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「ゲームマーケット2022春」に初出展をして学んだこと 〜これからゲムマの初出展を検討されている方へ〜

ゲームマーケット(これ以降は、「ゲムマ」と書きます)というイベントをご存知でしょうか?

国内最大級のアナログゲームのイベントで年に3回(東京2回、大阪1回)で開催されています。

アナログゲームとは、電源を使わないゲームで、ボードゲームやカードゲームなどを指します。

近年、東京ビッグサイトで開かれており、有料の展示会ながらも、来場者数が2021年春で、土曜は7000人、日曜は5500人と多いです。

朝11時開場なのに、朝8時半でこの行列!


以前、取材を受けたときに勧められたこともあり、このたび出展をすることにしました。
この記事は、ゲムマの出展を検討されている方のために書きました。
 
 

(1)ゲムマは、低予算で出展が可能


これまで、医療系の展示会に出展しましたが、コロナ禍で十分な結果を出すことができませんでした。ブースの場所を借りるだけで40万はかかるのにがっかりしたのです。

しかし、この「ゲームマーケット」は、長机で出展できることが大きな魅力で、費用を押さえて出展をすることが可能です。

土曜のみの出展ですと、24,200円の場所代で出展することが可能です。(2022春の価格)
長机のスペースは、180cm(机の横幅)×100cm(奥)です。

平日3日間、40万ほどかけて借りるスペースは270cm×270cmが多いです。それを考えると格安で出展できるのが魅力だと感じました。(コロナで来場者数が少なく、失敗になっても、ダメージが少ないw)

カードゲームであれば、ゲムマのような長机出展でいいのではないかと私は考えます。

ゲムマの場合、過去の出展者のデータを見ていると、来場者や売れ具合が、土曜65:日曜35の割合のようなので、土曜1日の出展でいいと私は、思えました。


また、ゲムマの特徴はメディア関係の方の来場が多いことです。過去の出展者の方の報告を見れば、ドンキでの販売が決まった方などもいました.

この出展費用でメディア関係の方に大きくアピールできるのは、とてもいいと感じました。私の場合は、ゲムマ2022春で、メディア関係の方2名と名刺交換ができました。

(2)ブース数が多いので目立つ仕掛けが必要


ゲムマの場合、出展するブースが平均でも600ほどと多いので、いきなり初出展でぽつんと出しても目立てないです。その対策として、以下の項目を考えました。

1:似たゲームを作っている人(会社)と、コラボ出展をする
2:カードゲームの名前ではなく、カード製造者の名前を付ける
3:ブースデザインをこだわる

 

(2)−1:コラボ出展をする


カードゲームでコラボをして出しているブースは、少ないかなと思いましたが、そこそこありました。皆さん、考えることは同じですね。

ただ、このブースで、「○●○」と「▲△▲」というゲームを売っていますという、商品を並べるだけの場合を多く感じたため、徹底的にやり抜けば、目立てると思います。
私の場合は、似たような医療系カードゲームを作っている会社様とコラボして出展をしました。

コラボ出展の場合は、ユニット名を付けた方がいいです。私たちは、「心身健やかラボ」と名付けました。
コラボ出展でお勧めな部分は、別の記事で記載します。

(2)-2:ブース名はゲーム名ではなく、カード製造者の名前を付ける

ゲムマに申し込みをするときに必要となるのが、ブース名です。

私は、安易にカードゲーム名をブースの名前にしましたが、ゲムマのカタログを見ていると、ゲームを製造するユニット名をブース名に付けている場合が多かったです。今後、ゲームをたくさん制作していく予定であれば、カードゲームを製造するユニット名を付けている方が、後々便利だと思います。


出展を決めると、一番に迫って来る締め切りが、カタログに掲載する原稿(「ブースカット」と呼ばれています)の作成です。
ゲムマの場合、ブースの数が多く、当日見ただけでは目的のブースを全て回ることができません。来場者の方はカタログを事前に見て、当日訪問するブースを決める場合が多いので、「ブースカット」は大事です。

カタログを見ていると、ブース名はユニット名を付けている場合が多いです。



(2)-3:ブースデザイン・見せ方をこだわる

出展を決めた後は、展示でどうやったら目立てるのか考えました。

・ブースカラーを目立つ色にする。
・コスプレをする。
・ブース内アトラクションをする。

ブースカラーは、展示会では少ない「黄色」をメインカラーにしました。

黄色いブースが2つ並ぶと目立つ

コスプレをしている方、結構多いです。コスプレは恥ずかしいという方も同じブース内では、ユニフォームを決めると、統一感が出て良いと思います。

私たちは、メインカラーの黄色のTシャツに白衣+腕章をユニフォームとしました。

アフロは人気ドラマ「ミステリと言う勿れ」を意識。

ツボかるたブースでは、ブース内アトラクションの仕掛けを3種類行ないました。
・ツボかるた大会(あなたに合うツボがわかる)
・癒し処 まりん亭(ブース巡りで疲れた足をツボ押しで癒そう)
・ツボかるたボード(ツボかるたになれる?!)

