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思いやりは【想像力】と【経験値】からできている


正直なことを言うと、ここ最近、
人を避けながら過ごしてしまっている。


対人関係って簡単ではないし、
頭もこころも使うけれど、嫌いではない。

むしろ、大変だったり疲れるきっかけが人であったとしても、
人がいてくれているからこそ救われてきたから、
人自体はすごく好き。

偽善者っぽく聞こえてしまう気がするけれど、
博愛主義というか、
世の中本当にダメだったり嫌な人なんて
存在しないと思って過ごしている。


それなのに、どうして
こんなに人と接することが億劫になってしまったんだろう…
と自問自答した末、思ったことがある。



緊急事態宣言が解除されたとはいえ、
特に世の中の大変さって変わっていない。

ステイホーム期間でいえば、
家にずっといないといけない強制力のある生活が億劫であったり、
ふたり以上で生活している人にとっては、
その共同生活が苦痛になっていたはず。

そして今、仕事に通う今までの日常や、
出かけたり飲みに行ったりしていた日常が戻りつつあるけれど、
世の中の深刻さって特段変わってはいない。

感染した場合の対処方法が分からないままで、
新規感染者数も浮き沈みがあるにしても
日々二桁の数字が上がっている。


そんな世の中を、だれもが経験したことがない


いや、本来はいつだって今日の自分自身を体験することって
初めての経験なんだけれど、
昨日の続きであるから
なんとなく過ごしてこれただけなのかもしれない。

10年前の暮らしから想像してみると、
こんなに携帯電話が進化して、
SNSが進化する世の中になることは
誰も想像していなかったはず。

だけれど、その進化がハイスピードだとしても、
日々変化している世の中を横目に過ごしているからこそ、
なんとか順応してこれている。


そんな中で、自分の正義を振りかざしてしまいがちになる。

一時期話題に上がっていた「自粛警察」もその一例。
きっと彼らは、正論を言っているのかもしれない。

それでも、意見を押し付けるだけでは
正しさって決して伝わらないものなんだなぁと改めて感じた。


誹謗中傷している人たちも、きっとそうなのかもしれない。

言っていることは正しいこともあるのかもしれない。
なにか間違った行動をしている人に注意するような気持ちや、
対象者の行動が不満や不快を感じたから
意見を言っただけなのかもしれない。

それでも、そこに愛がないような言葉では、
その真意は伝わることがない。

その瞬間に、言葉はただの凶器になってしまう。

「あなたのためを思って」その一言を足したところで、
なにも生み出すことはできない。



もし、思いやりに公式があるんだとしたら、
きっと「想像力×経験値」
なんじゃないかな。


むかしは自分が欲している言葉を言ってくれる人が優しいと感じていた。

いつもニコニコしていたり、
言ってしまえば害のないような存在に優しさを感じていたんだけれど、
そういう人はきっと相手の気持ちを想像できる人だったのかな、と思う。

自分がされて嬉しかったこと、もしくは悲しかったこと。
そんな経験値を基にして、相手の気持ちを想像した時に、
できることをしているんじゃないかな。


その想像力も、ふと度を越してしまうと、
自分の経験値を押し付けるような行為になってしまう。

望んでいないのに「でも、絶対こうした方がいいと思うんだ」とか。
「時には、強引になってくれる人も必要だと思う!」
なんてことを言ってみたりする。

もちろん、一概に否定はできないけれど、
いずれにしても結果論になってしまう。

あの時はありがとう。
そう言えるのは、
(その結果になにかしらの変化があった場合に限る)
というカッコ書きがついてくるはず。



いまのこの状況において、
相手の気持ちを想像することがあまりにも難しすぎて、
今までの人生を思い返してみても経験値が足りなすぎる。

そんな気持ちになってしまっている。

それでも、
ふとした時に連絡をくれる友人にはこころを救われているし、
SNS上で繋がっている方々の反応や自分のリプへの返答にも嬉しくなる。

そんな瞬間に遭遇するたびに、
顔が見えない状況だとしても
こころを通わせることが不可能ではないんだと感じる。


意図的に交流を避けることでこころが健康的になる一面もあれば、
人と触れ合うからこそ、こころが息を吹き返す瞬間がある

対人関係は一生なくすことはできないというのではなくて、
自分自身なくしたくないと思っているからこそ、
慎重になりすぎてしまう。

大切なものは、意識して大切にしたい。

これから先も、大変なことも辛いことも絶対あるけれど、
その経験値がいつかわたしの周りにいてくれる人にとっての
幸せにつなげていけたらいいなと思う。


そのためにも、たくさん経験したい

笑ったり、感動したり、泣いたり、悔しがったり、
言葉にできないくらいの感情を吐き出したり吸収しながら
生きていこうと思う。


同じ人間でも、同じ日本人でも、同じ性別でも、
同じ年代でも、同じ地域に住んでいても、
みんな考えていることは違う。

背負っているものや、大切にしていきたい思いも、
それぞれに違うんだ。


当たり前のようで、案外忘れてしまうこと。

想像力を働かせて、
目の前の人ともっと深い部分で触れ合うことができたら…
なんてことを、最近よく思うのでした。



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Aina ☺︎
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