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2020年6月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第九十一話
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Chapter10 暴走 12
ディスカバリーⅢ四号機のコクピットハッチが、音を立てて開いた。中から出て来たマリアは、素早く地上へ降り立つ。同時に周囲の状況を、特に上空の大鎧装の戦闘を、手早く確認。
しかる後、マリアは今し方辰巳《たつみ》と交わした短い作戦を反芻する。
『それで、どうやって助け出すんです?』
『シンプルに行くのさ。前と同じ事をやる。そ
神影鎧装レツオウガ 第九十話
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Chapter10 暴走 11
「あァ?」
ハワードは鼻白んだ。
真正面。朧が発射した一対の鉄拳こと、タイガーロケットパンチとやら。それは確かに強力なのだろう。一目で分かる。速度、霊力量、どちらも尋常では無い。
だが同時に、あまりに見え透いている。
遠過ぎる間合い。直線過ぎる動き。絵に描いたようなテレフォンパンチだ。
罠か。少々あからさま過ぎる
神影鎧装レツオウガ 第八十九話
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Chapter10 暴走 10
「野暮用だ、キミはそのままでいい。状況のデータは今送る」
レイト・ライト本社ビル近郊。上空を飛び去る赫龍からもたらされた、待機命令とEフィールド上の現状。
フェンリルと交戦中のオウガ。アメン・シャドーと交戦中の赫龍。そして姿が見えぬファントム3。それらの状況と情報を複合したマリアは、最高のタイミングが巡って来た事を悟っ
神影鎧装レツオウガ 第八十八話
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Chapter10 暴走 09
「行くぞ、ファントム2――獣装合体!」
戦場を劈く巌《いわお》の叫びに、電子音声はすぐさま応えた。
『Roger Dual Silhouette Frame Mode Ready』
次いで赫龍《かくりゅう》と迅月《じんげつ》、それぞれの機体内に眠っていた合体機構が目を覚ました。
まず赫龍のスラスターが推力を増し、迅月