ツボかるた大会は、長机の半分を使って実施
癒し処まりん亭は、側面を利用。
ツボかるたボードで呼び込み


アトラクションやコスプレについては、「注目」「見てもらえる効果」はあったように思えます。詳細は別記事で記載します。

通りがてら、思わず見てしまう?!w

(3)出展申し込み前に搬出の仕組みを確認しておこう

結論を最初に言えば、「ゲムマ2022春」の搬出の仕組みはひどい、につきます。他の展示会では、あまり見ない特殊な搬出サービスです。

ゲムマでの搬出は、4月8日締め切りだった「車での搬出」しか選択肢がないと言えるでしょう。

それができない九州や北海道以外の方は、140cm以下のサイズで荷物を少なくしないと膨大な配送料がかかる仕組みしか選択できません。その搬出の仕組みが告知されたのが、4月12日に送られて来た「GM2022春_出展者の手引き_20220412」というPDFででした。

4月12日に公表になった「出展者の手引き」では、車で搬出しないのであれば(4月8日に受付を締め切り)、搬出は、ヤマト運輸様と連携した株式会社スマイルワーク(コミックきゃりぃ)のサービスしか利用できません。会場での受付をこの会社が行なうとのこと。

こちらの会社のサービスを使うと割増率がすごく、180サイズだと2400円で送れるものが4000円かかります。同じヤマト運輸を使うのに1箱1600円も割り増しをされるのにはさすがにビックリです。1箱でこれほど割り増しされたら、10箱にもなるととんでもない金額になります。

しかも私はヤマトメンバーズ割引で2400円のものは、1割引で2160円で出せます。それが4000円もかかるのがどうしても納得できませんでした。

ヤマトメンバーズ割引使えないのは、まだ了承できますが、受付だけでここまでの割増率にはさすがに驚きです。

すごくやる気満々で取り組んでいたのですが、搬出サービスがひどい選択肢しかなく、やる気をもがれていました。

配送業者を使う形では、このサービスしか選択できないってひど過ぎです。しかもこれを告知したのが、4月12日で、車での搬出申し込みを閉め切った後です。選択肢がない状態でこんなひどいサービスを押し付けますか?

あまりにもひどいので、主催者のアークライト様に直接苦情を言いましたが、「配送自体はヤマト運輸様になりますが、会場内の受付対応はヤマト運輸様より業務委託を受けているコミックきゃりぃ様となります。

ヤマト運輸様との契約の問題となってしまうため、今開催においては横山様のご納得のいくご対応ができかねます」の返事でした。


この返事、おかしいと思いませんか?
搬出の仕組みを指定するのは、イベントの主催者です。だから「ヤマト運輸様との契約の問題」ではないのです。返事をすり替えています。

また、私がした質問の「この業者を介さないといけない理由を教えてください」という内容はスルーだったので、癒着があるのでしょう。

私は直前に車での搬出に切り替えさせていただきましたが、
そうでなかった場合を考えるとゾッとします。


イベントは出展者がいないと成り立たないものですが、ゲムマの主催者のアークライト様は、出展者を大事にしない姿勢があります。

1ヶ月前ほどにした質問には何も答えていただけませんでしたし。
返事をいただけなかったのは、一度や二度でないのです。
出展者が多いから、対応が大変かもしれませんが、
搬出の仕組みも「?」で、あまりいい印象は持てませんでした。

今後、改善していただくことを望みます。
最後は、このような内容になり、申し訳ありません。
嫌な思いをする方がいなくなってほしいと願い、記事にしてみました。

これから出展を考えられている方は、搬出も頭の片隅に入れて申し込まれた方がいいと思います。

(4)ゲームの印刷業者の選択

私は、株式会社オズプリンティング様にお願いしていますが、
ゲムマのに出展されている方は、ゲームの印刷所 萬印堂様か、中国生産(日本の代理店があります)を利用されていることが多いようです。

萬印堂様では、ゲムマ早期割引、再販割引などもあるので、便利です。
カードのサイズもテンプレートのサイズが多くあり、自由が効きます。

中国生産の場合は、カードのサイズなどはそれほど自由が利きませんが、ボードゲームなどを作る場合、さいころを付けたい等、特殊なアレンジが多数効きます。また紙の種類も豊富です。
欠点は納期が3ヶ月以上かかること、代理店を介するため、細かなやり取りができないこと、また中国の情勢により生産がストップすることがあるなどです。
価格は仕様にもよりますが、日本よりは数万〜10万弱は安く制作できます。

私が使っているオズプリンティング様は、作業が丁寧で納期も早いのですが、紙の種類が選べないこと、パッケージの構造が弱く痛みやすいことが少し残念なところです。ですが、担当者の方がよくしてくださりますし、仕事が正確で早いので、安心出来るのでお願いしています。かるたの印刷にはお勧めしますが、カードゲーム、ボードゲームの印刷には向いていません。

こちらの内容は、これからゲムマに出展するという、ゲーム制作初心者の方には有益な情報かと思い、記載しました。参考になるという方がいますように。





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