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幸せの秘訣は「好きなものを、好きな時に、好きなだけ」【#私とヨックモック 真野恵里菜さん】

ヨックモック公式noteでは、お菓子を愛する方々によるエッセイ企画「#私とヨックモック」をお届けしています。

今回のゲストは、女優・モデルの真野恵里菜さんです。パートナーであるサッカー選手・柴崎岳さんがスペインのチームに所属することになり、海外生活を送る真野さん。スペインでの暮らしを楽しみつつも、日本のお菓子が恋しくて仕方がないのだとか。そんな彼女のエッセイをお楽しみください。

「自分のお金で買うお菓子」が生きがい

子どもの頃から、甘いものが好きでした。でも両親が厳しくて、おやつの時間も、食べるお菓子も、きっちり決められていたんです。

小学生のときに初めて我が家にもおこづかい制度が導入されて、もらったばかりのおこづかいを手に、ドキドキしながら駄菓子屋さんに行ったのを覚えています。

17歳でアイドルになって上京してからは、お給料で好きなものを買えるようになりました。自分が食べたいタイミングでお菓子を選べるようになったことで、「大人になったなあ」と実感しました。

実家では「夕飯の後はお菓子を食べちゃダメ」なんてルールがありましたが、夜にアイスを食べようが、おやつを1日2回食べようが、すべて自由。お仕事の帰りに、コンビニでスイーツやアイスを買うのが楽しかったです。

私が「ダイエット」をやめた理由

生きることは、食べること。自分の力で幸せになれるから、私はお菓子を楽しみます。

「太っちゃうかも」とかネガティブに考えないで、自分が選択した楽しみを満喫するのが大事だと考えているんです。

私もアイドル時代にぽっちゃりしちゃったことはあるし、指摘のコメントをいただくこともありました。でも、「私がいいんだから、よくない?」って、今は堂々と言えます。

無理なダイエットに走ってしまった時期もあるんです。そのときは「細い」と言われるのがうれしくなって、炭水化物や甘いものを避けていました。たしかに体重は落ちましたが、毎日食べたいものを我慢する生活に、自分がしんどくなってしまったんです。

心が健康じゃないと、体にも表情にも、不調が出てしまうと思います。もちろん油分や糖分のとりすぎは気にするけれど、痩せているほうが可愛いとか、そういう考えにとらわれてしまうのはおかしい。そう考えるようになってから、「ダイエット」という言葉は使わないようにしました。

おいしそうに食べる人って、美しい。本当にそう思うんです。

スペイン暮らしで実感した日本のお菓子のおいしさと、食べる幸せ

2018年からは、サッカー選手の夫の仕事に合わせて、スペインでの生活が始まりました。もともと子どもの頃から漠然と海外への憧れがあったし、ひとりで海外旅行も好きだったので、楽しみでいっぱい。不安は一切ありませんでした。

でも、いざこちらに来てみると……とにかく日本のお菓子が恋しい! 

日本とスペインは、食文化も売っているものも、全然違うんです。「日本には選択肢がたくさんあって、とても恵まれているんだな」と、実感しました。スペインのお菓子はシンプルで、季節ごとの限定アイテムも少ないんです。反動で、日本に帰るたびに自分が好きなお菓子を買い込んでいました。

夫はアスリートなので、身体作りのために普段から食べ過ぎないように気をつけています。私も「目の前で食べるとよくないかな……」と遠慮する気持ちがあって、お菓子はひとり時間のご褒美になりました。キッチンの棚には、いつもお気に入りのお菓子があります。

日本の定番お菓子・ヨックモックの思い出

日本の定番お菓子・ヨックモックのシガールは、小さい頃、おじいちゃんの家で食べた記憶があります。芸能界に入ってからは、舞台やライブの差し入れでいただくことも多かったです。サイズ感がちょうどよくて、大人数のコンサートでもサッと配れるし、みんなで本番の合間に食べていました。

ケータリングコーナーの横に「◯◯様からヨックモックいただきました!」の張り紙を見つけると、まずは1本いただきます。しばらくして、もう一回「まだ余ってるかな?」と確認のために見に行って、結局2本目もいっちゃうのが習慣でした(笑)。

ドラマの現場にシガールがあると、セリフを覚えるのも捗りました。台本をじっと読んでいてもどうしても覚えられないので、シガールをかじりながら役作りに向き合っていました。

シガールの袋は、いつも丁寧にあけます。そして食べる前にまず、匂いをスーッと嗅ぐんです。中の空気。甘いバターの香りで幸せな気持ちになれるんですよね。

周囲を気にせず堂々と振る舞うきっかけをくれたブルー・ブリック・ラウンジ

青山本店の隣にあるカフェ、ブルー・ブリック・ラウンジもお気に入りです。初めて行ったのは、ファッション誌でお仕事をさせていただくようになってすぐのこと。編集部の方々に連れて行ってもらったんです。

表参道はゴージャスな街というイメージがあったので、歩くのも緊張していました。でも、メインの通りから少し離れた静かな場所にあるので、不思議と落ち着きました。

おまけのシガールがついてくるのもうれしかったし、なによりテラス席でゆっくりお話ができたのが楽しくって!思わず、友達に得意げに「今度このカフェ行こうよ!」と連絡をしたくらい、居心地が良いんです。

それまでは、外食するときも個室を選びがちでした。でも、オープンなテラス席でおしゃべりすること自体に解放感を覚えたんです。「悪いことをしているわけじゃないんだし、人目を気にしてこそこそしなくてもいいんだ!」と思えるようになりました。

好きなものを、好きな時に、好きなだけ。それが一番!

日本にいると、きっと芸能の仕事をしていなくても、どうしても周りが気になることが多いと思うんです。「私は今、この場に馴染めているかな?」とか。私もインタビューでもいろんなことを聞かれるたびに「さて、建前ではない、本当の自分の気持ちは?」と考え込んでしまうことがあります。

でも、今は好きなものを手にとって、自分が食べたいと思うものを選びとるようになりました。どうにもならないこと、自分ではできないこと、きっとみんなにあると思います。知らない間にストレスを抱えていることもあるでしょう。

「ストレスを減らす生活をしてください」とか言われても、なかなか原因はわからないですよね。だからこそ、意識的に好きなものを選び取ることが大事だと思います。

<書いた人:真野恵里菜(まのえりな)>
1991年4月11日生まれ。神奈川県出身。元ハロー!プロジェクトメンバーで、卒業後は数々の映画やドラマで女優として活躍。2018年プロサッカー選手の柴崎岳選手と結婚を機に、スペインに生活拠点を移す。
Instagram:@erinamano_official

 <編集:小沢あや(ピース株式会社)

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(おわり)


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