「平成生まれ」ならではの”働き方の悩み”を集めてみた。
先日、「平成生まれ」100人ほどに集まってもらい、キャリア相談会イベントを開いてみました。
↓告知ページはこちら(会場は渋谷ヒカリエ)↓
「平成生まれ」のための令和的勤労戦略大相談会 石トリオ(石川善樹✕石川俊祐✕横石崇)
集まった人たちは今年31歳以下の若者たちで、会社名までは把握できていませんが、ほとんどの参加者はいわゆるホワイトカラーと呼ばれるオフィスワーカーです。
ここでは「平成生まれ」ならではの働き方にまつわる悩みや苦しみをみんなの前でゲロっていただきまして、それに対して「昭和生まれ」のゲストが「ああじゃない?こうじゃない?」と一緒にワイワイしていこうじゃないかという試みです。
集まったお悩みは、実に平成ならではのものばかり。ここで、ひとつそのお悩みを紹介させていただきます。
「弊社ではフル・リモートワークを導入していますが、リモートワークで後輩育成が難しいと感じます。自分で何が分からないか、出来ないかに気づけないのでは…という不安感があります。」(20代・女性)
社会に入ったときからリモートワークが近くにあった世代の人たちならではの悩みだなと思います。
まだまだ大企業をはじめとする「昭和」の世代を基盤とした会社においては、リモートワークが禁じられているところも多く残っています。実際に会場に来ている人に尋ねてみると3割を超える方がリモートワークを禁じられていました。
古くから多くの企業がオフィスレイアウトで採用していた「島」型のデスク配置は、新人や後輩の育成のためには非常に機能しました。若手は先輩の一挙手一投足を真横で見て、感じて、隣で怒られ、誉められながら自分のやり方を効率よく身に着けていくことができたものです。
しかし、僕自身もアシスタントとは東京と鎌倉で離れてリモートワークで働いているので、教育という観点で考えるとその課題に対して大きく共感できます。
もっともリモートワークで悩ましいのは、「暗黙知の共有」です。仕事のミーティングにおいて意思伝達や作業は問題ないのですが、以外と仕事って言葉や数値にしずらいことが多くあります。
(ちなみに、個人的には最後まで体系化や言語化ができないものこそが、その企業のアイデンティティと呼べるものだと思っています)
リモートワーク自体はまだまだ始まったばかりの手法ですし、戸惑う人たちも多いでしょう。しかし、リモートワークは働く場所や時間を柔軟に活用できるので、うまく運用できれば組織の力を最大限に発揮できるマネジメント手法です。新しい時代においては、この「暗黙知の共有」を克服することができる組織づくりに光があたることになると思います。
平成生まれならではの悩みや課題は、これからの価値創造における本質的な悩みだと僕自身は感じています。マーケットの中では、まだまだ小さな声かもしれませんが、その声を拾って、拡声していくことが僕の役割なのかなとも感じる今日このごろです。
参考までにいくつか平成生まれのキャリアの悩みを並べておきます。またこのコラムでも触れていこうと思います。
●実務での成果以外にメディア露出やSNSでの活動などの影響度が高まっている気がしており、実務とのリソース配分に悩んでいます。
●異業種へのキャリアチェンジ。厳密には「未経験」だが、経験を生かして転職したい。
●好きなことをやることがこれからの働き方だと世間では言われており、私もそう思います。でも好きなことが無いんです。今後私はずっとつらい思いをしながら働かなくてはいけないのでしょうか。楽しいことの見つけ方を学びたいです。
●副業の本業のベストバランス、本業でのお給料の上げ方、コミュニケーションが一気通貫していない、社員全員がモチベーション高く仕事ができる状態を知りたい
●今の仕事は楽しいけど、将来のためにキャリアアップしたほうがよい...? 居心地は良いけど、このままじゃあ成長できない...?
●将来、AIに仕事を奪われないか不安。。
●キャリアにおいて、コミュニティが果たす役割は今後どのように変わるのか