ぶように働ける」環境づくりができるのでしょうか?
はっきり言って、強固なガバナンスが必要な大企業には、訳の分からない複雑なルールや管理業務、無駄な報告業務が多すぎて大変だと思います。
(こんなことがおおいとつまらなくなりがちかもしれませんね)
とはいえ、仕事を楽しくできないとは思いません。
私は以下のように考えてます。

※もちろん、このベースには、あくまで「関係性」「コミュニケーション」が出来ることが前提です

<楽しく働ける環境づくり>
・信頼(承認)される、話を聞いてくれる、やる気にさせてくれる(主体性を与えてくれる)上司と働くこと
・結果至上主義よりプロセス成長尊重主義
・自然(じねん)型、主体性型、権限委譲型な仕事のスタイル

つまり、課長・部長などの「中間管理職」という、「管理する職」という概念はもはや終わり、これからは「部下に寄り添い成功を一緒に目指すリーダー」=サーバントリーダーシップが必須なのである。

具体的に必要なスキルは以下ではないだろうか。

<40代上司に必要なコアスキル>
1) 部下の行動と気づきを引き出すこと(コーチング)
2) 失敗を見ないで「挑戦」にフォーカスする→二つとも心の知能指数
(エモーショナル・インテリジェンス(EI) )
3) ビジョンやミッションを示す力、学び続けて社会を俯瞰し大局観を掴む力
(もし分からなかったら、時には部下に相談したっていい) 

昔の高度経済成長期であれば、必ず成長や結果が見えるので良かったと思います。
でも、現代のようなVUCA world(先の見えない時代)であれば、部下となる若い世代が失敗する方が当たり前、という前提でいた方が良いはずです。
何故ならあなた自身だってうまくいくとは限らないからです。
そしてまた、上の方の成功体験は、今では「もはや通用しない」可能性も十分にありえるからです。
だから、できなかったことよりも、「出来たこと」にフォーカスを当てて、さらなる「挑戦」や小さな行動をうながすことが大切です。

そして、たとえ「失敗」しても、「どうしたら成功できたのか?」を寄り添って一緒に考えてみたりする。
また、部下の体調や日々の悩みを優しく寄り添い、共感しながら前向きな行動へと繋がる問いかけや対話(→共感コミュニケーション)こそが、やはり必要だと思います。

このような「共感型のコミュニケーション」こそが、正しい「コーチング」(部下の能力を引き出すこと)です。
これをすることで、部下にとっては「楽しく働く」ためのお手伝いになるのではないでしょうか?
そして、これが自然に社内文化になると、上司と部下の関係が良くなり、部下が「定時に帰る」としても、きっと理由がわかるだろうし、きっと上司にとっても「どうでもいいこと(ささいな話)」になることでしょう。

40代と20代、世代は違えど、お互いが歩み寄っていければ、所詮は同じ人間です。まずは40代部下が「サーバントリーダーシップ」をとって、歩み寄って「1on1コーチング」なりの「対話」を、毎週継続して30分でもして行くといいと思います。

最後にですが、とはいえ、上の世代(40代管理職の方々)も、目標数字に縛られたつらい毎日です。そういう事実や辛さはきちんと話した方が良いし、対等に部下からの協力が得られるような意見も聞いた方がいいと思います。(会社というものは所詮はそういうものです。経営陣だって責任があります)

だからこそ、そんなつらい仕事を「どうやったら楽しく変えられか?」うまく考えて行けるといいですね。。

以上、今回は「40代上司と20代部下の仕事のより良い在り方とは?」についてのお話でした。
長時間読んでいただきありがとうございました。

もし共感いただけたら、是非「いいね❤️」していただけると嬉しいです。
またヤル気になれます!

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